銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

バーデンハウス(川崎・川崎)

2018-12-29 07:20:25 | 銭湯



JR川崎駅から歩くこと20分ぐらいのところにバーデンハウスがある。
大通りから少し入ったところで閑静な住宅街にあり、名前から想像するのとは異なり純和風の銭湯だった。



▲川崎駅全景 




▲いつ来ても賑やか


▲シネチッタ方面へと歩く(川崎の銭湯は基本的にこっち側)






▲臨港バスに乗る手もあったが…


▲結局、歩くことに


▲川崎の名所であるシネチッタがみえる。イタリアをモチーフにしてちょっとした街並を再現してる


▲横断歩道を渡り






▲少し歩くと、右手にシネチッタの入り口がみえてくる


▲それを素通りして、とにかくまっすぐ歩けばバーデンハウスに行き着く


























▲ここを右折する。ほんとうはこのまままっすぐ進んでもよかった


▲右折


▲まがったところ


▲すぐ左折


▲あとは直進のみ







 




▲すると、左手に銭湯らしき建物がみえてくる




▲到着


バーデンハウスという名前から奇抜な銭湯を想像したが、見るからに普通の銭湯だ。
中に入ると、入り口の下足箱も普通の下足箱である。


▲こんな感じ


下足箱に靴をあずけて、左にある自動扉から中に入ると、奥行きのある空間が広がる。手前側にあるのがフロント。味わいのある木のテーブル。そして奥は休憩所となるロビーだ。
この辺は和風というか、昭和の雰囲気を醸し出している。


フロントに立つのは、70代ぐらいの女性。とても親切な対応で、感じがすごく良い。
「貸しタオルありますか?」と尋ねると、出されたのがバスタオルのみ。
ん?と思い、それが顔に出たのか
「小さいのもつけますか?」
と言ってくれたので、
「はい、小さいほうで大丈夫です(=小さいのだけでいいです)」と言ったつもりだったのだが、ちゃんと伝えなかったせいかバスタオルとフェイスタオルセットを差し出された。
まあいいかと思ったが、込みで540円(70円??)。このセットでこの値段は破格の安さだ。これならバスタオルがつくのも悪くないと思った。


右側の男湯ののれんをくぐると、最初に見えるのが常連用のロッカー。
そしてそれを越えると、脱衣場全体がみえてくる。
最初に目につくのが、庭。一般的に銭湯だと「坪庭」と呼ばれるが、坪庭とよぶには不釣り合いな大きさだ。
その庭の真ん中にあるのが池で、立派な鯉がざっと7匹ほど泳いでいた。鯉のいる池はたまにあるけど、ここの鯉は殊更おおきい。
その庭にはテラスもあって、外気浴もできる。優雅な気分に浸れるだろう。


そして脱衣場の中はというと、和洋折衷の作りである。
ロッカーは真ん中と左壁にあって、右側は先ほどの庭に面しているので、全面ガラス扉。その前にテーブルと椅子が置いてある。テーブルや椅子はセンスある物だった。
ただ、天井をみると折り上げ格天井で純和風である。
あとは、入り口右側に古いデジタル式の体重計と物置がある。


浴室に入ると、すべてが白で覆われた空間になっている。
左手前に立ちシャワーが1つ。ハンドシャワーになっている。
それと真ん中と左右壁にもカラン。真ん中と右側は、奥の浴槽が手前にせり出しているので若干短い。左側の奥にも浴槽があるが、それは薬湯で小さめなので左側のカランだけは長めだ。


そしてその奥の浴槽を改めて見ると、右側が主浴槽で白湯。手前と奥が段差になっていて、浴槽の中の手前右側が電気風呂。その奥が深浴槽の座湯でジェットバス。3つ連なっている。
左側には球体の噴水があり、その奥がミクロンバイブラと解説があるが、かなり豪快なバイブラでミクロンの要素はない。温度は、42℃ほど。古い銭湯にしては、控えめだろう。


そしてその主浴槽(白湯)と通路を隔てて左側にあるのが、薬湯。この日は「蜂蜜金柑の香り」という名前だけは大げさなものだった。
匂いをかいでみたが、たしかにそんな感じの匂いはするものの、微かに匂う程度。
それよりも気になったのが蛍光色のインクを溶かしたような発色である。みた感じ健康に悪そうだった。


