バイデン氏、散々な討論会は過密な外交日程が原因-不安払拭目指す
Jennifer Jacobs、Akayla Gardner、Justin Sink
2024年7月3日 2:27 JST
更新日時 2024年7月3日 18:04 JST
3日に民主党知事らと会合、5日には初のTVインタビューの予定
民主現役議員から撤退求める声、NYタイムズは内外の懸念伝える
11月の米大統領選で再選を目指すバイデン大統領は2日、先月27日夜に行われたトランプ前大統領との討論会が散々な結果となったことについて、討論会前の数週間にフランスとイタリアを行き来する過密な外交日程によるものだと説明した。
討論会を受けてバイデン氏の再選の可能性を危ぶむ声が民主党内に広がり、公然と撤退を求める動きも一部に浮上する事態となっている。こうした不安を払拭するため、バイデン氏は3日、民主党に所属する複数の州知事との会議を予定している。5日にはABCニュースのアンカーを務めるジョージ・ステファノプロス氏がバイデン氏にインタビューする。大統領にとって初のテレビインタビューとなる。
民主党のドジェット下院議員は、バイデン氏が選挙戦から撤退すべきだとの考えを示した。現役議員からの撤退要求はこれが初めて。また、米紙ニューヨーク・タイムズは、バイデン氏が混乱したりぼうぜんとしたりするのを以前よりも多く目にするようになったとして、米国および外国の当局者らの懸念の声を伝えた。
こうした状況にあって、バイデン氏はバージニア州で行った選挙資金集めのイベントで民主党の献金者に対し、討論会の夜がベストの状態でなかった点を認めた。その上で、第2次世界大戦中のノルマンディー上陸作戦(Dデー)80周年を記念する式典出席のためにフランスを訪問し、いったん帰国後に主要7カ国(G7)首脳会議(G7サミット)出席のためイタリアを訪問したことに言及した。
トランプ氏との最初の討論会の際の状態について、バイデン氏によるこれまでで最も詳細な発言となる。補佐官は大統領が風邪をひいていたと説明していた。ホワイトハウスのジャンピエール大統領報道官は2日の定例記者会見で質問に対し、討論会の前にバイデン氏が風邪薬を服用することはなかったと答えた。
事情に詳しい複数の関係者によれば、3日の会合はバーチャル形式で開かれ、州知事の多くはオンラインで参加する。ただ、民主党知事会(DGA)の委員長を務めるミネソタ州のワルツ知事の報道官は、同知事がホワイトハウスで会合に臨むと明らかにした。また、カリフォルニア州の地元紙サクラメント・ビーは、同州のニューサム知事もホワイトハウスに向かうと伝えた。
バイデン氏はこのほかに大統領選の激戦州の訪問を予定しており、ジャンピエール報道官によれば、5日にウィスコンシン州、7日にはペンシルベニア州フィラデルフィアを訪れる。来週にはワシントンで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議で記者会見を行う。連邦議会議員とも協議する見通しという。
バイデン氏と知事らとの会合はCBSニュースが先に報じていた。
2日に公表されたCNNの最新世論調査によると、米有権者の4分の3は、民主党の候補者がバイデン氏以外の人物となった場合、同党がホワイトハウスを確保する可能性が高まるとの見方を示した。
関連記事:
バイデン氏支持率が討論会後に急落、民主系調査会社のメモ流出-報道
バイデン氏、民主党州知事らと3日会合-出馬継続を説得する機会に
原題:Biden Blames Travel for Poor Debate as He Looks to Calm Revolt(抜粋)
(世論調査などを追加して更新します)
最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます