銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

かわさき宙と緑の科学館―ライブ感ある空間

2021-07-20 06:30:00 | 博物館





基本データ
〒214-0032
神奈川県川崎市多摩区枡形 7-1-2
かわさき宙と緑の科学館(川崎市青少年科学館)

開館時間
9:30〜17:00

休館日
毎週月曜日(祝祭日の場合は開館、翌火曜日は休館)
祝祭日の翌日(土日・祝日の場合は開館)
年末年始

プラネタリウム観覧料金
大人400円
高校・大学・65歳以上200円

電車をご利用の場合
小田急線「向ヶ丘遊園」駅南口から徒歩約15分
JR南武線「登戸」駅から徒歩約25分

※出典・引用:かわさき宙と緑の科学館ホームページ


生田地区ちかくの銭湯に来る機会があり、せっかくだからということで「生田緑地」まで訪ねてきました。生田緑地とは川崎を代表する都市公園のことです。
緑道はもちろんのこと、古民家が立ち並び、岡本太郎美術館があるなど見所満載の場所になっています。



とくに今回は重点的に訪ねたのが「かわさき宙と緑の科学館」です。
ほかの科学館と比べると建物自体は小さいのですが、ここはライブ感溢れる面白いところでした



生田緑地の入り口です。最寄り駅は小田急の向ヶ丘遊園駅で、歩いて15分ほどで来ることができます。
近くには藤子・F・不二雄が住んでいて、新宿まで通勤に使っていた駅としても有名です。そのため生田緑地近くには藤子・F・不二雄ミュージアムがあります。
じつは原作のドラえもんには、のび太家の住所が神奈川県川崎市生田と表記されたことがあるのです。
練馬区という設定もあるのですが(おそらくアニメスタジオが練馬区にあったためと思われます)、たびたび登場するドラえもんの裏山。
東京23区の最も標高の高い愛宕山以下だとあの風景は描けないのですが





どうでしょうか。生田緑地から眺める風景は、まさにドラえもんが描く裏山そのものにみえます。




入り口から少し進んでいくと






かわさき宙と緑の科学館があります。名前の通り、自然と宇宙にテーマを絞った科学館です



入り口です。手首の検温と消毒をお願いされます



中に入ると、最初はこんな感じ。ここは無料なので、受付で手続きを済ませる必要はありません。ただ、プラネタリウムだけは有料なので、鑑賞する際は高校生以上だとお金を払う必要があります


 
右に進むと川崎の地形や地質、植物や生物を網羅した展示室になります







川崎の由来は、川の先。川から流れ出てきた土砂が堆積してできた場所ということらしいです。臨海地域であるゆえに工業地帯として発展してきたのでしょう





川崎では象の化石もみつかったとか。なかなか凄いところです







ウシガエルがでかい



多摩川の変遷



山梨県の笠取山が源流で、そこから東京の青梅、そして川崎へと流れてきます





江戸時代や明治の頃はこんなに蛇行してたんですね



やがて背筋を伸ばしたようにまっすぐになりました





二階は宇宙関連になります



パネル展示が主です



本物の隕石が展示されてありました



そして実は、三階の屋上で望遠鏡を見ることもできます。
アストロテラスというものです。
ただし条件がかなり厳しくて、空が晴れていて(望遠鏡だから晴れてないと見えないです)平日の14:00~14:45までというかなり短い公開時間なのですが、たまたま今回はなにも知らなくて、なぜか平日の14時10分前に来て目に止まるという偶然が重なりました。しかも梅雨の時期なのに、その日は快晴でした。
望遠鏡と言っても直接覗くのではなく、モニター画面越しになるのですが、現在の太陽をみることができます。
実際に行ってみましょう



14時をすぎると、このように展示中であると表示されます



階段を登ります(逆方面にはエレベーターがあります)



屋上に到着



奥左に進むと、このように立派な望遠鏡が並んでいました



こちらが中に入って撮影した望遠鏡




奥にもあります。
ここには学芸員の二十代半ばぐらいの女性がいて、訪問した人たちに一生懸命解説をしてくれました。
この時は自分が1人だったのでマンツーマンで教えてくれました




解説の時に示してくれたのは、太陽の姿。モニターがいくつか設置してあって、左の見切れてるモニターには黒点が表示されてありました。
右の赤い太陽はHα光というもので太陽を捉えていて、フレアの形を見ることができます。
黒点は太陽活動が活発になると見られるものなのですが、今年はそんなに活発な年ではなく、周期があって11年ごとに活発になるそうです。
若い学芸員の熱心な解説に耳を傾けて、それに相槌を打ちながら疑問をぶつけて答えてくれたり、とても楽しい一時でした





屋上からの眺めもなかなか良いです



そしてここの目玉はなんといっても、プラネタリウムになります





今年で50年の節目を迎える科学館。もとは青少年科学館という名前でしたが、平成24年にリニューアルしたのを機に、公募から今の名前に変わりました



ここでプラネタリウムのチケットを購入します。大人は400円。大学生や高校生、65歳以上は200円。
中学生以下は無料です



プラネタリウム前には、むかしの写真が飾られてありました



初期の頃はこんなんだったようです





ハレー彗星を捉えた写真。流れ星は小さな隕石が落ちてきたものもありますが、こうした彗星の落としてきた塵が地球に
落ちて流れ星として出現することも多いそうです。ロマンがあります



こちらがこの科学館最大の売りのプラネタリウムです。
世界に一つしかないMEGASTAR-Ⅲ FUSIONです。
開発者はプラネタリウム界随一の有名人、大平貴之さん。プラネタリウムの表現する恒星の数でギネス記録をもった人物でもあります。そして大平さんは、川崎出身。
つまり、ここの科学館は大平さんにとって原点だったわけです。
川崎のプラネタリウムは有名な解説者がかつておられて、おそらくもうその方は引退されたと思うのですが、こうした生解説を大切にする文化は引き継がれているようで、若手の学芸員による解説はたいへん素晴らしいものがありました


生田地区では、藤子・F・不二雄が亡くなるまでずっと暮らしていて、この街を歩いていてドラえもんのアイデアが生まれたと言われています。
川崎にはなにか表現者たちの創造性を刺激する地力があるのかもしれません



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