オンマは辛いよ

~グチはゴミ箱へ、思い出は宝箱へ~

運は付くのか?尽きるのか?

2007年10月13日 22時50分59秒 | アッパ君の話
 うちのアッパ君は、ギャンブラーだ。
 と言っても、やるのはもっぱらパチンコ。高校時代はパチンコで稼いでいたらしく、その金で教習所代、原付購入、ひいては学校の月謝まで払っていたらしく、義母は「この子は、学生時代に金くれと一回も言ったことがない」というのが自慢だし、(だからこの家は変なんだ)アッパ君曰く「あの頃が人生で一番金持ちやった」と、遠い目をする

 今も家族サービスなんてそんなの関係ねぇ!!とばかりに、ヒマさえあればパチンコ屋へ。
 まぁ、でも、私は彼に軍資金をせがまれた事は一度もないし、小遣いも渡していない(
 つまり、アッパ君にとって、パチンコは副業みたいなものなので、文句は言えないんだけど。

 そんな彼は、パチンコと共に宝くじもこよなく愛している。
 夫婦で3千円ずつ出し合い、バラと連番を各10枚買うという、ささやかなものなのだが、私は、どうしても無駄遣いに思えてならない。
 だが、彼は、「買わないと当たらない」と言って購入し、外れては「わしは6千円で大きな夢を買ったんや」と、自分に酔っているのである。

 先日も嬉々としてオータムジャンボを買って来たアッパ君
 発表まで、毎回大事にしまっておくのだが、どこにしまうかがそれはそれは大事な問題らしく、いろいろこじつけては、そこを神棚か何かのようにあがめたてまつっている
 たまたまテレビで北がいいと聞けば、北の方へ、黄色のものがいいと聞けば、黄色い布にくるんで…。そして、その宝くじが外れると、2度と同じしまい方はしない

 今回もどこにしまうか、悩みに悩んで、家族全員を巻き込み、大騒ぎしていた。
 私は、うっとおしく思いながら、ふと思い出したことがあった。

 それは、息子が空手の大会で初優勝した日のことだ。
 午前に形の部で優勝し、調子にのって昼食を大食いした彼は、組手の試合直前になって、お腹を壊してしまった。
 トイレへ急いだが、着慣れない道衣のせいもあり、不覚にももらしてしまった
 彼は、完全に戦意喪失し、私も諦めかけたが、幸いにも会場近くの友達が家まで走って替えの下着を貸してくれ、何とか間に合い出場したら、優勝してしまったのだ
 今では「ウンがついたからや」と笑って話せるが…

 「アッパ、ウンがつくトイレなんてどう?」
 冗談のつもりで言ったのだが、「おぉ!そうしよか!」とノリノリである

 毎日、用を足しながら、何気なく宝くじを眺める。
 でも、待てよ。
 ウンのツキ、とも言うではないか。
 トイレに置いたが運のつき、なぁんて…
 アッパ君には、黙っておこう