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銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

末広湯(大阪・日本橋)

2025-05-10 08:32:00 | 銭湯
#末広湯






大阪メトロ堺筋線
#日本橋駅

▲日本橋駅。道頓堀に近く日本三大電気街のひとつのところでもある


▲改札口

▲地下鉄だけど、さらに地下にもぐり


▲途中は割愛して、8番出入りをでる


▲この日はあいにくの雨日よりだった


▲8番出口をでたら、すぐ右にむく


▲ちょっと歩けば右手に末広湯がある


中に入ると、ちょうど店員さんが正面に立っていて、お客さんを案内をしているところだった。下足箱は両側にあるが、左が赤で右が黒だったので、男女に分かれているのだろう。
下駄箱に靴を預けるが、小さくて狭い。なので、なんとか押し込んで入れた。下足箱の横には券売機がある。
大阪の銭湯は2025年5月時点だと600円。日本一高い値段である。一気に80円も値上げしてきたが、それだけ物価高が深刻ということか。あるいは少しずつ値上げするよりも一度きりに値上げして、しばらくは値上げをしないで済むようにしたとも言える。
それに貸しタオルやシャンプーなどがつく手ぶらセットを頼むと780円。一般の銭湯で780円かぁ…と思っていたが、考えてみるとバスタオルにフェイスタオル、シャンプー、リンス、せっけんとついて追加180円ならお得である。なのでこちらを頼むことに。
受付に座るのは、20代ぐらいの若い女性。笑顔で対応してくれたが、目を合わせてくれなかった。
女湯は左側で、男湯は右側。


のれんをくぐると縦長の脱衣場になっているが、近くには2メートル近い白人男性がいた。そのすぐ横では190センチ近くの日本人男性がいた。
2人ともここの下駄箱にどうやって靴を入れたのだろうかと思った。
ちなみに、湯上がりの時のロッカーの鍵を足首にかけていて取ろうとしたところ、ヒモの部分にあたるスプリングコードがブチっととれてしまった。
銭湯巡りで小さなトラブルはあるが、この手のものを切ったのは初めて。
どうしようかと思ってると、タイミングよく先ほどの入り口で立っていた女性店員さん(たぶん経営者一家の方と思うけど)が現れたので、念のためにバスタオルで下半身を隠して「すみません、鍵のコード部分を切ってしまったのですが…」と言うと、「あ、はい」という感じで軽く受け止めてくれて、店主を呼んでくれると下の棚にある予備コードを取り出してまた受付に消えて戻ってくると、男性店主がすっかり直してくれていた。
「すみませんでした」と女性に恐縮すると、「大丈夫です。よく切れるんです」と言ってくれたが、気遣いでそう言ってくれたのか、それとも本当にそうなのかは分からない。


奥の扉をあけると、浴室も縦長だった。左にカランが並び、右側にもあるが、右の手前はカランが2つだけ。
椅子ははじめから並べられてあるのだが、横に倒して目の前のカランの下に置いてある。
関東地方のような入り口にまとめて置いてあるわけじゃないけど、こっちのほうが合理的(客は楽)だと思う。


シャワーはハンドルを左右に振ると出てくる古い仕様のタイプで、勢いは悪くないが良くもなかった。
カランの上に個別ごとに棚が設置されていたので、そこにタオルやシャンプーを置いたけど、場所取りみたいな形になるので、やはりまとめて置ける棚があるほうが良いと感じた。


浴槽は右側に並び、3つに分かれている。手前から見ていくと、最初にあるのはバイブラの浅浴槽。赤外線が灯っているが、時間の経過とともに色が変わる特殊なものだ。この発想はおもしろい。
温度は43℃ぐらいで、入った瞬間は結構熱いと感じた。3人ぐらいが入るといっぱいになる。


奥のとなりは、深浴槽でこちらは入れて4人ぐらいだろうか。温度はおなじく43℃ほど。深浴槽だけど、先ほどの若い白人男性が腰を落としてなんとか肩まで浸かっていた。深浴槽でもこんな感じだと、日本の家屋は不便に違いない。
最後の奥にあるのはほぼ1人用サイズの湯船で電気風呂。電気の刺激は通常と変わらなかった。


