銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

殿上湯(東京・駒込)(閉店)

2022-10-29 05:40:00 | 銭湯
#殿上湯
2022年10月10日閉店





JR山手線
#駒込駅
▲JRの駒込駅

▲つつじが有名であるが(染井吉野発祥の地でもある)、10月になるとさすがに花は散り、緑一色



▲東口を降りて




▲改札口

▲改札口を抜けて左方面に進むと

▲駒込さつき通りというところにでる

▲とりあえず直進


▲ちょっと歩けばさつき通りの終わりがみえる


▲このまま横断歩道を渡り


▲おせんべい屋さんを目印に


▲右折する


▲ふたたび真っ直ぐ歩く




▲奥に聖学院小学校がみえてくる


▲小学校のところで左折

▲すこし歩くと



▲学校の端っこで右折

▲坂道をのぼり


▲ずっと真っ直ぐ



▲大通りがみえてくる

▲大通りを左折する

▲歩くと


▲ここでストップ

▲左に曲がれば

▲殿上湯がみえてくる





▲閉店のおしらせだ。65年間も営業を続けていたようだ


▲全体図


▲到着


のれんをくぐって中にはいれば、左側に下足箱があり、靴をあずけてさらに奥に進むと真ん中に受付のカウンターがある。座るのは60代後半から70代前半ぐらいの女性。
とても品があっておしとやかな感じの人だった。目は合わせてくれなかったけれども笑顔みせてくれた。
貸しタオルをお願いすると後ろから出してくれて、下足箱の鍵とロッカーのキーを交換する。
受付の近くには漫画本が並び、左右には椅子が並ぶ。入ったときは休憩しながら漫画本を読んでいる若い人を見かけた。
漫画本のラインナップは誰もが知る有名どころばかりだった。
入口のところから、なんか煙たいなぁと思ってたら、玄関先で蚊取り線香を焚いていた。懐かしい匂いである。
受付の左側をみるとバーが併設されている。銭湯の中にバーがあるのは珍しい(探すと実は都内に何店舗かあるが)。朝風呂の時間帯のために営業をしてないのかと思ったけど、前回の時は浴室にあったお酒の広告が取り外されていたので、もうすでに前々から営業を停止していたのかもしれない。
男湯は左側で、女湯は右側だった。


のれんをくぐると、やや狭いながらも清潔感があって色彩のテーマ性がしっかりしている。木調に合わせてロッカーは黄色だった。
作りはいたってシンプルで周囲を見渡しても最低限のものしかなく、この簡潔さは居心地がよかった。


あらかじめ指定されたロッカーに服を詰め込んで浴室の扉をあけると、浴室は入り口と違ってむかしながらの姿をそのままに残していた。
島カランが真ん中に一つと、左右の壁にもカランが並ぶが、島カランはひだり側の真ん中に頭上の屋根を支えるステンレス製の支柱(というべきかポール)が設置されてあるため、島カランのひだり側は蛇口が3つしかない。
右側の壁のカランは手前の2つのみ立ちシャワーがあり、残りはハンドシャワー。
立って使ってみたがホースがかなり短かったので、座って使うことを想定したものだろう。
立ちシャワーはハンドルをまわしてみたもののもお湯がでなかった。


湯船は奥に並び、左側を手前としてL字型になっていた。
いちばん手前にあるのが水風呂で、手を突っ込んでみたところ18℃前後ぐらいだろうか。ごくごく普通の水風呂という感じであった。
その奥が主浴槽で、奥の右側途中まで続いている。
手前側は腰掛け湯ほどに浅く作られ、お湯に入る手順としては理想的な作り。下半身をお湯に慣らして、奥にあるジェットバスに浸かるとちょうどいい案配である。
主浴槽は腰掛け湯が3/2ほど占めて、ジェットバスの部分が3/1ほどだった。
温度は42、3℃ぐらいか。
10月も上旬の終わり頃になれば朝晩はだいぶ寒くなってくるので、お湯に浸かっているとカラダが求めていた熱気を補給する感覚になる。


最後は、奥の一番右が深浴槽でバイブラ仕様になっている。
入ると結構あつくて、45℃前後かと思われる。入った瞬間に鳥肌が立ったが、それでもかなり気持ちよかった。
朝日が差し込む中で、立ちこめる湯気を見るていると至福の時間だった。さすがに45℃ぐらいになると出たときに肌が少しヒリヒリする感覚があった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


