有楽町駅から、山手線沿いを歩いて新橋方面に…。評判の広東料理店に立ち寄った。
「そこは、美味くて安い、気の張らない中華料理店。この店の女性店員は、無愛想で荒々しい立ち居振る舞いを当たり前と思っている。その態度への怒りを堪えて店に通ううちに、店員はどの店より、親しく気前よく接してくれるようになる。しかし、その店員が店を辞めてしまった…(略)…。」という物語の短編小説『慶祝慶賀大飯店』。作品には、お店の名前は出てこないが、今日訪れた場所が、話の舞台と言われている。
この中華料理店には、多くの文士が通っており、前述した小説の作家も馴染み客だったそうだ。その人が好んで食べた「蠔油牛炒麺(カキ油牛肉ヤキソバ)」を口に運びながら、小説の一節を思い出してみた。