脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

ラジオ出演

2023年01月08日 | その他

先日、ラジオ出演の依頼を受け、収録を終えました。

CIAO 765という番組内で、野村 雅夫さんと対談しました。

https://cocolo.jp/service/homepage/index/1060

脳卒中医療に関するインタビュー形式で、下記の日程となっています。

お時間があれば、ぜひお聴きください!

 

・FM COCOLO(大阪) 放送日 → 1/10 (火),  17 (火) 9:20-9:40

番組「CIAO765」の中のコーナー「朝日インテックDREAM TOGETHER」内で放送

https://cocolo.jp/pages/timetable.php

・ZIP-FM (名古屋)放送日 → 1/21 (土),  28 (土) 7:00-7:30

https://zip-fm.co.jp/pro_index/time_table/Saturday.asp

・J-WAVE(東京) 放送日 → 2/5 (日) 22:00-22:54

https://www.j-wave.co.jp/contents/timetable/contents.html

 

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その後

2022年09月24日 | その他

朝まで浜松駅で新幹線の車内で待機となりましたが、再開の見通しが立たないためタクシーで横浜に向かっています。

ただ、高速道路も閉鎖されており、一般道も渋滞しているためかなり時間がかかってしまいます。

お待たせしている皆様、申し訳ありません。

到着がお昼前後になってしまう可能性が高いので、代診、変更などご検討ください。

お昼までお時間の許す方は診察いたします。

よろしくお願い致します。

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オミクロン株へのワクチン有効率と新規BA.2株について

2022年02月21日 | その他
我が国でのオミクロン株へのワクチン有効率についての情報が国立感染症研究所から報告されています。
次の図に示すように、ワクチン接種後は非常に高い有効性を示しますが、徐々に低下し50%前後となります。しかし3回目の摂取後は再び80%程度まで上昇しています。



国立感染症研究所「新型コロナワクチンの有効性を検討した症例対照研究の暫定報告(第三報)

一方で、オミクロン株は、これまでの変異株より重症化が少ない傾向にあることが報告されています。
このため「かかっても大丈夫」と考えられるかもしれませんが、ワクチン未接種者の入院率(=重症化)は3回接種者の23倍高いと報告されています(https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/71/wr/mm7105e1.htm?s_cid=mm7105e1_w)。
つまり、ワクチン接種後にオミクロン株に感染してしまっても、症状が出る確率は低く、しかも重症化を減らす効果は依然として高いということです。
入院患者さんが増えると当然、病床圧迫につながります。実際、当院の周辺の病院のいくつかがほぼ満床状態となっており、通常医療が制限されています。
しかも、ごく最近の情報で、日本でも“ステルスオミクロン”と呼ばれるオミクロン株の亜種「BA.2」が増加しつつあるという報告があります。BA.2の感染力はBA.1より約33%高いとの研究もあり、また、BA.2が重症化を引き起こす能力はデルタ株など従来株と同等の可能性があります。また、BA.2は抗体医薬品(ソトロビマブなど)に対して耐性を持つ可能性もあり、感染者数がピークアウトしつつある状況でも予断を許しません。
オミクロン「BA.2」派生株、重症化率高い兆候

ですから3回目のワクチン接種が可能なのであれば受けたいところです。3回目接種希望の人にとっての関心事は「ファイザーかモデルナか?」ということかもしれません。これに関してはファイザー2回接種の方に関しては、モデルナの方が若干感染予防効果が高く、持続期間も長いとされています(下図)。




ファイザー製2回接種後の感染予防効果:英国健康安全保障庁の結果より引用・日本語に改変

オミクロン株へのワクチン有効率、そしてオミクロン株の亜種「BA.2」についての情報の一部をまとめました。
詳しくはそれぞれのサイトを参照してください。
以上、参考となれば幸いです。
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オミクロン株とは?