壁絵は間仕切りの位置に富士山が描かれ、その裾野の部分は満開の桜が咲き誇っていた。
浴室内は天井が黒ずみ、やや暗い印象を与えていたので、春を彩る壁絵がそのバランスを調和するかのようだった。


客層は若い人がかなり目立ち、高齢者のほうが少なかったかもしれない。
最終日の前日ということであるが特に人が多かったわけでもなく、かといって閑散していたわけでもなく、いつもの日常が続いている感じだった。


終わりが近いということで、入り口ではお別れの挨拶が交わされていた。一方で閉店にありがちな浮き足だった雰囲気はなく、今後ともそのまま営業しているような錯覚をおぼえるほど落ち着いた佇まいだった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 駒込
経路 学校を通り過ぎる
周辺の環境 住宅地

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山も満開の桜
統一感 あり
置物 マンガ本
照明 明るい

★設備
休憩所 フロントの目の前
脱衣所 きれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 腰掛け湯、ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 43~45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 品がある
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 60代後半の女性
客層 若者や高齢者


【案内】

住所
〒114-0024
北区西ケ原1−20−12

電話番号
03-3910-6426

アクセス
山手線「駒込」駅下車、徒歩8分

休日
月曜、水曜、金曜

営業時間
16:00−23:00
日曜は8:00−12:00も営業

※東京銭湯ホームページ転載

双葉湯(八戸・陸奥湊)

2022-10-22 06:02:00 | 銭湯
#双葉湯





JR八戸線
#陸奥湊駅
▲八戸線の陸奥湊駅。通称うみねこレールと呼ばれる。八戸線の鮫駅にある蕪嶋(かぶしま)神社はうみねこが有名なのでそれにちなんだのだろう。
八戸線ははじめて乗ったが、車内にゴミ箱があって驚いた。トイレもあるし、チケットも駅員さんが回収する。すべてが電車内で完結している

▲のどかな風景の駅








▲階段をのぼって



▲待機室


▲待機室を抜けたら


▲左にまがる(右に進むと、柳湯というのがある)


▲降りたところ


▲イサバのカッチャの像。土偶のようなおっぱいの強調がすごい…


市場で魚を売る人々のことを五十集(いさば)と呼ぶらしく、そこで働くおばちゃんが陸奥湊の象徴的なキャラクターとして奉られている。彼女たちが地域のきずなを繋ぐ中心的存在だからかもしれない。
包容力のある笑顔が魅力的だが、中年特有のだらしない格好をてらいなく表現しており、八戸の人たちの気取らない素直さやたくましさが滲み出てる気がする


▲イサバのカッチャの像の後ろでは新しい魚菜市場が建設中だった


▲近くにある地図。目の前の道をひたすら右に進むだけだ

▲右に向いたところ


▲ひたすらまっすぐ



▲残念ながらシャッターの閉まったままのお店がずっと続く






▲消防団の建物がみえてきたら

▲左手に双葉湯がみえてくる


▲ここは海にすごく近いものの、とくに塩害の様子は見受けられなかった


▲立派な建物である


▲建物から離れた通り沿いにも駐車場がある。利用客はほぼ車で来るだろうから駐車場の確保は必然だろう


▲入り口


▲中に入ったところ。靴置き場は下駄箱ではなく棚になっている


▲奥にはコインランドリーがある


▲階段かエレベーターでのぼる


入り口の前に立つと目の前はかなり広いロビーになっていて、ゆったりと過ごせる空間になっていた。飲み物の自販機もラインナップが豊富だ。
左側に受付のフロントがあり、座るのは70代ぐらいの女性。この業界ではめずらしくお化粧をしていて、身だしなみがしっかりしてると感じた。
「こんにちは」と挨拶して「貸しタオルありますか?」とたずねると、「貸しタオルはないんだな」と言われ、「買うのならあるよ」ということでそちらをいただくことに。「色はどれがいい?」と聞かれたので若い女の子に履いてほしいパンツの色と同じ白色を要望した。
「濡れたタオルはこれに入れてね」とビニール袋まで用意してくれた。
話す言葉はいたって標準語だったけれども、かなり訛っており、それがなんとも和ませてくれた。帰りのときは両手で頬杖をついてテレビをみていた。