そして、ここの看板であるのが、サウナと露天風呂。
浴室内の右側に扉があり、開けると目の前にあるのが水風呂で、左側にサウナ。そして右に露天風呂がある。


水風呂の頭上にはステンレスのボックスが設置してあり、「頭上注意」というのと、「禁煙」の文字がある。
今どき露天風呂でタバコを吸う人はいないだろうけど、昭和の頃はそれがありえたのだろう。今の価値観で良い悪いというつもりはないのだが、この辺に時代を感じさせた。


そして、露天風呂。
和風の石造りでよくある形ではあるが、銭湯の規模にしては大きめである。手前側が広く、奥に行くほど先細りする。ほかの銭湯と比べて一般的な露天風呂の2倍近くはあるだろうか。
くわえて空を遮るものは一切なく開放感はバツグン。しかも庭の横にあるため、ロケーションは最高である。と書きたいところだが、残念ながら住宅街にあるため露天風呂にはすだれ状の遮蔽壁がある。外の壁が低いので、そうしないと露天風呂が丸見えなのである。せっかくの立派な庭が露天風呂から隣接してるのに見えないのは勿体ない(下の隙間から池を見ることはできたが)。
それと、露天風呂の温度は40℃ほど。水風呂は、温度計を信じると18℃。


客層は、高齢者が中心ながら親子などもいた。この日は日曜日だったので朝風呂があって午前中に訪れたが、まあまあ人がいるかなという感じだった。
帰りのフロントに立つのは同じく70代ぐらいの男性だったが、男性の対応もとても感じが良かった。


シャワーの出は勢いがあって使いやすく、マイルドな温度のお湯と広い露天風呂、手入れの行き届いた素晴らしい庭、目を見張る巨大な鯉。ここが川崎の住宅街にあることを忘れさせるような別世界だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 JR川崎駅
経路 北にまっすぐ進む
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 和風の作り
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 和洋折衷
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 薬湯、座湯、電気風呂、ミクロンバイブラ、露天風呂、水風呂
サウナ あり
温度 40℃、42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれいだが、浴槽の底が黄ばんでいたり、一部タイルがはがれていたりと、古さは目立つ
貸しタオル バスタオルセット(70円)
備え付け なし

◆人
受付 70代ぐらいの男女
客層 高齢者、親子


【案内】

住所
〒210-0804 
川崎市川崎区大島上町1-17

電話
044-322-4364

営業時間
14:45〜24:00 (日曜日は8:00〜12:00も営業)

定休日
3日・13日・23日(土曜の場合は前日、日祭日の場合は翌日)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

松葉浴場(川崎・新百合ヶ丘)

2018-12-22 07:09:38 | 銭湯


新百合ヶ丘駅から坂道を上って住宅街の中へ入り、しばらく歩いた谷沿いのところに松葉浴場がある。
新興住宅地から取り残された感じの古い建物であるが、広く設備も充実した銭湯だった。


▲小田急の新百合ヶ丘駅。本来は、隣の百合ヶ丘駅が最寄り駅なのだが、特急で止まらない駅のため各駅停車が来るまで待ち時間が10分と長く、だったら新百合ヶ丘駅から歩いた方が早いということで新百合から行くことに