2021年11月28日 | その他
新型コロナウイルスの「オミクロン株」の出現に関する情報を目にしました。
世界各国で入国制限が強化され、今後の感染拡大が懸念されています。
一体どんな変異株なのでしょうか?

世界保健機関(WHO)は、南アフリカで見つかった新型コロナウイルスの変異株を、最も警戒度が高い「懸念される変異株」に指定し、「オミクロン株」と命名しました。これまでの調査から「過去の変異株よりも、一度コロナにかかった人が再感染しやすかったり、急速に広がったりしやすい可能性がある」としています。
南アフリカで発見されたこの変異株は、すでに香港やイスラエル、ベルギーでも確認されているということです。

その感染力や重症化度合いについてはまだよく分かっていないようですが、日本に入ってきてしまう可能性もあり得ます。
感染者数が激減したことで会食や旅行者も急増していますが、ワクチン接種の有無に関わらず、感染防御に引き続き注意していきましょう。
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脳動脈瘤 その43 脳血管内治療:その13 フローダイバーターとは?

2021年10月31日 | その他
これまで動脈瘤に対するコイル塞栓術を紹介してきましたが、コイル治療が適していない動脈瘤もあります。
それはどんな動脈瘤でしょうか?

代表的なものは、以下の通りです。
 1. 大型、巨大脳動脈瘤
 2. 血栓化動脈瘤
 3. 紡錘状動脈瘤
 4. 再発動脈瘤
このような動脈瘤に対して、以前は治療を断念するか、このブログで紹介したような複雑な外科的治療が行われていました。
しかし、最近ではいくつかの新しい治療器具が導入され、血管内治療が大きな進歩を遂げています。

その代表の一つが「フローダイバーター」と呼ばれる治療器具です。
この器具は目の細かいステント(メッシュの筒)で(図)、これを血管に留置することで、動脈瘤への血流を減らし、徐々に小さくするというものです。
下記のアニメーションをご覧ください。

https://www.youtube.com/watch?v=cBtvPzLyrtM

動画でお分かりのように、治療自体はとてもシンプルです。
動脈瘤の中に管やコイルを入れる必要がないので、術中の出血合併症はコイル塞栓術よりも少ないと考えられます。
このため、世界的にこの治療が激増しており、私の海外の友人は「最近動脈瘤の中にカテーテルを入れる機会が非常に少なくなった」と言っています。

フローダイバーターの導入によって、血管内治療の領域に大きな変革期が訪れているのです。
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脳動脈瘤 その36 脳血管内治療:その6 動脈瘤治療のテクニック

2021年07月18日 | その他
前回、動脈瘤に対するコイル塞栓術を紹介しましたが、この治療が行いやすい場合とそうでない場合について説明したいと思います。

この治療に最も大きく影響する要素の一つは、「動脈瘤の入り口の広さ」です。この入り口のことを私たちは「ネック」と呼んでいます。
上の図をご覧ください。同じサイズの動脈瘤であってもネックが狭いとコイルがうまくおさまりますが、ネックが広い場合にはコイルがはみ出だしてしまいます。このため、当初はネックが広い(ワイドネックな)場合には血管内治療の適応外とされ、開頭手術が行われてきました。
しかし、ネックが広い動脈瘤に対しても血管内治療が行えるよう、さまざまな工夫や新機器が編み出されてきました。

その代表的なものを紹介します。

 1. ダブルカテーテルテクニック
 2. バルーン併用コイル塞栓術
 3. ステント併用コイル塞栓術
 4. フローダイバーター留置術
 5. パルスライダー併用コイル塞栓術
 6. W-EB留置術

こんなに色々あるのですよ!