女湯は入り口から見て左側で、男湯は右側。
のれんをくぐって中に入るとやや縦長の脱衣場で、左には荷物置きの棚が並ぶが、扉がついていないオープンスペースになっている。
その浴室(奥)側は一部鍵付きのロッカーになっていた。こちらなら貴重品を入れても大丈夫だろう。
実際に若い二人組は衣類を棚に入れて、財布やスマホなどはロッカーに入れていた。
脱衣場の右側には鏡台とドライヤー、それに給水機がある。給水機があるのはありがたいが、ドライヤーの真後ろにあるので、水を出す際にドライヤーを使ってる人に飛び跳ねないか気を使う。


浴室の扉はやたらと重厚感があるステンレス製で、中に入ると浴室は湯気で充満していた。
換気の扉が開いてなかったので、換気扇だけでは追いつかないのだろう。
真ん中には島カランがあり、左右の壁にもカランが並ぶ。
左手前には立ちシャワーが一つだけあるが、こちらは機能が盛りだくさんでかなりハイテクだった。
お湯の温度調節ができるダイヤルにハンドシャワーがあるが、高さを調節するバーが設置され、さらにお湯を出すハンドルの上には別のお湯がでるノズルもあった。自分みたいな一見さんには情報量が多すぎた。


通常のカランのシャワーはみんなハンドシャワーで、ビニールホースだけど一部金属のものもあった。
珍しいのは、蛇口は一つだけで、水の出る蛇口がない。このへんはどういう理由なんだろうか?と思ったら、よくよく見るとかつては温度調節ができたであろうハンドルがあった。ただ、回してみたら簡単にはずれてしまった。
カランのメッキはだいぶすり減っており、建物の年季を伺わせる。全体のレイアウトは、昭和というよりも平成を彷彿させるデザインである。
カランの基礎部分は茶色で、床が薄緑色。きちんと磨いているので輝いている。壁部分は白色で、落ち着きと清潔さを同時に感じさせる組み合わせだ。


浴槽は奥側にあって、実質ひとつの湯船になっている。
左側がボディジェットとジェットバスで縦に並んでいる。
真ん中がなにもなくて、その右側がバイブラ。さらに少し手前にせり出す形で、電気風呂が設置してある。
電気風呂は微弱な感じで、マイルド。お湯も43℃ぐらいと普通である。
この地域は軒並みお湯が熱いのかと思ったけど、通常範囲だった。
浴槽の奥はブロックガラスが積み重なった壁になっていて、やさしい光がそそぎ込むのでなんとも柔らかな雰囲気に包まれて気持ちがほぐれる。


ここはサウナもあって、入り口の右側に設置してある。
サウナの前には水風呂があり、手を突っ込んだところかなり冷たかった。水温は16℃前後ぐらいだろうか。ギリ2人ほどが入れるスペースだが、誰も好き好んで密着して入りたくないので、これだと実質1人で使われるだろう。
サウナの中に入るとこじんまりした空間で、座るところにタオルなどは敷かれてなかった。
頭上の高いところにテレビがあり(正直見えづらい)、この時はNHKで八戸駅の新幹線開業20周年記念イベントの告知が伝えられていた。2022年12月3日と4日に青森県出身のタレントである王林さんが1日駅長をつとめるようだ。


▲自分が八戸駅を訪れたときは鉄道150周年記念のイベントをやっていた




▲中学生たちが地元で有名なえんぶりを演じてくれていた


テレビのチャンネルも自由に変えていいらしく、浴室の入り口横にあるステンレスの棚の上にリモコンが置いてあった。
温度自体はかなり低くて、そんなに汗をかく感じではない。火力が弱いのかと思ったら、扉の下に隙間があって、そこからすきま風が吹き込んでいた。密封性の低さが原因かもしれない。


客層は高齢者がメインながら若者や中年も多くて全体的に年齢層はバランスがとれていると感じた。
部分的な老朽化は見てとれるけど清潔さはしっかり保たれており、全体を通して居心地がよかった。なによりも受付の女性の対応がすばらしく、気持ちよくあとにすることができる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 陸奥湊
経路 線路沿いを歩く
周辺の環境 住宅、商店街、ちょっと歩けば港