一番奥をみると、右側にはサウナの入り口がある。サウナといっても乾式ではなくスチームサウナ。
扉がこれまたすごい小さくて、普通身長の自分でも腰を90度にかがめて入らなければならなかった。
椅子はL字型に並び、詰めれば5人が入れるけど、実際は3人までぐらいか。
とにかく熱気がすごくて短時間で茹で上がってしまった。
サウナの横には(正面をむいて左側)水風呂がある。こちらも3人ぐらいが入れるかなという大きさで、水温は20℃ぐらいだろう。


大阪の銭湯にしては珍しいのが、壁絵があることだ。壁絵といっても、ペンキ絵ではなくタイル絵であるが、題材は関東とおなじ山岳風景。山があり、下には川が流れている。
日本橋駅のすぐ近くにあり、黒門市場の一画(というか入り口)にある銭湯ということで、コテコテの大阪らしさ爆発の銭湯かと思いきや、東京の銭湯と似た感じなので少し肩すかしをくらった感じもしなくもなかった。
ただ、その運営姿勢はまさに大阪らしい。朝6時から夜中の13時半まで営業している。これが日曜限定でなく、休業中以外は毎日なのだからすごいの一言。熱心に掃除をしていて建物は古いけど綺麗に保たれている。全体を通して仕事の真面目さを感じさせてくれる心地よい銭湯だった。

▲黒門市場の奥にコインランドリーがある


▲黒門市場は、いまやインバウンド向けの商店街。日本人よりも外国人のほうが多かったと思う


▲うどんの値段が、大阪万博の中にあるうどん屋さんより高くて驚いた




【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 日本橋
経路 黒門商店街の入り口をめざす
周辺の環境 黒門商店街

●空間演出
建物外観 長屋?
壁画・眺望 山のタイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、赤外線、電気風呂、水風呂
サウナ ミストサウナ
温度 43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 定年
清潔さ きれい
貸しタオル あり(円)
備え付け なし

◆人
受付 20代や50代女女性、60代男性
客層 高齢者


【案内】

料金

大人(中学生以上)   600円(税込)
中人(小学生)     200円(税込)
小人(0歳から幼稚園児)100円(税込)

営業時間・営業期間
6:00-25:30

休業日
月曜

電話
06-6641-5965

住所
大阪府大阪市中央区日本橋1-16-5

交通アクセス
地下鉄千日前線 日本橋駅より徒歩約2分

※ニフティ温泉ホームページ転載

玉の湯(東京・阿佐ヶ谷)

2025-04-19 07:44:00 | 銭湯
#玉の湯




JR中央線
#阿佐ヶ谷駅
▲阿佐ヶ谷駅


▲改札口

▲改札口を抜けたら左の北口にすすみ

▲北口をでたら右に歩く

▲横断歩道がある

▲横断歩道を過ぎたら三菱銀行とたこ焼き屋さんがある道を直進


▲突き当たりに来たらどちらからもいけるけど、今回は右にすすむ

▲商店が軒を連ねている


▲再び分かれ道があるが、今度は左

▲左にむいて

▲あとは前進するのみ



▲すると右側に玉の湯がみえてくる

▲入り口前の木に存在感がある


▲到着


到着すると、近くには銭湯の写真を撮っている同志の中年男性がいた。
少し離れた距離で写真を撮っていると、「すみません、写真とってもらえませんか。すみません」と声をかけられた。「いいですよ」とこたえて要望通り、依頼者と玉の湯を一緒にパチリと撮影。
「すみません、もう一枚だけ撮ってもらってもいいですか」と言われたのでもう一枚撮影。「すみません、もう一枚だけ今度は横で撮ってください」と言われて、内心(え?)と思いつつスマホを横にしてもう一枚撮影。
これで最後かと思ったら、「すみませんもう一枚だけ」と言われて、さっきから『もう一枚だけ』が何回続くんだ?と、こちらの呆れた雰囲気を察してか、ようやくそれで終わった。
仏の顔も三度までとあるが、自分は人間なので二度目から疎ましく感じた。