次回からはこれらのテクニックについて説明していきたいと思います。
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脳動脈瘤 その22 外科手術 1. クリッピング術 「クリップ時に重要なことは?」

2020年11月27日 | その他
いよいよクリッピングです。
クリップをかける前に、動脈瘤よりも心臓側の血管を一時的なクリップで遮断し、それからクリップをかけ、一時遮断を解除します(図)。
これはクリップをかける際に動脈瘤の圧力を減らし、操作中の破裂を防ぐためです。

クリップをかけて終わりではありません。かけた直後に、周辺の枝を一緒にクリップしていないか、完全に奥まで届いているか、きっちりと閉じているか、などを確認します。
もし不完全であった場合には、クリップをかけ直したり、追加することもあります。

今回の図のような動脈瘤で最も重要なのは周辺の枝を一緒にクリップしてしまったり、クリップをかけたせいで、細い血管の流れが悪くなっていないかを確認することです。なぜなら、図のような細い血管でも手足の動きなどに関係する重要な部分に血液を送っている可能性があるため、流れが悪くなると後遺症を生じかねないからです。
これを避けるためには、クリップ前に十分に動脈瘤を剥離すること、適切な形状のクリップを選ぶこと、そして様々な方法で確認を行うことが重要です。
確認の方法には肉眼的観察、ミラーを用いる方法、内視鏡、超音波ドップラー、蛍光血管撮影などいろいろありますが、その詳細は、今後紹介します。

確認の結果、周囲の血管を温存して完全なクリップができていれば一安心、というところです。
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脳動脈瘤 その4 脳動脈瘤と遺伝

2019年11月09日 | その他
さて、今回は脳動脈瘤と遺伝についてお話しします。
あなたのご家族に脳動脈瘤があると診断されたら、「ひょっとしたら自分も?」とか、「子供に遺伝しないか?」と心配になりますよね。実際、脳動脈瘤と診断された患者さんやそのご家族からよく質問を受けます。
「家族全員がMRIを受けたが、誰も異常はなかった」という患者さんがおられる一方で、これから紹介するようなこともあります。

                    

ある患者さんがくも膜下出血で搬入されてきました。極めて重症でしたが、ご家族の希望があったため緊急手術を行って集中治療を行いました。正直、私たちでさえ「もう助からない」と思うほど重症だったのですが、スタッフの懸命な治療によって奇跡的に一命を取り留め、なんと最終的に社会復帰されました。本当に運の強い方だったと思います。
さて、ある日、その方の弟さんが外来で「私たちは大丈夫でしょうか?」と質問されました。私は「脳動脈瘤は明確な遺伝病ではありません。しかし、脳動脈瘤が診断された家系では、脳動脈瘤の診断率がやや高いと報告されています。一度、MRIを受けてみてはどうでしょうか?」とお話ししました。
このようなお話をしても、検査を受けない人が多いのですが、その方はお兄さんが重症だったためかMRIを予約して帰宅されました。そして後日、外来でMRIを一緒に確認したところ、なんとお兄さんと全く同じ場所に同じようなサイズの動脈瘤があったのです。ご本人は大変驚き、動揺されたご様子で、「先生、すぐに手術してください!」と治療を希望されました。
後日、少し落ち着かれてからご家族とともに再度説明を行いましたが、やはり予定通り手術を行うこととなりました。
幸い治療は無事に終わり、患者さんも私たちも胸をなでおろした、という経過です。

                    

このように兄弟や親子で全く同じ場所に動脈瘤を認めることがありますし、家族の中に動脈瘤のある人がいる場合には家族歴のない場合に比べて3-4倍の確率で脳動脈瘤が見つかると言われています。やっぱり、兄弟や親子では顔や形が似るように、血管も似ているのでしょうね。
したがって、親族に脳動脈瘤がある場合には一度MRIを受けると良いと思います。

さて一方で、脳動脈瘤を合併しやすい病気もあります。
有名なのは多発性囊胞腎という病気ですが、それ以外にもいくつかの遺伝病(Ehlers-Danlos IV 型,Marfan症候群,神経線維腫症 1型など)で脳動脈瘤の診断頻度が高いとされています。
ある種の脳腫瘍や脳動脈硬化疾患を有する患者さんも、診断率が高いというデータがあります。

