若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

JR九州「プリーズ」の取材

2006年01月26日 | 載ってる十四代目
今日は、JR九州の車内誌「プリーズ」の取材でした。

3月号で「春の田主丸で蔵めぐり」という特集記事(なんと6ページ!)を組んでくださるとのこと。

若竹屋をはじめ、若竹醤油・巨峰ワイン・紅乙女、と案内しました。ライターの大野さんが聴き上手ですっかり話し込んでしまいました。カメラの松隈さんはこれまで何度も若竹屋を撮影して頂いています。編集の野田さんを含め楽しい3人組の活き活きとした仕事振りが印象的でした。

2月25日からJR九州の特急車内、各駅で配布されます。ぜひご覧下さい。

画像は若竹屋醤油の武さん夫妻と工場長が撮影されている様子。

観てきました、「男たちの大和」

2006年01月22日 | 読んでる十四代目
時折、先輩経営者方から「この映画、観ておくといいよ」とススメられることがあります(「ラストサムライ」もそうして観た映画でした)。

さて、「男たちの大和」です。
泣きました。泣かされました。

昭和20年4月6日、沖縄に向けた「水上特攻」の命を受けた大和は、召集後まもない10代半ばから20代の若者たちが大半の3000余名の乗組員たちと共に出撃、翌7日、アメリカ 軍艦載機延べ300機の激しい爆撃と、魚雷攻撃を受け、午後2時23分、轟沈した。その出撃前後の大和を、年少兵とその上官である下士官たちの視点で描いた作品です。

年少兵の良き上官であり、兄貴分でもある森脇二曹(反町隆史)が、年少兵たちの死地へと向かう勇ましい覚悟を聞いて、曇った顔をします。「あんな子どもが、死の覚悟なんて…死の意味がわかっているとは思えん…」

沖縄出撃前夜に年少兵を集め森脇は伝えます。
「万一、総員退去の命が出たらすぐに艦を離れろよ。その時は、戦いは終わりだ。艦を離れて、生きろ…」
死を前に森脇は少年たちに「生」を語りかけました。

最後の上陸休暇で母親と再会した年少兵・スミオ。レイテ沖海戦で兄を亡くした彼はその仇を討つ覚悟で大和に乗り込みます。兄の死を母に告げ、自分もまた敬礼とともに母親へ別れを告げます。しかし、立ち去ろうとするスミオに追いすがり、慟哭する母。「スミオ…死なんといてくれ…」

沖縄まで片道分しか燃料はなく、援護する航空隊もない。自分達の死に行く意味はいったい何なのか…。迷い、言い争う乗組員たち。男たちの中に臼淵大尉(長島一茂)が割って入ります。

「進歩のない者は敗れるのが歴史の常だ。日本は進歩という事を軽んじ過ぎた。精神論にこだわって本当の進歩というものを忘ていたのだ。敗れて目覚める。それ以外に日本は救われない。我々はその先導になるんだ。日本の未来のために散る。まさに本望じゃないか」

残された家族は戦地へ赴く息子を、夫を、見送りながらも必死に願います。生きて還って来てと。兵士は守るべき家族のために生ではなく死を覚悟する。死の意味を見い出そうともがく。残るもののその姿に、向かうもののその姿に、涙します。

2002年の夏、知覧を訪ね、知覧から大川までの150キロを歩いたことがあります。少年特攻兵たちが遺した手紙の文面が歩いている間中、頭から離れませんでした。映画を観ている間、あの夏の暑さを想い出していました。