平安時代の末、都では平家が栄華を極めていた頃、
遠江の国・池田の庄に、花のように美しく優しい熊野(ゆや)という娘が
住んでいました。
遠江の国府・見付(現在の磐田市)に赴任して来た平宗盛に見初められた
熊野は、やがて宗盛と共に都へ上って行きました。
宗盛と幸せな日々を送っていた熊野御前のもとに、ある日、母の病の報せが
届きます。
いかにせん都の春も惜しけれど
なれしあずまの花やちるらん
(都も離れがたいが、故郷で命をを散らそうとしている母が心配です)
熊野御前は京を離れ母の元に駆けつけましたが、母は間もなく息を引き取りました。
更に愛する宗盛の戦死と平家滅亡の報に接した熊野御前は、尼となりその生涯を
終えたと伝えられております。
4月17日(日)、
雨の合間にをぬって、熊野御前が祈りを捧げた庵跡の行興寺(磐田市池田)
を訪れました。
行興寺の庭には、母のために熊野御前が植えたと伝えられる藤の花が長い
花房をつけ、
庭一面に甘い藤の香が漂っていました。
何センチの長さがあるのでしょう?
立派な藤の花ですね~
去年は藤の花一杯見ましたが,今年は見に行く時間は無いかな?
ここで見れたのでラッキー
花房は長いもので1mぐらいはあると思うのですが、年々短く
なって来た様に感じられます。
以前は飲兵衛の胸の辺りまで伸びていて花房が、今年は顔辺り
まででした。
下から撮ると花房が短く見えますので、花房が長く見えるよう、
できるだけ上からパチリ。
お気楽飲兵衛ではありますが、今回はちょっとばかり気を使いました。
藤の花の長い花房が、ボリューミーで、見応えありますね〜💜
冒頭の物語を感じながら鑑賞させていただきますと、より一層、魅力的に感じられます〜✨
その花々の美しさも・・・、花のように美しく優しい熊野(ゆや)という娘と、ずっとこの地に、息づいているかのような・・・✨
記事後半に登場の、藤の立派な1本の木の幹〜、力強く根付いていて、花の美しさと別に・・・、すごく印象的ですね〜♪
ただの長藤ではそれほど感動しないのですが、
こうして熊野御前の物語を聞くと、熊野の長藤がとても愛おしく
感じられますね。
十年ほど前になりますが、この熊野の長藤を背景に、十二単を着て
熊野御前に扮した磐田観光大使(ミス磐田)のお嬢さんの撮影会が
行われました。
飲兵衛自分で言うのも何ですが、とても素敵な写真が撮れました。
でもパソコンのリカバリーで画像ファイルが消失してしまいました。
それ以来、撮った写真はすぐ外付けハードディスクに保存するように
しているのですが、これがヘボ写真ばかりで・・・
もうトホホホなんです。
(涙・・・)
熊野御前のお話と美しい藤がとても心に響きました。藤のこの品の良い色、、この色を見られる期間は短いのかなあ?いつも良い時期を見逃してしまいます。
それも御前と重なりました。
ありがとうございます。
当日は雨が降ったり止んだりでしたが、雨の合間をぬって
出かけてみました。
普通の長藤だけではそれ程感動しないと思うのですが、
熊野御前の哀しい物語を聞くと熊野の長藤がとても愛おしく
感じられ、
庭一面に漂う長藤の甘い香りが熊野御前を偲ばせました。
紫が凄い!
藤棚がまるで屋根のように😊
根も芸術のようですね。
フジのアップを見ると、何故か舞妓さんが頭に浮かびます(^◇^;)なんでだろう?
このように物語とお花と一緒に見ると、また感じ方が違いますね😊
今回は雨の合間に出かけましたので、長藤の花房がしっとりして、
綺麗な紫色が再現できました。
さえさんが思い出されたのは、おそらく大津絵の藤娘ではないかと
思われます。
見る人も心にかけよ藤の花
長くもあれば短くもあり
盛りとぞ見る目も共に行く
水のしばし止まらぬ藤浪の花
http://www.otsue.jp/images/g_detail/fuji.html
すてきな藤の花ですね。
高貴な紫の色が熊野御前の佇まいを想像させてくれるようです。
お花を見ているだけでも素敵なのに、お花にまつわる素敵なお話を聴いて、より共感できます。
雨でしっとり濡れてとても綺麗な紫色が再現できました。
熊野御前の哀しい物語を聞くと、庵跡の行興寺に咲く長藤の
甘い香りに熊野御前が偲ばれて、
飲兵衛ガラにも無く心を打たれてしまいます。
NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に平宗盛は登場しましたが、
熊野御前は登場しませんでした。
もう残念です。