久しぶりに奇跡が起きました。
極めて治療が難しい巨大脳動脈瘤が完全に消えたのです!
科学で割り切れない、このようなことが時々起きます。
神様に感謝です!
2年前、この患者さんは母親とともに私の外来に受診されました。まだ10代前半なのに、非常に大きな脳動脈瘤があって、他のどこの病院でも「治療できない」、「様子を見るしかない」と言われたということでした。
私はこれまで非常に多くの脳動脈瘤患者さんを治療してきましたが、確かにこの患者さんの治療は難しく、リスクも極めて高いと判断しました。
しかし、動脈瘤は徐々に大きくなっており、破裂してしまう可能性が高い状態です。
画像を見る限り、治療方法は、、、ある。しかし、リスクは、、、高い。そう思いました。
お二人に、まずこの通り、率直に伝えました。
お母さんはとても驚いたご様子で、そして本人と目を見合わせて、涙して、治療してほしい、と言われました。
手術は2段階。まずバイパス手術をして、その後、血管を止める血管内手術をする、という方法です。手術は大変でしたが、うまく行きました。
しかし、それでも治りませんでした。動脈瘤がどんどん大きくなるのです。
このため再度、動脈瘤を詰める治療をしました。
その後、外来で定期検査をしていましたが、動脈瘤がまた大きくなっているように見えたため、さらに追加の治療を考えていました。
次は細い血管からフローダイバーターとコイルを入れる治療を考えていました。
とにかく治るまで、何回でも諦めず、あらゆる手段を講じるつもりでした。
しかし、精密検査をしたところ、なんと動脈瘤が消えているではありませんか!!!
私は朝のカンファレンス中に驚きと、喜びの声をあげてしまいました。
その後、お母さんに説明したところ、、、ただ泣いておられました。
こちらも涙が浮かんできました。
本人も、驚いていたようですが、結構あっけらかんとしているように見えました。
そんな気持ちだから、前向きに取り組めたのかもしれませんね。本当によかった!
私も医師冥利に尽きる、そういう気持ちです。
これからも外来でしっかりとチェックしていきます。
今後の経過が良いこと、そして楽しい人生が送れることを心から祈っています。
いつもありがとうございます。
記事を拝見し私もとても感動いたしました。
患者様ご家族様おめでとうございます!
先生や先生のチームの素晴らしい治療に私もウルウルしそうです。
改めて私は先生の患者で幸せだと思いました。
諦めず色々な治療法を考えてくださる先生を尊敬いたします。
治療には光と闇がある事を以前先生からお聞きしましたが、先生の努力は闇さえも消してしまう。
そんな気がします。
先生お疲れ様です。
季節の変わり目ですが、先生も体調にお気をつけくださいませ。
患者さんがよくなられることが、自分の最大の喜びです。
これからもよろしくお願い致します。
私も2年前に未破裂脳動脈瘤にコイルを詰める手術をしました。
1年ごとにMRIで検査してますが
昨年は、まだありました動脈瘤が
今年の検査では、消えてなくなってました。