建物は古いけれども入り口は自動扉になっていて、中に入ると柱時計が目に飛び込む。その横にはサウナの写真とTOTONOUと書かれたTシャツがハンガーに吊されてあった。
建物は古いけど、今時らしさも同居していた。




左側にまわるとフロントの受付がある。対応してくれたのは40代後半から50代前半ぐらいの男性。声は渋く、しっかりした感じの人だ。ただ、やや気難しそうな雰囲気も感じられた。
「貸しタオルありますか?」とたずねると、ちょっと間をあけて「フェイスタオルとバスタオルがありますが?」と聞かれたのでフェイスタオルをお願いすることに。料金は20円だった。
フロント前はロビーになっていて、距離感の近い椅子やアイスケースなどが並ぶ。壁一面にはポスターが張られ、情報量の多い空間だった。
男湯は右側で、女湯は左側だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


脱衣場に入ると、天井は格天井で、足下のスペースは真っ直ぐのところに途中で左斜めになっていた。ロッカーは左右の壁に配され、手前には血圧計。年配者が多いんだろうなという印象。
ソファにはテレビリモコンが置かれていて、客が選局できるのは珍しい。テレビは入り口の上に掛けてあったが、この時はついてなかった。

出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴室の扉をあけると、思った以上に混雑している。人気店のようだ。
カランは島カランが一つと左側の間仕切りにも並び、手前の左には立ちシャワーが2つ。ともに勢いがあるが、一部拡散に乱れているところがあった。


浴槽は、右壁に沿ってL字型に続き、その手前にサウナがあった。サウナがあるとはつゆ知らず別料金を払わなかったので入れなかったが、中を覗くと8人ぐらいが入れるスペースだった。
出たところの壁には、座れる段差が作られてあるので、そこで休憩している人もちらほらいた。
その横に水風呂がある。
水温は16℃ぐらいの冷たさで、チラーで冷やしていることがわかる。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯。手前にあるのが水風呂


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯


水風呂の奥がぬる湯で、薬湯でもあった。桜湯のような命名だったと思うが、記憶が少しあいまい。3人が座れる浅浴槽で、温度は40℃ぐらい。
浴室奥の横に並ぶのが熱湯関連で、広さから考えると主浴槽である。
一番右は電気風呂でエレキマッサージと命名されていた。刺激は普通でとくに可も不可もなく。
真ん中はバイブラと赤外線。左端には座湯とハイパージェットが並ぶ。座湯の水まくは、ちゃんと機能していた。
温度は45℃ぐらいで、最初はここから入ったのでかなり熱く感じた。


壁絵は古典的な富士山の絵で、ほかにはタイルのところにイルカが水面をジャンプしている絵が四方に飾られてある。足下から腰の高さは群青色のタイルで、全体を覆っている。青がベースカラーの銭湯だった。天井は水色。
客層は年齢の幅が広く、高齢者がメインながら若い人もちらほらいた。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯


個人的には、これといった強みのようなものは感じられなかったのだが、すごい人気店である。
阿佐ヶ谷は古い建物を愛する人たちが多いのか、歩いていても昭和の遺物に目につくことが多い。玉の湯もそうしたいにしえを愛する住人たちとの親和性が高いのかもしれない。
それと設備に問題がなく、きちんと運営している点も支持される理由の一つだろう。


【評価チェック箇所
▼アクセス
最寄り駅 阿佐ヶ谷
経路 東北方面
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山の絵、イルカ
統一感 あり
置物 なし
照明 明るい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 やや狭い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 水風呂、薬湯、電気風呂、バイブラ、赤外線、座湯、ハイパージェット
サウナ あり
温度 40~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 自分
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(20円)
備え付け あり

◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 幅広い年齢層


【案内】
住所
〒166-0001
杉並区阿佐谷北1−13−7

電話番号
03-3338-7860

アクセス
中央線「阿佐ケ谷」駅下車、徒歩5分

休日
月・火曜

営業時間
15:00−25:00

※東京銭湯ホームページ転載

第二亀の湯(東京・武蔵関)