▲発展した駅前。それと住所は川崎だが、川崎のイメージとはかけ離れた雰囲気だ


▲改札口を出て左側にむかう




▲突き当たりを右




▲すぐに野村証券があるところを左折




▲そのまま真っ直ぐ道沿いに進む


▲11月も半ばをむかえようというのに、いまだ紅葉は見られない










▲階段をのぼった後は右側




▲道なりに進む








▲ここの分かれ道を右側






▲幼稚園がみえてきて












▲再び分かれ道。右側をチョイス


▲ミシン屋さん


▲キリスト教の教会




▲そして、ここを左折する


▲あとは下るのみ








▲お豆腐屋さんがみえてくる


▲その隣が松葉浴場だ


▲デカデカとサウナの看板








▲到着


最初にみた印象は、昭和な感じだ。派手な看板とか店の構えがいかにもといった感じである。
中に入って下足箱に靴をあずけると、右側にロビーがある。ロビーの真ん中にロッカーがあって、入り口からは奥がよく見えないのだが椅子があった。ちょっとした休憩所である。
左手にはフロント。座るのは、60代前半ぐらいの男性だ。
貸しタオルをお願いすると「ありますよ」と言うが、「石鹸やシャンプーはありますか?」
と聞かれて「持ってるならいいですけども、備え付けはありませんからね。クレームとかあるので」
と言われる。
クレーム?と思っていると、再度、「石鹸とかシャンプーは?」
と聞かれて、「大丈夫です」と言うと、「いや、こういうので洗わないと他のお客さんからクレームがあるので。ここは自宅のお風呂じゃないですからね」と言われた。
「そうですね」と言って、とりあえず石鹸を購入。50円。
思い出すのが、横浜の菊名にある福美湯。そこの店主も一言多い店主なのだが、石鹸がないことを伝えると「そういうの嫌なんだよね。石鹸で洗ってほしいなぁ」と言われ(そのときは笑って誤魔化して強制はされなかった)、そんな感じから、ほんとうは店主がそうしてほしいのかなと思った。もちろんお客さんからクレームが実際にあったのかもしれないし、真意は分からないのだが、こんなことを言われるのは初めてだ(もちろん石鹸で洗うほうがいいに決まってるが)。


そんな感じで靴箱の鍵を渡してロッカーの鍵を受け取り「ロッカーはちょっと先だからね。ごめんなさいね」など早口でまくし立てられながら貸しタオルを受け取って脱衣場の中へ。
脱衣場は、やや広めの横長で浴室への入り口方面にせり出している。
脱衣場入り口に自販機。その右にはベットマッサージ機。あとは、ぶら下がり棒。壁一面にロッカーがあって、浴室入り口付近にデジタル体重計と洗面台がある。


浴室に入ると、まずはその広さに驚く。島カランが3つあるので、一般的な銭湯と比べて、1.5倍ぐらいの広さはあるだろうか。
この日は11時頃に来たのだが、客数も少なく、とても広々と感じた。
設備はというと、立ちシャワーが左手前に3つ。硬水と軟水が選択できるという超優れ物。
右側にはサウナ。その右に突き出た部分に水風呂がある。
浴槽は奥にあって、おおざっぱにはL字型で、左に寝湯が2つ。隣は座湯で2つ。さらに隣が深浴槽。さらにさらに隣がラドン温泉。人工的に作っているらしい。そして手前側はバイブラ。最後は電気風呂と色々網羅している。
温度は、40~41℃ほど。かなりマイルドな温度設定だ。


それと電気風呂の横に事務所的な扉があり、それが露天風呂の入り口である。ところが注意書きをみると、9月末で中止するとあった。
露天風呂って、秋冬こそ需要があるんじゃないの?と思うのだが、ここではそうではないらしい。露天風呂をみると、やはり空っぽだった。


サウナの横にある水風呂は、1000メートル下の地下から汲み上げてるものらしく、富士山水系だとか。富士山の地下水がこんなところまでつながってるとは知らなかった。


客層は、最初に入ったときは親子と高齢者が2、3人だけだったが、そのうちの高齢者1人がサウナの扉を何度もバッタンバッタンと開け閉めを繰り返して、なにをやってるんだろう?と思ったが、そのうち開けっ放しに。熱すぎて自分好みに温度を下げてるようだった。
別の入浴客は、露天風呂の扉を開けるとバケツを横に置いて、冷たい外気を浴室に取り込んでいた。
フリーダムな客の多い銭湯である。


浴室自体は基本的に綺麗。ただ天井を仰ぎ見ると、所々ペンキがはげ落ちており、老朽化は否めない。
注意書きは漫画タッチの絵柄で珍しいものだった。
浴室入り口には貸しタオルはフロントに戻してくださいという文字が看板のように大きく書いてある。よっぽど適当に返す客が多いのだろう。


帰りの受付には、最初の男性店主ではなく60代ぐらいのふっくらした女性がうつ伏せ状態で寝ていた。
声を掛けると起きあがったのだが、朝風呂の準備でお疲れだったのだろうか? 最後まで話題の尽きない銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 新百合ヶ丘(百合ヶ丘)
経路 住宅地を通る
周辺の環境 住宅地

