脳卒中をやっつけろ!

脳卒中に関する専門医の本音トーク
 最新情報をやさしく解説します 

You tube 第8弾 頚動脈内膜はくり術 手術で血管を太くする!

2024年04月28日 | 脳卒中

みなさん、こんにちは!暖かい、いいシーズンになりましたね。

連休はどこかに出かけられるのでしょうか?今日はとても良い天気ですので、楽しい1日になるといいですね!

 

さて今回は頚動脈が細い方に対する外科手術のお話です。

前回は頚動脈ステント留置術について紹介しました。この方法は、血管の細いところをまず風船で広げ、その後、メッシュ状の筒(ステント)で広げる方法です。

今回は外科手術についての紹介です。首の辺りを走る頚動脈の分厚くなった内膜(脂のかたまりのようなもの)を手術で取り出す方法です。イメージとしては煙突掃除のような手術です。

このように、頚動脈の外科手術を紹介すると、ほとんどの方は「切らないといけないのですか?」と質問されます。

もちろん私たちもできるだけ切らずに治療するようにしています。しかし、ある状態では外科手術の方が治療の結果が良いことがわかっているのです。

それは、

1)血管の壁が柔らかく、ドロドロしたものが溜まっている場合

2)血管の壁がカチカチに硬い場合(石灰化)

3)カテーテルを誘導しにくい場合

4)造影剤アレルギーなどで、カテーテル治療自体にリスクがある場合

などです。

今回は1)2)にフォーカスを当てました。

血管の壁が動脈硬化で分厚くなっている部分を「プラーク」と呼びますが、その中身がMRIやCT、超音波検査などで分かるようになったのです。医学的には「頚動脈プラーク診断」と呼ばれます。

この診断結果をもとに治療法を選ぶと、治療結果が良いことがわかってきました。

このようなことから、上記の1−4)に該当する方は、外科手術の方が有利になることが多いです。特に1)2)の方は数が多いです。

こう言うと、「首を切って手術するなんて怖い!」という声が聞こえてきそうです。

そこで、今回は手術の動画もお見せします。こういう動画が苦手ではなく、「見てみようかな?」と思われる方はチャレンジしてください。どんな手術をするのか、よく理解いただけると思います。

手術の傷をどうするのか?ということも詳しく紹介しています。

ぜひご覧くださいね!

https://www.youtube.com/watch?v=sh-hjEHI3B8

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You tube 第7弾 頚動脈ステント留置術

2024年04月23日 | 脳卒中

みなさんこんにちは。今回は頚動脈ステント留置術について紹介します。

首の動脈(頚動脈)は大脳の広い範囲(約3分の2)に血流を送る重要な血管です。

この血管が細くなることで、脳梗塞を起こすことがあります。

内服治療には限界があるため、細いところを広げる治療が行われますが、その一つがカテーテル治療である頚動脈ステント留置術です。

血管の細いところをまず風船で広げ、その後、メッシュ状の筒(ステント)で広げる方法です。

ただし、他の血管と違い、頚動脈の治療では注意すべき点があります。それは、脳に血液を送る血管なので治療中にできた血液の固まりや血管の壁の破片(カス)が脳に流れると、それによって脳梗塞を起こしてしまうのです。

このため頚動脈ステント留置術では脳を保護する器具(脳保護フィルターやバルーン)が用いられます。

ただし、血管の壁が極度に柔らかい(ドロドロしてる)場合や、カチカチに固い場合には脳を保護していてもトラブルが起きやすいことが知られています。

このためこのような場合には、外科手術など別の方法で治療する場合もあります。

この治療の様子など、動画を交えて詳細に紹介していますのでぜひご覧くださいね!

https://www.youtube.com/watch?v=4OddliUSZEk

 

 

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川西市立総合医療センターでの市民講座

2024年04月22日 | 学会/研究会

先週末に川西市立総合医療センターで市民講座をさせていただきました。

アルツハイマー病の研究で有名な理化学研究所の西道隆臣先生が先にお話しされ、私は脳卒中の最新治療と予防についてお話ししました。

多くの方が参加されており、質問もたくさん頂きました。

私のお話がみなさんの健康維持に少しでもお役に立てたのなら嬉しいです。

Youtubeではもっと詳しくお話ししておりますので、お時間があれば、ぜひご覧いただければと思います。

この度、貴重な機会をいただいた関係者の皆様に心から御礼申し上げます。

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You tube 第6弾 頚動脈狭窄症とは?適切な治療により脳梗塞を予防しよう!

2024年04月14日 | 脳梗塞

みなさん、こんにちは。

徐々に暖かくなってきましたね!

今回は脳梗塞の原因の一つ、頚動脈狭窄症について紹介します。

 

動脈硬化が起きると全身の色々な場所の血管が細くなってきます。頚動脈もその一つです。

では頚動脈はどの程度、細くなると危険なのでしょうか?

狭窄度(血管の細さ)は軽度、中等度、高度に分けられます。そして、この順にリスクが上がります。

もう一つ重要な要因は、症状があったかどうかです。

つまり、症状があった高度狭窄が最も危険で、無症状の軽度狭窄が最も安全ということです。

では検査や治療はどうしたらいいでしょうか?

今回の動画で詳しく紹介しています。

https://www.youtube.com/watch?v=3tgeg4v6tVk

ぜひご覧くださいね!

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夜桜

2024年04月09日 | 閑話休題

週末に桜を見に行きました。

西宮には夙川(しゅくがわ)という桜の名所があります。

自分のお気に入りは夜桜で、ライトアップされた桜が川面にも映ってとても綺麗なのです。

昨日から雨と風が強いので、かなり散ってしまうかもしれませんが、今後機会があったらぜひご覧になってくださいね。

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You tube 第5弾 脳卒中の予防の薬って? 適切な服薬で脳卒中を予防しよう!

2024年04月06日 | 脳梗塞

みなさんこんにちは!

今回は脳卒中の予防の薬についてお話ししています。

https://www.youtube.com/watch?v=8fFnEpPgDzw

脳卒中の予防薬には大きく分けて2種類あります。

一つは危険因子(高血圧、糖尿病、高脂血症の治療薬、禁煙補助薬)

もう一つは脳梗塞予防に使われる血液サラサラの薬(抗血小板薬、抗凝固薬)です。

患者さんからよく質問されるのは、自分の薬はどっちが適しているのか、これらの薬はどう違うのか?ということです。

ざっくりと言えば、抗血小板薬は動脈硬化による脳梗塞、抗凝固薬は心臓が原因の脳梗塞に対して使われます。

ですから、そもそも診断がきっちり行われていないと、間違った薬が出ている可能性もあります。

では自分や家族に処方されている薬が正しいのかどうかをどう見分けるか?

そんなお話もさせていただいています。

自分自身やご家族に脳梗塞の人がいる場合にはとても参考になると思います。

ぜひご覧くださいね!

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ベストティーチャー賞をもらいました!

2024年04月04日 | 閑話休題

先日、学内でベストティーチャー賞をもらいました!

毎年、学生の皆さんに興味を持ってもらえるような講義ができるよう心がけていますが、実際に学生さんたちからこのような評価がもらえることはとても嬉しいことです。

脳神経外科の専門家として伝えたいことも沢山ありますが、国家試験の対策としても役立つように過去の問題を確認して取り入れるようにしています。

今後も良い講義ができるよう頑張っていきたいと思います。

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