2025-04-12 07:35:00 | 銭湯
#第二亀の湯




西武新宿線
#武蔵関駅
▲武蔵関駅




▲改札口

▲改札口を出たら右にすすみ

▲外にでたところ

▲少し左に歩くと


▲ドラッグストアーのウエルパークがあるので、その道をまっすぐ進む

▲しばらく住宅街が続くが







▲左に第二亀の湯がみえてくる


▲二階はかつてサウナが設置されていたようだが、いまはジムに貸し出している。左の扉がジムの出入り口だ

▲すべての政党のポスターが張ってあるのはどの銭湯でも見られる光景だが、ここはちょっと異様である


▲先ほどの入り口の手前を左に進むと、亀の湯のコインランドリーがあるが、さらに隣には…

▲テレビでおなじみのアキダイ


▲この日もテレビクルーが待機していた。食品の物価高でなにかと話題になってるのでアキダイをテレビで見たことがある人は多いだろう。見た目は八百屋である


▲到着




靴をあずけて扉をあけると、足下はいきなり傾斜になっていた。緑色の滑り止めカバーが取り付けられている。
外観から変わったところと感じていたけど、入り口からしてちょっと違う。
下に降りると左側のところに受付があり、座っていたのは50代後半から60代ぐらいにかけての女性。
その受付の前をちょうど同じ年代ぐらいの経営者らしき男性が通りかかり、「いらっしゃいませ」と感じの良い挨拶をしてくれる。受付の女性に、「貸しタオルはありますか?」と尋ねると、すかさず手ぶらで来たことを悟った男性が、「シャンプーとか石鹸はこちらにありますので」と声をかけてくれた。受付の女性も「中に備え付けとかありませんので」と見事なコンビネーションで言われたので、30円の使い切り石鹸をいただくことに。貸しタオルは無料だった。
右奥は細長い休憩所になっており、奥にテレビが備え付けられてあった。
女湯は左側で、男湯は右側。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:練馬区浴場組合ホームページ引用
▲ちいさな休憩所


のれんをくぐって中に入ると、目の前にあるのは白い謎の台座。扇風機などが置かれてあった。
浴室に向き直すと、ロッカーは左右に並び、左奥に洗面台がある。面白いのはモップが2つほど立てかけてあり、客が自分たちで床を拭いていた。
浴室の入り口もまた不思議な門構えで、扉の上に三角形の屋根みたいな物が取り付けられてある。よくわからないけど、ちょっとした演出だろうか。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲けれん味ある空間だ


浴室の扉をあけると、浴室は横長の空間になっていた。
カランは島カランが2つと、左右の壁にも並ぶが、左側の手前に立ちシャワーが3つ並ぶ。
通常のカランと立ちシャワーは原則的に勢いがあったが、立ちシャワーは真ん中がかなり弱い
通常のカランは、右の島カランの手前側がやたらと勢いがあった。このように一部で安定していない。


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は奥に設置されていて、左右に仕切られてある。
左側の湯船は熱湯で深浴槽。
入ってみると45℃前後と熱いが、浸かれないほど熱いわけではない。
右にある浴槽は、その中でも左側がバイブラの浅浴槽、右側が深浴槽になり座湯だった。温度は41℃前後ほど。
建物の外観がかなり目立っていたので中も奇抜なところなのかと思ったが、ギミックらしきものがほとんどなく、かなり単純な作りなので拍子抜けした。ほぼ最低限の設備だった。


いわゆる壁絵はないけれども、富士山の写真が飾られてあった。
興味をひいたのは、注意書き。
いくつも注意書きがあるのだが、その中のお願いに、「雨の日も風の日も暑い日も寒い日もお風呂でホットしてください」と書かれてある。
わざわざプラスチック板に印字されており、考えた本人は会心の思いつきだったのかもしれない。


出典:東京銭湯ホームページ引用


ビル銭湯ということで屋根は低いものの、湯気が充満していることはなかった。浴室の扉が開くたびに寒気が吹き込んで浴室そのものは少し寒いぐらい。ところが体を拭いて脱衣場に入ると、今度は意外と寒くない。ちょうどいい案配で気温を管理していたのだろうか。


