東西圧縮回流記

仙台青春風の旅 ブーメランのように 

卒業生へ 太白山より感謝をこめて

2010-03-21 | Weblog
 今日は彼岸の中日、要領が悪いので仕事を片付けに職場へ行った。昼食は部屋で取るよりは太白山のふもとにでも行くかなと出かけた。強風の杉木立の中から、頂上を垣間見た。頂上が見えると登りたくなるのが本性かも知れぬ。ついでに山麓から鎖伝いに頂上に登ってしまった。風がうなっていた。

 大学時代に太白山に登ったことがある。仙台に数年居たが、さらば仙台よ、という前にあの三角錐のピークには一度は立ってみたいと思っていた。後に、カミさんの親戚の人が太白山付近でクマに追い駆けられたという笑い話のような冗談ではない実話を聞いたことがある。昔のことなので、小生は太白山の山麓までどんなルートを辿ったか記憶に無い。一人で随分歩いたような気がする。ただ北面から猛烈な薮の中、イバラに傷つきながら直登したことはハッキリ覚えている。いわゆるヤブコギ(薮漕ぎ)だ。そのころから単独行が多くなり、薮漕ぎや沢登りは六甲山と丹沢に頻繁に通い、谷川岳、八ヶ岳、富士山、北アルプス、南アルプスと繋がり、信州を中心によく通った。随分と遊んだ気がする。

 先週19日は卒業式だった。研究室の4人の学生のテーマは
・ 「追尾式熱電変換システムによる太陽エネルギー高効率利用の研究」:2月に日中ワークショップで発表した後、最後まで頑張った学生は3月に日本機械学会で発表した。
・ 「紫外線Bの植物へ及ぼす環境影響評価解析」:イネや他の植物の紫外線Bによる生育障害つまりDNA損傷の1つであるシクロブタン型ピリミジン二量体(CDP)を定量的に明らかにした。
・ 「光回復酵素遺伝子発現誘導の波長依存性」:昨年の先輩から引き継いでイネのCDP光回復酵素遺伝子の波長依存性を実験的に明らかにし、応用への道筋を示した。
・ 「木質ペレットと熱電変換素子による熱と電気の複合システムの研究」:1月に日本エネルギー学会のバイオマス科学会議で発表した。2月に日中ワークショップで発表した。中国側が大きな関心を持った。
 4件の卒業研究は我々単独の力では完成出来ない。他の大学の先生や研究機関の研究者のご協力があって始めてできた。ご指導頂いた方々に深く感謝の意を申し上げます。

 さて、太白山はほんの小さなピークである。一つピークを登ると次の山、槍ヶ岳、穂高岳、富士山、剣岳、そして(小生はまだ登っていない)エベレスト、次のピークが見えてくる。みんな同じことです。ただ、状況判断や心と体の準備が大変ですが・・・。みんなどんな人生を歩むのだろうか、何とか乗り越えてほしいな、と考えながら登降した。
 4年生は就職活動や大学院入試の勉強があり、卒論は実質的に半年で仕上げる。頂上に向かう若い人たちのエネルギーは素晴らしい。これが大学なのかと思う。今年と昨年の研究室の卒業生のみなさん、小生も随分勉強させて頂きました。それでは・・・

 太白山より感謝をこめて!


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