英検ライティング試験はとても大きいです。確かな情報によると、筆記とリスニングで満点だったとしても、ライティングで0点だったら、合格点に達しないとのことです。
質問される内容
3級では、身近な日常生活レベルでの話題です。
準2級では、日常レベルに多少の社会性が加わった話題です。
2級以上になると、より知的な要素が入った社会性のある話題になります。
3級では、日常的なレベルですので、英語で表現することが出来るかどうかを除けば、内容的には一見簡単なように思われます。しかし、自分の好みでさえ、なかなか「発信」することが出来ない場合があります。その理由を答えなければならないのでなおさらです。
さらに、2級以上になると、日常レベルでの話題ではないので、それについての自分の意見がなければ、答える事が出来ません。
しかし、いくら完全な英文を書いていたとしても、伝えたい「内容」そのものがなければ、その英文は何の意味もありません。まず“伝えたい「内容」ありき”です。
知っている英語を使うこと
難しい英語を使おうとしなくても良いです。当然、試験では、辞書を使うことが出来ません。知っている英語の範囲内で表現してみて下さい。2級までならば、中学レベルの英語を駆使すれば、最低限のことは、話したり、書いたりすることが出来るはずです。
この件については、以下のブログをご一読下さい。
「中学英語を軽く見ないで!」
https://blog.goo.ne.jp/stepworld-llnisshin/e/0637fa715a5c4910c7561cca77a478c8
論理性の問題
論理的に成り立っていない場合がよくあります。ある問題について、自分の意見を述べると共に、その理由が2つ必要です。しかし、その理由が論理的に飛躍していたり、ズレているのです。
例えば、次の解答例の改善点が分かるでしょうか?
QUESTION:What country would you like to visit?
解答例1:I would like to visit Italy. I have two reasons. First, I like delicious food. Second, I like pizza very much. But I don't like spaghetti.
まず1つ目の理由ですが、イタリアに行きたい理由が「おいしい食べ物が好き」となっています。しかし、おいしい食べ物は他の国にもありますね。2つ目の理由は、「ピザが好き」と言っていますが、1つ目の理由の続きになっています。さらに、「スパゲッティは好きでない」というのは、前に述べたことと矛盾して(ズレて)います。これは書かない方が良いです。
これをどう直せば良いのでしょうか?
解答例2:I would like to visit Poland. I have two reasons. First, I like piano music very much. I like Chopin. Second, I play the piano every day.
まず、ポーランドに行きたい1つ目の理由ですが、「ピアノ音楽が好き」「ショパンが好き」と言っていますが、ポーランドとそれらの繋がりが分かりますか?ピンとくる人は多くはないと思います。論理的に飛躍しています。2つ目の理由は、1つ目の理由の続きになっています。
2つ目の例は、1つ目の例よりはまとまっている思います。しかし、さらに良くするためにはどうすれば良いでしょうか?
ライティング試験の対策
毎日の生活でも、筋道を立てて話したり、筋の通った文を書くように心掛けましょう。日本語での日常生活で何を言っているのかよく分からない人は、英語でも何を言っているのか分かりません。(但し、日本語で考えた内容を直訳的に英語にするのは良くないです。奇妙な英語になります。)
特に準2級&2級以上は、世の中の様々な社会的な問題に興味を持ち、自分の考えを持つようにしましょう。そのためには様々なニュースに接するようにしましょう。(ネットニュースだけでは危険です。)
英検3級以上を受験する場合には、教室独自で行っている「ライティング試験の添削指導」を受けましょう
日頃からしっかりと授業を受けて、CD学習や宿題をコツコツとやり続けること、これが一番大切です
(水野克哉)