客層はやはり高齢者が中心。
開店時間は12時だが、訪れたのは14時頃だった。15時近くになると客足が増え、年齢も若い人が目立ってきた。
上階はジムに貸し出しているので、会員は銭湯にも入ることができるそうだ。なので鍛えられて人たちが大勢いるかと思いきや、太った人たちが多かった。


ここは一度リニューアルしてるらしいが、リニューアルしたとは思えないほど変哲もないところだった。
しかし客足は多く、かなりの人気があった。駅から徒歩5分の近さゆえに便利さもあるだろうが、接客や居心地の良さが人気の理由かもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 武蔵関
経路 東口からまっすぐ
周辺の環境 商店街、アキダイの隣

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 富士山の写真
統一感 なし
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 横長
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 熱湯、バイブラ、座湯
サウナ なし(かつて上階にあった)
温度 41~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 誠実
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 50代の男女
客層 高齢者が中心ながら幅広い


【案内】

住所
〒177-0051
練馬区関町北1−15−7

電話番号
03-3920-3542

アクセス
西武新宿線「武蔵関」駅下車、徒歩3分

休日
月曜

営業時間
12:00-23:00

※東京銭湯ホームページ転載

竹の湯(東京・四ツ木)

2025-04-05 07:11:00 | 銭湯
#竹の湯
2025年3月31日閉店





京成押上線
#四ツ木駅
▲四ツ木駅

▲スカイツリーのある押上から三つ目。ちなみに住所はひらがなの「四つ木」であるが、駅名はカタカナの「四ツ木」。江戸時代は四ツ木で、昭和39年から四つ木表記のようだ

▲そして降りてビックリ!



▲キャプテン翼のラッピングがところ狭しと張られてある


▲階段を降りてもこんな感じ。狂気に近いフルラッピングである


▲キャプテン翼の像。ここ四つ木は原作者である高橋陽一の出身地。それに乗じてなのか駅にとどまらず街のいたるところにキャプテン翼関連がある


▲改札口

▲外にでると

▲目の前にファミマがあるが

▲こんなところにボールがめりこんでいる。もちろんキャプテン翼の世界観をあらわしている


▲改札口をでたら右に進む(左からでもいける)


▲通りにでたら左


▲線路に沿って立石方面に歩き




▲ここで左の高架下を進むのであるが


▲ちょっと奥をみると

▲キャプテン翼の古参にして主人公の相方として有名な石崎了の銅像がある

▲石崎了の実家は銭湯で、石乃湯という名前なのだが、そのモデルとなったのがこれから向かう竹の湯である

▲先ほどの高架下を抜けると


▲そのまま真っ直ぐ進む


▲ここで右折


▲奥に四つ木公園があるが(キャプテン翼と日向小次郎の像がある)


▲その手前の左の道にすすむ


▲古典的な下町の風景である






▲奥の突き当たりにくると


▲右に曲がれば


▲竹の湯の入り口に到着








開店前に到着すると、年配の女性が一人でベンチに座っていた。開店前にしてはかなり早い時間帯。
「写真撮ってるの?」と言われて「そうなんです」と返事をしたら、「各地の銭湯を写真撮ってるの?」とふたたび聞かれて「そうです」と答える。
それをきっかけに世間話をしたのだが、閉店の理由を知ってますか?と尋ねると「引き継ぐ人がいなくて借りてるらしいのよ」とのこと。借りてるというのがよく分からず、「借地なんですか?」と聞くが詳しくは知らない様子で、「人から聞いた話だからどこまで本当か分からないじゃない」という。おっしゃる通り。
下町の女性らしくざっくばらんとした話しぶりで、色々と楽しかった。
ちなみに「ここは温まるのよ」と太鼓判を押していた。わざわざ自宅から20分かけて歩いて来ているらしく、よほど竹の湯が好きだったのだろう。
再び訪問したときは16時頃だったが、おなじベンチで帰り支度をしている最中だった。「早いですね」と言うと「毎日入ってるわよ」と返事。次はどこに通っているのだろうか。