●空間演出
建物外観 古い昭和な建物
壁画・眺望 タイル絵で高原の風景。牛や雷鳥が描かれている。
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 広め
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 寝湯、座湯、バイブラ、ラドン、電気風呂
サウナ あり
温度 40、41℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 早口でまくし立てる感じ
清潔さ 清掃はしてると思うのだが、老朽化した部分を見ると汚く感じる
貸しタオル 無料(0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの男女
客層 親子や高齢者


【案内】

住所
〒215-0011 
川崎市麻生区百合丘3-3-5

電話
044-951-2683

営業時間
14:00〜24:00・土曜日12:00〜24:00・日祭日8:00〜24:00

定休日
毎週月曜日(祭日の場合は営業)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載

南青山 清水湯(東京・表参道)(「転生したらスライムだった件」)

2018-12-15 07:51:09 | 銭湯



表参道駅からだと歩いて2、3分ぐらいのところに清水湯がある。
ここを訪ねたのは2回目だが、場所柄とモダン風にリニューアルしたとあってか、相変わらず人気のある銭湯だった。


今回は、変則的な写真になった理由を先に説明すると、夏の終わり頃にラグビーを観戦したあと訪れる予定で事前に写真を撮っておいたのだが、あまりの暑さから結局行く気が起きず、お蔵入りに。




▲秩父宮にて大学ラグビーを観戦

それから2ヶ月経って今回はようやく行く気になったので、再び撮り直し。
なので写真の前半は、実際に訪れた11月中旬に撮影したもの。後半は、行く予定だった9月中旬に撮影したものとなっている。



▲明治神宮から出発(この写真を撮った次の日に明治神宮で火災があった)




▲橋を歩く


▲左手に原宿駅(駅の方にはいかない)


▲横断歩道を渡って




▲まっすぐ行くだけ


▲木々が色づいており、もう少しすると葉っぱも落ちてくる


▲ずっと下り坂だ














▲東急プラザがみえてくる。ここが地形的には谷筋にあたる。右に進めば渋「谷」。左に進めば千駄ヶ「谷」である


▲ここら辺の混雑具合が毎回すごい






▲ここからが9月に撮影したもの



▲そして今度は上り坂になる





































▲ここら辺からようやく、平坦な道になる






▲横断歩道を渡って


▲左折


▲再び、真っ直ぐ進み








▲ポルシェのビルを右折






▲すると、清水湯がみえてくる




▲到着

ちなみに今回の時は




「転生したらスライムだった件」というTV放送アニメのコラボ企画中だった。なので、中は漫画が掲載されていたり、スライム湯なるものまで用意されていた。


入り口に入ると、規模の割には小さな玄関口で、下足箱はL字型に並ぶ。鍵はボタンのポッチを押して閉めるタイプのもの。
左手に向かうと、細長く奥行きのある休憩所が見える。訪れたのは12時半頃(開店は12:00)だったが、それほど人で埋まっていなかった。


ここは自販機でチケットを購入する必要がある。飲食も販売しているので、いろんなメニューが用意されていた。貸しタオルは、バスタオルとのセットで300円。入浴料金460円を加えると760円なのでこれだけでちょっとしたスーパー銭湯並の料金だ。


受付に立つのは、10代後半か20代前半ぐらいの女性。しかも3人いた。おそらく飲食提供を含めた対応なのだろうが、自分が訪れたときはあきらかに手持ち無沙汰の状態。
くわえて美人ばかり(1人微妙だったが、それは個人の好みということで)。化粧もしっかりしており、見るからに華やかさがある。どうやって募集したのか気になるところだが、若い女性で客を釣るという作戦なのだろうか?
ただ、やはり若さと顔を優先したためか、対応はイマイチ(無愛想なおばちゃんと比べれば天国ではあるが)。
文句を言ったらキリがないのだが、終始半笑いで目を合わせない応対には違和感を覚えた。
受付では靴箱の鍵を渡して、ロッカーの鍵を受け取る。


ロビーの休憩所は、ほかにロック付きのハンガーがあったり、飲料の自販機が並ぶ。自販機横はストックが置かれていて、ちょっとごちゃごちゃした印象。設備がしっかりしてる分、こういう雑っぽさは残念だった。


