男の仕草

ここに対照的なふたりの男がいる。

ひとりは長年常に一緒にいて周囲公認の仲間
のような男。

もうひとりは是々非々の関係で歯に衣着せぬ
硬骨漢。

君の為だったら例え火の中水の中と云う男、
わしを騙したら許さんよと同じ目線の男、
このふたりの顛末が面白い。

仲間には妥協しない自信過剰タイプ、
口は悪いが腹の中単純タイプ。
修羅場に置くと両者の違いがよく分かる。

あれほど、仲間には押しまくる自信家が、
攻守ところ代えると腰が引ける。
硬骨漢の真骨頂は、未だ見えぬが予想はつく。

硬骨漢が泣かせる事を言ってくれた、
あんたの顔を潰す事は出来ない、
ずっとオファ－をし続けてくれて感謝している。

口で言う事はたやすい・・・が ！
いざとなっても年長者を立てることが出来ない、
自己主張にはうんざり気味である。

あんたの上司に対して、意地でも・・・
あんたの顔を潰すわけにはいかない、
頑張ります ！？

私が、苦境に立たされた時、
この言葉がどれほど勇気をつけてくれたか ！
男とは、こういうものである。

お世辞は、お世辞の欲しい上司に云えば良い、
私のような者には一切いらない。
だから日頃のお世辞は不要だと言いたいのである。

男は、言葉より行動である、
場合によれば雄弁よりも朴訥の方が良い。

交際範囲が広いと、多種多様な性格が交じる。
この数年の人間関係の遍歴を見ると、
ひとつの流れが見えてくる。

私に合わない者、向かない者は、
人情の無い人、自己中心主義者、
出たがり屋、目立ちたがり屋、逃げ足の早い男
辺りでしょうか ？？

寡黙がいい、口下手がいい ！？
従順と義理堅い人間なら尚 良い。

時と場所に依って言葉の変わる人は信頼に値しない。
嘘は、いつかはバレル ！ 自戒を込めてそう思う。

“ あんたの顔を潰すわけにはいかぬ ”
男の所作が垣間見える。

責任感欠落とケジメの出来ぬ男は信頼に値しない。
たどり着く、男を選ぶ基準である。

友よ、夕焼けに向かうことが出来るか ！
恥ずかしくはないか。 ・・・。。。

　　　　　　　　　　　　　　　 合掌