靴をあずけて中に入ると、すぐ目の前が奥行きのある小さな休憩所で、右にフロントがある。
座るのは恰幅が良い、白髪の80代ぐらいの男性。
「こんにちは」と挨拶して「貸しタオルありますか?」と聞くと「え?」と聞き返される。こういう時にあった試しがない。
「買い取ってもらうタオルならあります」ということで、購入することに。この手のタオルには基本的に使い切りのシャンプーなどもついているが、フェイスタオルだけだった。ただ、浴室に備え付けがあるので問題なし。
女湯は左側で、男湯は右側。


出典:東京銭湯ホームページ引用


脱衣場は、昔ながらの作りであるが、やや横長で島のロッカーが2つ横に並び、手前の壁沿いにもある。
左には坪庭と縁側があるが、かなり殺風景な様子。縁側に立つと奥のマンションから丸見えである。





浴室に入ると閉店を前日に控えてなのか、かなり人で溢れていた。
浴室の全体をみると、島カランがふたつ。ただし左が一面鏡に対して、右は鏡が個別に一つひとつ付いてる。
右の島カランは後ろがなにもついていないので、そのためか。


出典:東京銭湯ホームページ引用


左右の壁にもカランが並ぶが、右壁がメインで左壁は手前にサウナがあるので数が少ない。カランの出は勢いがあり使いやすかった。
立ちシャワーは左手前に2つ。簡易的な仕切りで、こちらも良好。


出典:東京銭湯ホームページ引用


左の手前側に、今時にしては珍しく追加料金なしのサウナがある。
入り口横には座るときに使う尻敷きパッドが置いてあるが、浴室の入り横にも尻敷きパッドがあった。それらは私物なので使わないで下さいと書いてある。私物の尻敷きパッドが置いてあるところは、後にも先にもここしか見たことがない。
サウナの中はかなり小さく、6人が入ればみっちり。そのみっちり状態がずっと続いていた。そのために常に中を覗く人が続出。誰か一人抜けるとすかさず誰かがすぐに埋めていた。
温度かなり低めで、90℃あるかないかぐらい。長期戦になるので、それだけみんなしぶとく入っていたのだろう。


湯船は浴室の奥にあって、3つに分かれている。
左にあるのは水風呂で深浴槽仕様。バイブラらしきものもあり、水温は20℃ぐらいとぬるめ。
真ん中は浅浴槽で、水まくらがあったが冷たくなかった。
最後の右が深浴槽の座湯。
真ん中が43℃ぐらいで、深浴槽が44℃ぐらい。右は気持ち高め程度だ。


出典:葛飾銭湯ホームページ引用


これで終わらず露天風呂もあった。
浴室の左に扉があるのだが、外にでると目の前は外気浴のスペースになっていて、小さなイスが3つ並ぶ。
右にやや大きめの露天風呂。といっても詰めれば5人は入れるだろうが、通常なら3人ぐらいか。
温度は41℃前後とゆるめで誰もが入れる温度だった。ここも人気らしくひっきりなしに人が出入りしていた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:葛飾銭湯ホームページ引用


このようにコンパクトながら設備が充実していたので回遊性が高く、気が付けばけっこう長居していた。人が溢れていたのはそのせいもあったかもしれない。


壁絵はペンキ絵で富士山を描いていたが、ここが面白いのは下側部分にかかれてあったことだ。通常だと、上の部分ににかかれてあるので、基本的に仰ぎ見る形になるが、竹の湯に限れば湯船に入ると目の前にペンキ絵がある。
ペンキ捌きなどがじっくりと近くに見ることが出来たので、かなり珍しい。
天井は水色に塗られて、湯気抜きは高く、古典的な宮作りの風景。
客層は高齢者ばかりではなく、外国人がいたり、サウナハットを被ってる若い人がいたり、幅広い人たちから支持された銭湯のようだった。