男湯は左側の方にあって、のれんをくぐると、広さはそこそこあった。入浴客の数を考えると狭いが、ほかの銭湯と比べれば普通か。
この日は間仕切り壁にコラボしてる漫画のキャラクターが顔を覗かせていた。
脱衣場のデザインは洗練されており、テーマがしっかりしている。古い銭湯にみられがちな成り行きでこうなりました感が一切ない。はじめからきちんと計算された空間である。


浴室は脱衣場の左側にあって、扉をあけると、まず目に飛び込んでくるのが壁に沿ったコの字型のカランと、その真ん中にある島カラン。
カランはすべてに仕切があって、スーパー銭湯と同じである。
そして左手には、水風呂があり、その隣がサウナ。サウナはとても小さい。
右側に目を転じると、いやが上にも視界に入ってくるのが大きな柱。その柱が死角を作り、銭湯にありがちな平坦さを打ち消している。その柱の裏にあるのが主浴槽である。


主浴槽は段差がついていて、手前側に勢いのあるバイブラがある。バイブラというよりも、噴水に近いかもしれない。近くに座ると体が終始揺さぶられて酔いそうになる。
その主浴槽の奥にジェットバスがあって、右側から座湯(ジェットバス)、ボディジェット、ハイパージェットと続く。
ハイパージェットは人気らしく、自分がいる時間帯はずっと太った人たちが占領していた。
お腹やわき腹にあてたりしていたのだが、ジェットマッサージで痩せ効果を期待してなのかもしれない(効果はないと思うのだが…)。


入り口に戻ると、右手前側に立ちシャワーが2つ。低めに設置されたヘッドは大きな平面の丸形をしており、蛇口をひねると全身がシャワーに包まれる。粒も大きくて新鮮な体験だ。
その立ちシャワーの横にもう一つの入り口があって、中に入ると4人ほど入れる浴槽が2つ連なっている。
手前側が、炭酸泉。そして奥がシルク風呂である。しかし今回はコラボ企画ということで期間限定ながらスライム湯と改名されていた。


炭酸泉は、一般の銭湯としては普通の濃度。きわめて高いわけでもなく、かといって不満を感じるほどでもない。ただ濃度の高い銭湯やスーパー銭湯と比べたら少し低めか。


その奥にあるスライム湯は、普段は超微細の泡を発生させた白濁のお湯なのだが、今回のはそれを青く染めている。
妙なヌルヌル感があって、見た目にもキモ気持ちいい(?)。これはほかにない感覚である。


それとここの銭湯で特筆すべきは客層だろう。表参道や原宿に近い南青山というだけあって、ほかの銭湯と比べてあきらかに入浴客の人種が異なる。
老若男女問わず感度の高い人々が多くいて、センスある服を脱げば鍛え抜かれた体ばかりである。
浴室に入った瞬間に己のたるんだ体が恥ずかしくなるぐらいだった。
一方で真逆の人たちもいて、ほかでは見たことがないぐらい太った人たちも多数みられた。
その鍛えられた人たちと極度に太った人たちとのコントラストがシュールな風景を生み出していた。


清水湯の全体を見渡すと、デザイン、機能においても非常に細部までこだわっており、人気の理由がよく分かる銭湯だった。宣伝の仕方にしても南青山というブランドをうまく活用しているなという印象を受けた。
一方で、設備はほとんどスーパー銭湯であり、せっかくの100年という歴史を誇りながら、伝統的遺産を引き継いでない(それを活用してない)姿はとても勿体ない気がした。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 表参道駅(今回は、明治神宮から)
経路 表参道を歩いてポルシェのビルを目指す
周辺の環境 商業ビル

●空間演出
建物外観 ビル銭(マンション?)
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 特になし
照明 やや薄暗い

★設備
休憩所 フロント前
脱衣所 ちょっと狭い
シャワーの出 ふつう(ドイツ製らしいが特に感動はなし)
浴槽の種類 
サウナ あり
温度 39~42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 いまいち
清潔さ きれい
貸しタオル あり(300円)
備え付け なし

◆人
受付 若い女性
客層 若者と中高年と高齢者


【案内】

住所
〒107-0062
港区南青山3−12−3

電話番号
03-3401-4404

アクセス
東京メトロ銀座線・半蔵門線・千代田線「表参道」駅下車、徒歩3分

休日
金曜

営業時間
12:00−24:00
土、日、祝は12:00−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

