『自由の哲学』を読む ~日々の暮らしから~

日々の「?」から始めて一歩ずつ
自分で見て考えて、行動していきたい。
私の自由が人の自由にもつながりますように。

自分で生きていける大谷渡

2022年04月06日 | 神戸シュタイナーハウス
モノを見る力を高めたい。
見る力がなさすぎて、
思い込みにも囚われて、
もはや認識が歪んでるレベル。

それで植物観察の会改め、
「認識の小径」の勉強会をしています。
興味のある方はコチラ

さて。せっかく旅先で、
浴びるほどの植物に囲まれていたので、
植物を観察してみました。

見慣れない植物だらけでしたが、
中でもどこにでも目に付くコレ。
すり鉢状に広げた葉っぱが、
とても美しい植物です。

この植物は本当に
島じゅうどこにでも居ました。
宿の周りにも、海の近くにも、岩場にも、
ジャングルの中にも、滝の周りにも。

地面からはもちろんですが、
の上でも地面と遜色なく、
立派な緑がガバッ!と大きく広がっていて、
「なぜこんな空中に?!」と目を引きます。



生えられた(?)方の樹も
養分を吸われて弱ってる風でもなく、
自分の葉っぱも、もりもり繁らせ、
大家と店子くらいの風情で
枝の分かれ目だけを貸しています。

華道をする人によると、
この植物は本土で買うと
とても高いらしく、
宝の山に見えるんだってー。

でも、その素養のない私には
つやつやの緑にしか見えません。
認識の角度の違いで、
全然違って見えてるなー。



さて、この植物ですが、
名前を、「大谷渡」と言います。
人名みたい(^^)。
でも「大谷わたる」じゃないよ。大たにわたり。

たとえ間に深い谷があっても
カンタンに越えて、対岸に飛んで行く。
谷さえ渡れる谷渡。
それの大型だから「大谷渡」だそうです。

この植物、
すり鉢状に大きな葉っぱを広げていて、
ひっくり返すと、胞子を飛ばした痕跡が、
葉脈に沿ってびっしりと付いています。

この豊穣な土地に
これだけの数の胞子を飛ばすと、
そりゃ島中に増えるわなぁ〜。

でも、
増える理由はそれだけではなくて、
この植物、
このすり鉢状の葉っぱを使って、
どんなに過酷な場所に着地しても、
自力で生きていけるんだそうです。

風が吹いたり雨が降ったりした時、
飛んできた葉っぱや雨を
自分の真ん中に
集めることができるんだって!

↓こんな感じ


この下の方、土に近いところは、
自力で作った腐葉土が積もっています。

つまり、生まれた場所に関わらず、
自分の成長に必要な水や養分を、
自分で作りながら生きていけるのです。

飛ばされたのが過酷な岩場でも樹の上でも、
自分で養分を作れるなんて!
だからどこに飛ばされても
生き残り、育っていけるなんて!!

もちろん人が重機で
地面を掘り起こしたりすれば
ひとたまりもないでしょうが。

たまたま今日は
工事も爆撃も砂漠化もなく、
緑豊かな亜熱帯のままです。
せいぜいイノシシにぶつかられたり、
人に葉っぱをめくられるくらいでしょうか?

どんな場所で生きることになっても
周りから自分に必要な水や栄養を集め、
周りの力も借りて、その分、優しく謙虚に、
でも自分の真ん中をズラさず
大きく伸び伸びと生きていく大谷渡。

そんな人を知っています。

島のあちこちで見られる大谷渡さんと
その人を重ねて、
島中で大谷渡さんを見るたびに、
その存在に励まされていました。



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2 コメント

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Unknown (miki haha)
2022-04-07 00:43:00
大谷渡の写真に癒されました♪
新芽をゆがいて食べた時の感激を思い出しました。
自然の中に行かないと!と思えました
ありがとうございます😊
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Unknown (オキツ)
2022-04-07 23:03:35
ええっ、食べられるんですか? 保護区だったので、思い至らず。やはり天ぷらですか? どんなお味なんでしょう。気になります!!
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