暮れなずむ街の光と影の中、
何処かで聞いたようなフレ-ム。
狭い湾の向こうに沈む夕日を
ぼんやりと眺めていた青春、
昭和がまだ華やいでいた時代。
漁港の岸壁で
別府に向かう「あかつき丸」を傷心
の私は見送っていた。
それは、遥か昔のⅠペ-ジ、
足元の小石がジャリと音を立てた。
早朝から賑わいだ魚市場の喧騒が
ようやく静まり春の陽射しが淡く
海を照らしていた。
片思いの乙女が九州へ向か . . . 本文を読む
ここに対照的なふたりの男がいる。
ひとりは長年常に一緒にいて周囲公認の仲間
のような男。
もうひとりは是々非々の関係で歯に衣着せぬ
硬骨漢。
君の為だったら例え火の中水の中と云う男、
わしを騙したら許さんよと同じ目線の男、
このふたりの顛末が面白い。
仲間には妥協しない自信過剰タイプ、
口は悪いが腹の中単純タイプ。
修羅場に置くと両者の違いがよく分かる。
あれほど、仲間には押しまくる自信 . . . 本文を読む