「京急に乗って銭湯へゆこう!」キャンペーン

2018-12-08 07:24:41 | キャンペーン



京急電鉄が120周年を記念する一環として、2018年12月1日から2019年1月31日までの間、「京急に乗って銭湯へゆこう!」キャンペーンを実施している。



去年も似たようなキャンペーンをやってたようだが、その時はあまり関心がなかったため、ほとんど記憶にない。
ただ今回は川崎を巡るタイミングが重なったので、参加してみることにした。


キャンペーンの概要は、川崎と東京の大田区(つまり多摩川を挟んだ行政同士)が手を組んで始めたもので、対象となる銭湯と沿線駅にリーフレットを配布し、駅(川崎、蒲田)にあるスタンプを押して、手ぬぐいと先着で交換、もしく抽選に応募するというもの。



▲これが川崎の改札口右側に設置してあったスタンプ台


▲こっちが後に訪れた蒲田の改札口右側にあったスタンプ台。ともに改札口の右側にあった


▲リーフレットにこんな感じで押す。
今回は、朝風呂のあるバーデンハウスという変わった名前の銭湯で押してもらった


バーデンハウスは開始翌日の12月2日に訪れたのだが、店主は押す場所が分からなかったようで、その様子から自分が一番乗りだったかもしれない。





そのスタンプの数に応じて応募すると、テディベアのぬいぐるみやTシャツが抽選でもらえる。
先着の場合だと、1126名に手ぬぐいと交換。リーフレットはチェック後に返してくれるため、そのまま応募することも可能だ。
1126という数字は、1126(いいふろ)にちなんだとか(ちょっと無理を感じるが…)。


手ぬぐいをもらえる場所は2箇所あるが、自分が訪れたのは川崎にある「川崎駅北口行政サービス施設 かわさき きたテラス」というところである。
初めて行くところなのでGoogleマップで調べてみたところ、川崎駅構内にあった。



▲川崎駅の北口


▲エスカレーターか階段をのぼる


▲広い通りにでて


▲その通路の右側にきたテラスはある(写真は通り過ぎて振り返った場所から撮影)


スタッフはすごく親切で、入るとすぐに声を掛けてくれた。
キャンペーンの件を伝えるとリーフレットにチェックしたあと手ぬぐいを渡してくれた。


▲そして貰えたのが、この手ぬぐい。ちょっと薄い感じだが、デザインが面白い


京急のマスコットキャラクターのけいきゅんが桶をもっており、その中に東京の銭湯キャラクターであるゆっぽくん、それとテディベアが見える。
ここでなぜテディベアが採用されたのかはよく分からないが、一般的な銭湯の常連客であるご老人たちはほとんど興味を示さないだろう。
今回のキャンペーンはどちらかというと女性の客層を広げるという意味での試みなのかもしれない。


ところで肝心のリーフレットなのだが、実はそのリーフレットを川崎駅構内で探したけど、自分の探し方が悪かったのか一向に見つからなかった。
仕方なく、改札口横の駅員さんが待機してる場所に赴いて、銭湯のキャンペーンについて訊ねると「ここにもありますので」と後ろの棚から差し出してくれた。
各銭湯にもあるので、銭湯で貰うという手もあるが、それだと銭湯のスタンプは貰えても京急のスタンプは帰りに押さないといけない。なので結局、応募は後になってしまう。
リーフレットはスタンプ台の横に置いてもらえれば、すぐ手に取ってスタンプも押せて便利だと思うのだが…。

平和湯(東京・池袋)

2018-12-08 07:21:43 | 銭湯



池袋駅を下車して、西口から平和通りに向かい10分ほど歩いた先のビル地下に平和湯がある。
平和という名前にしてはいかがわしいお店と怖い人が多い地域にあるが、湯冷めしにくく熱いお湯が堪能できる銭湯だった。





