東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

先週は女川原子力発電所

2010-03-13 | Weblog
 今週始めは2年生からのリクエストで東北電力の女川原子力発電所を見学した。

 秋には会津の風力発電所に行ったので、学生は結構、エネルギーに興味を持っている。やはり二酸化炭素の削減、つまり地球温暖化ガスの削減に興味があるようだ。以前にも述べたが、2020年に25%の削減、2050年に80%の削減となると、中途半端でなく社会の構造を根本的に変えなければ対応できない。そこに新しいビジネスチャンスがあることを若い人達は匂いを嗅ぎ取っているのだろう。

 さて、原子力発電所に入ったのはこれまで数回ある。最初は大学3年から4年のいわゆる研修旅行だ。日立や東芝などに行った。行き先ごとにその企業に就職した先輩に説明して頂いた。浜通りの福島原子力発電所の建設現場にも行った。東海村のコルダーホール型の黒鉛減速炉も見た。会社に入って何年か経過したのち日本原子力研究所に出向し東海村に4年間住んだ。原子炉には何の抵抗感もない。研究所内の研究用原子炉4基とJPDRも見た。日本原子力発電の軽水炉も見た。炉心の上にも立った。

 今回の女川原子力発電所で炉心近くまで行ったのは久しぶりだ。炉心建屋でも放射線レベルは自然放射能以下だ。我々は学生時代に放射線レベルとリスクの関係を学んだ。ダイオキシンも放射線もそこに1個の分子や原子でも存在するだけで忌み嫌う人が多い。問題は定量的に安全かどうかだけだ。ダイオキシンも実際に空中に漂っている。その量が人間に危害を及ぼさない範囲であれば問題ない。もちろん管理できることが前提だ。放射線も自然界にいくらでもあり、肥料や土の中にも存在する。そのレベルが人間に影響するかどうかを判断することが重要です。それに加えてセキュリティを保つ管理能力があるかどうか、開かれた民主主義が存在するかどうか、包括的な技術力があるかどうだ。

 米国では原子力の発電単価は1kWhあたり2セント程度という。原子力は米国でも建設が再開する。中国、インドなども続々と建設が増える。フランスは70%が原子力だ。原子力は二酸化炭素の放出の相当量が圧倒的に少ない。二酸化炭素の排出を2050年に80%の削減となると、エネルギーは太陽光熱、風力などの再生可能エネルギーと原子力の組合せにならざるを得ない。問われるのは危機管理を含めた管理能力とそれを支える技術力でしょう。
 
 女川は久しぶりでしたが魚が豊富、リアス式海岸もきれいで、雰囲気が伊豆半島のようです。こんないいところに住んでみたいなと想った。

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