脳動脈瘤と遺伝、家族歴についてお話ししました。
次回は脳動脈瘤の増大についてお話しします。


追記:
まさにこの記事をアップした直後、外来で診察した患者さんのご兄弟が重症のくも膜下出血を起こされてしまった、と聞きました。MRIはまず無害の検査です。ぜひ家族歴のある方は受けていただきたいと思います。

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脳動脈瘤 その3 脳動脈瘤はなぜできるのか?(臨床研究編)

2019年11月01日 | その他
さて、私たち人間はどんな条件だと脳動脈瘤が出来やすくなるのでしょうか?

当然のことながら、人間で動物に行ったような実験はできません。しかし、定期検査でどのぐらい動脈瘤が新たにできるかを調べて、それらの患者さんの背景因子を調べればある程度のことは分かります。
このような調査結果はすでにいくつか報告されています 。それらを総合すると、脳動脈瘤の新たな形成は、上に示す条件に当てはまる方に多いとされています。また、脳動脈瘤が新たにできる確率は年間0.2~1.8%程度と報告されています。
これらの条件を見てドキッとされた方も多いのではないでしょうか?年齢や性別、多発動脈瘤、家族歴などは自分で変えられません。
しかし自分で調節できるものもあります。それは3)喫煙、4)高血圧です。

さて、前回紹介した実験のことを思い出してみましょう。脳動脈瘤を作るための実験で行われたのは、片方の血管を止めること、高血圧、そして血管を弱くする薬の投与でした。そうすると、上記の条件となんとなく似ていることに気がつきます。

まず喫煙はガンだけでなく、心筋梗塞やその他、血管の病気を増やすことがわかっています。血管を痛めるわけです。
つまり、タバコを吸って血圧が高いまま放置することは、自分の体を脳動脈瘤ができやすい条件にしているようなものなのです。もちろん、心筋梗塞などにもかかりやすくなります。
我が国では喫煙率と飲酒率が低下傾向にあるということですが、それでも多くの方がこれらの条件に当てはまると思いますし、女性で喫煙者が増えているという報告もあります。
私も以前はスモーカーでしたので「日々のストレスを癒すためについ」、というのは良く分かりますが、上記の他の条件に該当する方はできるだけ頑張って禁煙して、血圧をしっかり管理しましょう。

また、多発性脳動脈瘤や脳動脈瘤の家族歴のある人は、血管の弾性板が欠損している確率が高そうですし、年齢とともに脳動脈瘤ができる確率は上がってきます。
したがって、これらに該当する方は定期的にMRIなどを受けるとよいでしょう。

以上、脳動脈瘤が出来やすい条件、おわかりいただけましたでしょうか?
次回は、脳動脈瘤ができやすい病気と遺伝について紹介します。



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症例見学会

2019年01月31日 | その他
昨日は症例見学会でした。Semijailing technique を用いたステント併用コイル塞栓術を3件見て頂きました。動脈瘤の治療経験の多い慈恵医大関連の先生方でしたが、興味を持って頂けたようでホッとしました。
また、先生方のプレゼンはどれも大変勉強になりました。来て頂いた先生方とサポート頂いたストライカー社の皆さんに感謝申し上げます。

東京慈恵会医科大学附属病院 菅 一成 先生
東京慈恵会医科大学附属病院 丸山 史晃 先生
厚木市立病院      佐々木 雄一 先生
東京慈恵会医科大学 葛飾医療センター 青木 建 先生
東京慈恵会医科大学附属柏病院 梶原 一輝 先生

We had guest doctors from Tokyo Jukei University and related hospitals. We showed 3 cases treated with stent-assist coiling using semijail technique for cerebral aneurysms.
I’m happy that they’re interested in our technique. Also, their slide presentations were all informative. We thank all the doctors for visiting, and Stryker people to support this event.
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