ところで興味深いのは、これだけ街ぐるみでキャプテン翼の人気にあやかっているのに、キャプテン翼のモデルとなった竹の湯には、そのような関連したものがまったく見られなかった。
ふつうは興味がなくても集客に利用しようとするものであるが、そこには頼りたくない矜持があったのか。
勝手な推測だけど、本来の仕事をきちんとしていれば客はちゃんと来るという信念があったのかも。
事実、かなりの客が集まり、多くの人たちから支持された銭湯だった。
これだけ人気がありながら閉店となってしまうのは残念であるが、経営者の高齢化と後継者不足の問題はどの銭湯も抱える問題である。これからは今まで以上に多くの銭湯の閉店を見届けることになるだろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 四ツ木
経路 四つ木公園の裏手まで行く
周辺の環境 四つ木公園、住宅

●空間演出
建物外観 昔ながらの作り
壁画・眺望 富士山のペンキ絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 きれい
脱衣所 広め
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 水風呂、バイブラ、座湯、露天風呂
サウナ あり
温度 41~43℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入120円)
備え付け あり(入り口手前にまとめて置かれてあった)

◆人
受付 80代男性
客層 高齢者がメインながら若い人も


【案内】

住所
〒124-0011
葛飾区四つ木1−16−10

電話番号
03-3697-5317

アクセス京成押上線「四ツ木」駅下車、徒歩3分

休日
水曜

営業時間
15:15~23:30

※東京銭湯ホームページ転載

電気湯(東京・京成曳舟)

2025-03-29 08:06:00 | 銭湯
#電気湯




京成本線
#京成曳舟駅
▲京成曳舟駅

▲スカイツリーがある押上の隣にある


▲東改札口を降りて

▲改札口をでたらすぐ右の出口にむかう(右に見えてるのが東改札口)

▲降りると目の前にOK曳舟店がある

▲左にむかう

▲そのまま真っ直ぐだが

▲道がかなり曲がりくねっている

▲不自然な曲がりぐあい

▲かつて川だったところだろうか




▲奥に八広中央通りがみえてくるので

八広中央通りの横断歩道を渡ると

▲ひだりに電気湯がみえてくる



▲開店前のシャッター。ひよこの絵柄がかわいい




▲開店5分前になると常連客たちがゾロゾロと集まってくる

時間になると客たちが力をあわせて勝手にシャッターを開けていた



▲到着

▲電池を回収するボックス


▲中の入り口


我先へとなだれ込む客たち。それを後ろで眺めながら落ちついた頃を見計らうと、中に入った。
下駄箱を正面にしてひだりが入り口。
奥に休憩所の畳敷きがあり、将棋盤が置かれていた。電気湯だけに交流がある場所なのだろう。
入り口からみて左に券売機がある。
券売機に千円札を投入すると、すぐに戻ってきた。お札の表裏を入れ替えて入れ直そうとすると、後ろから「新札は入らないんです」との声。
振り返ると受付に座るのは、10代後半ぐらいのかなり若い女性が座っていた。ボーイッシュな髪型で、ぱっと見男の子にも見えなくはない。今時の流行とは無縁の髪型だ。
「それでは、崩してください」と新札を出してお願いすると、旧札の千円札を渡された。
入浴料は550円で、貸しタオル(フェイスタオル)は100円。
受付にチケットを出すと、「タオルは返却する時に、券売機の横にあるカゴに入れてください」と言われる。
明らかに一見さんとわかるので「ここは下駄箱の鍵とロッカーの鍵を交換してます」と教えてくれた。下駄箱の鍵を渡してロッカーの鍵を受け取る。
「ごゆっくりです」(たしかこんな言い方だと思ったが、記憶があいまい)と案内される。
男湯は左側で、女湯は右側。


のれんをくぐると、脱衣場はほぼ真四角で広々としている。真ん中には畳のテーブルがあり、洗面所は右端。手前の場所にととのい用の椅子が並ぶ。
トイレは左奥にあるが、扉をあけると奥にも通路があって、こちらはボイラー室につながる道のようだ。トイレは左の扉をあけてくださいと案内されていた。やはり和式トイレだった。
脱衣場は音楽が流れ、入った直後は中島みゆきの地上の星が響いていた。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは昔の写真だろう。今と若干雰囲気が異なる