▲池袋駅


▲サンシャインなど健全な建物は反対側にあって、こっちはどちらかという大人の街である


▲まずは線路沿いを歩く












▲ここではす向かいに左折


▲横断歩道を渡り、ドン・キホーテがある方にむかう。写真には写ってないが、左側には風俗店が建ち並んでいる






▲横断歩道を渡ると


▲へいわ通り入り口。断固として平和な雰囲気の場所ではない


▲路駐が目立つ






▲ピアゴがみえてきたら左に曲がる


▲すると、平和湯がみえてくる


▲到着




▲ここはビルの一角にある



▲階段はこんな感じだ






▲けっこう深い




▲ようやく入り口にたどり着いた。看板にはB1とあったが、実際はB2階あたりではないか


下足箱に靴をあずけて中に入ると、思ったよりも小綺麗な感じのロビー。銭湯というよりも、地方のホテルのような雰囲気がある。
右側に受付のフロントがあって、座るのは20代後半から30代前半ぐらいの女性。
決して横柄だとか高圧的というわけではないのだが、ほとんど目も合わせず冷たい感じの対応だ。
貸しタオルは2種類選べて、とりあえずフェイスタオルをかりることに。それとロッカーの鍵を渡される。


男湯は奥の方にあって、のれんをくぐると、地下の割には意外と広い脱衣場。それと無駄なものを排しており、古い施設ながらすっきりしていて綺麗。
掲示物もパソコンで印刷したものを全部ラミネートしており、運営はしっかりしてる印象だ。


ロッカーは奥の方に並び、右側にトイレ。左側が浴室入り口で、入り口近くに体重計と簡素な物置。それと長いすと対面に扇風機が置いてある。


浴室入り口は珍しいことに自動扉。
開けて中に入ると、最初の印象としてはかなり古い浴室だなと思った。決して汚いわけではないのだが、天井部分が所々黒ずんでおり、その辺の老朽化が目に付く。


手前右側に立ちシャワーが2つ。それと、真ん中に島カランがあって、左右の壁にもカランがあるが、右側は立ちシャワーの奥にあるため、3つほどしかない。
そもそも浴室全体がかなり狭い。左側のカランも6つほどしかないので、一般的な銭湯と比べて半分とまでは言わないまでも、かなりコンパクトである。
それと反比例して客数は意外と多く、常時10人前後いるので、カランもおおかた埋まっていてかなり窮屈だった。


肝心の浴槽は奥にあって、ひとつしかない。したがって白湯である。右側にジェットバスがあり、左側にバイブラ。
そして東京の老舗銭湯らしく、お湯がかなり熱い。一応、温度計をみると43℃だが、最低でも45℃はマークしてるはずだ。肩まで浸かるのにだいぶ時間が掛かった。
ほかの人はどうかというと、意外とすんなり入る。常連客はやはり慣れてしまえばこれぐらいは平気なのか。


それとここの銭湯の特徴として挙げられるのが沸かし方で、ヒートポンプ方式である。
ヒートポンプ方式とは自分もよく分かってないのだが、「空気で温める」と書いてあったので、冷媒を利用し空気を圧縮してお湯を沸かしてるものと思われる(という知識をWikipediaから引っ張ってきた)。
このヒートポンプ方式だと暖めても水質が変わらないので、湯冷めしにくいとプレートの掲示物に書いてあった。
ホントだろうか?
こういう類はたいてい眉唾なので、今回はべつに関心も持たず(というか温め方で違いなんかあるのかと懐疑的だった)そんなに長湯せず、サッと出てきて外を歩いてみたのだが、本当になかなか湯冷めしないことに驚いた。あとで考えてみたら「あ、これがヒートポンプ効果か!」と気づいたぐらいだ。
なので興味ある方は是非、このヒートポンプを体験してもらいたいと思う(体感の個人差はあるだろうけど)。


客層は、場所柄のためか高齢者が少数派で、もっぱら中年、もしくは若者ばかりだった。入れ墨の人がいなかったのは意外だった。


ここは地下深くにあって閉ざされた空間ということで、銭湯としては珍しいのだが、いかにも東京らしい感じがした。外部と遮断された秘密の場所という雰囲気もあり、そういう世界観が好きな人には居心地のいい空間だろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 池袋駅
経路 東口から出て平和通りを目指す
周辺の環境 飲食店や風俗街

●空間演出
建物外観 ビル
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 ちょっと広い
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 45~47℃の間と推測
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 冷淡
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(50円)
備え付け なし

◆人
受付 20代後半か30代前半ぐらいの女性
客層 中年や若者が多い


【案内】

住所
〒171-0014
豊島区池袋2−64−11

電話番号
03-3971-7820

アクセス
山手線「池袋」駅下車、徒歩5分

休日
月曜

営業時間
15:00−25:00

※東京銭湯ホームページ転載