若竹屋酒造場&巨峰ワイナリー 一献一会 (十四代目日記)

何が酒の味を決めるのか。それは、誰と飲むかだと私は思います。酌み交わす一献はたった一度の人間味との出逢いかもしれません。

青年は荒野をめざす

2004年07月16日 | 読んでる十四代目
 
沢木耕太郎の「深夜特急」といえばノンフィクション旅行記の傑作として名高い作品。86年に「深夜特急第一便・黄金宮殿」が刊行された時、僕は東京で学生してました。

それから6年後、92年に2ヶ月に渡る欧州バックパッキングに旅立つことになるのですが、そのきっかけの一つの本です。…ですが、それ以前より僕は「旅」が大好きでした。

小学1年生の時に田主丸から久留米まで(約20キロ)を自転車コギコギ行ったのが最初の旅かな。中学生の時にはやはり自転車で長崎市内から田主丸まで(120キロ)をツーリング。高校の時に親に黙って買った原チャリ(名車スズキ・マメタン)で九州内をツーリング。大学生になってからはバイク(愛車はカワサキGPZ)で日本全国を走り回りました。

92年に欧州に渡ろうとした時は、シベリア鉄道で行こうと計画していました。それは五木寛之の「青年は荒野をめざす」を読んでいたせいだと思います。

恵まれた家庭に育ったジュンはトランペッターを目指している。しかしあるライブハウスで「テクは申し分ないがお前の音にはソウルがない」と指摘されたジュン。音楽とは、SEXとは、人間とは?シベリア鉄道で北欧を目指す放浪の旅を通してジュンは自分自身を探し始める。旅することで少年は青年への階段を上っていく。そんなグローイングアップ・ストーリーです。ジュンの葛藤は僕の葛藤だったな。