浴室の扉は2つあり、その真ん中に棚が置かれてある。
中に入ると、浴室自体は昔ながらの典型的な作り。真ん中に島カランと、左右の壁にカランが並ぶ。
右手前には立ちシャワーが2つある。簡素な仕切り板で作られ、シャワーはハンドシャワーだが、珍しくホースが金属製だった。なので使っていると壁のタイルにぶつかって金属音が鳴る。
左の手前には、サウナ。この時は利用しなかったのだが、中を覗くと6人前後ぐらいの広さだった。別料金は400円と少し値段が高いと感じた。
サウナの横に、ほぼ真四角の水風呂がある。角が丸くなっていて群青色のタイルが張られてあった。
詰めれば4人が入れるだろうが、たぶん密着することになるので実質2人ぐらい。水温は20℃ぐらいとふつうの温度だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲カランの勢いはふつう。立ちシャワーは使いやすかった


湯船は浴室の奥にあり、おおざっぱにみると左右に分かれている。
左から見ていくと、最初は浅浴槽で左端に湧出口がある。すこし大きめでここに体をピッタリ寄せて浴びている人がいた。真ん中はバイブラ。
真ん中部分には座湯が2つある。
左の浅浴槽と繋がっており、温度は43℃ぐらいか。低温の湯船と表記されていたが、決して低くはない。
右が深浴槽で、こちらは熱湯と表記されてなかったものの、動物の絵柄を使って(なんの動物か不明)、あつい湯なので水をうめないでね、という趣旨が書かれてあった。
温度は44℃ぐらいとそんなに熱くはなく、全部が似たような温度だ。


客層は入った直後だと高齢者ばかりだったのだが、途中から二十代か三十代ぐらいの人がちらほら入ってきた。
客同志はそんなに活発に会話をしてる感じはなかったが、一部の人たちが盛り上がっていた。


壁絵は赤富士のペンキ絵。
と思いきや、中島盛夫さんが描いた赤富士なのだが、平成26年に制作した赤富士の絵をプリントしたもの。ペンキ絵にしてはずいぶんと状態が良いなと違和感があったが、近づいて見てなるほどと思った。
注目すべきは、休憩所から脱衣場、浴室にいたるまで満遍なく写真が張られてあったことだ。写真家の作品を紹介したもので、全国津々浦々の日常に溶け込んだ面白いものを撮影している。
なぜ飾ってあるのかわからないが、文化的なイベントを取り入れるのは最近の銭湯にみられる傾向である。
地ビールを用意してあるのも若い店主の銭湯あるあるである。ここも例に漏れず一般に売られてない缶ビールの広告があった。700円と表記され、入浴料より値段が高い。


建物自体はかなり古く、昭和の遺構みたいなところである。ちなみに名前が電気湯なのは、創業当時(大正11年創業)に新しいエネルギーである電気を使って沸かしていたことから由来するらしい。今となっては電気で湯船を沸かすところなんてないけれども(たぶんコスト面で相当高くなると思う)。
このように歴史をたどることができてレトロ感が満載である。とくに浴室内のデザインがいかにも昭和後期に見られる感性にあふれている。
天井はくすみ気味な水色、黄色、緑色がストライプ模様で描かれ、壁タイルも白地に青いストライプが全体を覆っている。
一方で、古いからといって老朽化した雰囲気を感じさせないのがすごい。きれいに磨かれ、メンテナンスを怠っていないのが一目瞭然だった。
多くの人たちでにぎわっていたけれども、受付の良さだったり清掃をきちんとするなど、基本を怠らない大切さを再認識させてくれる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 京成曳舟
経路 まがりくねった道をそのまま
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 古いビル型
壁画・眺望 赤富士の絵のプリント
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 畳敷き
脱衣所 広い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、座湯
サウナ あり
温度 43~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(100円)
備え付け あり

◆人
受付 10代後半の女性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所
〒131-0046
墨田区京島3−10−10

電話番号
03-3610-8998

アクセス
京成押上線「京成曳舟」駅下車、徒歩5分

休日
土曜

営業時間15:00−24:00(最終受付23:30)
日曜は8:00−12:00も営業

※東京銭湯ホームページ転載