●空間演出
建物外観 ビル型
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 明るい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ボディジェット、ジェットバス、バイブラ、電気風呂、水風呂
サウナ あり
温度 43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 人柄の良さを感じる
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入270円)
備え付け なし

◆人
受付 70代の女性
客層 高齢者や中年、若者


【案内】

施設名
双葉湯

施設タイプ
銭湯(公衆浴場)

住所
青森県 八戸市 湊町大沢28-16

アクセス
大沢バス停より1分

駐車場
約15台
駐車可能

TEL
0178-33-3885

※サウナイキタイホームページ転載

富士見湯(川崎・川崎)

2022-10-15 06:27:00 | 銭湯
#富士見湯
・川崎フロンターレとコラボのお店
・2022年は26(フロ)周年
・清潔さが素晴らしい




JR京浜東北線
#川崎駅

▲JR川崎駅。2022年は鉄道開業150周年記念ということで、特別なラッピングがほどこされている。
川崎駅は日本の鉄道ではじめて作られた途中駅(同時に神奈川駅というのも作られたが、いまは無くなってる)で、途中下車という概念が生まれたのは、ここ川崎からである


▲乗降客数は全国20位を誇り、名古屋駅や京都駅より乗り降りする客が多い。初詣という文化は鉄道から始まり、川崎大師がその発祥の地である


▲階段をのぼり


▲奥に改札口


▲改札口を抜けた先に地図がある。ちょうど現在地から左に進む


▲ラゾーナ方面にむかう

▲この日は、参院選前ということで選挙活動が熱を帯びていた


▲エンテランスの広場。ここで各種イベントがおこなわれている

▲夏の日差しを避けるためにグルッとまわり


▲建物の中にはいったところ


▲右に進んだら、四季の道というところにむかう


▲そのまま直進して


▲外にでると、この目の前が四季の道だ


▲奥にみえる道路が温泉通りと呼ばれている。かつてこの近くに川崎温泉なる銭湯があった名残だそうだ


▲温泉通りを左折する






▲このあたりで右を見ると


▲ファミマがみえる。ファミマの奥の道に進みたいのだが、目の前に横断歩道がないので


▲仕方なくちょっと先まで歩いて


▲渡ったら右折する


▲この奥にあるニコニコ通りを進む


▲あとは真っ直ぐ行くだけ






▲しばらくすると富士見がみえてくる










▲中に入ると、フロンターレとのコラボ広告があった


▲今年は川崎フロンターレが26(ふろ)周年ということで、記念の年だ


▲日本代表も経験した中村憲剛選手(今は引退)の14番にちなみ、14番の下駄箱にはこのようにラッピングされていた


ここは番台なので玄関先から分かれており、女湯が左側で男湯が右側である。
扉の前に立つと、いかにも古い感じの扉だったが自動扉だった。
中に入れば受付は左側で、座るのは50代後半ぐらいの男性。
「いらっしゃいませ!」と渋い声で出迎えてくれる。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、フロンターレのタオルが2枚渡されて「無料です」とのこと。
こういうグッズタオルは買うとお高いと思うのだが、それを2枚も無料で貸してくれるとは太っ腹。
「中にはシャンプーとかありませんが、大丈夫ですか?」と聞かれたので、石鹸を購入することに。


脱衣場は昔ながらのレイアウトだったが、無駄を排してスッキリしており、とても綺麗。
ぶら下がり棒やなんて名前の機械か分からないけど体を鍛える機械が隅っこに置いてあった。
ここは家族連れが多く、脱衣場では小学生ぐらいの女の子と男の子を見かけた。
下足箱に川崎フロンターレのラッピングが施されていたように、ロッカーも14番はジャージの絵がラッピングされている。そこには中村選手本人のサインも書かれてあった。中村選手も実際に入浴する時は使ったようだ。


川崎フロンターレの「フロ」つながりということで川崎市にあるいくつかの銭湯とコラボをしており、特に富士見湯はその先鋭的な場所である。いたるところに中村選手のサインを見つけることができる。


浴室の扉をあけると、浴室は比較的広めで、島カランが2つあった。ただ、左側の島カランは半分なし。
左右の壁にもカランがあるので、かなりカランが多いところである。
左右に立ちシャワーが並ぶが、囲いがあるのは右側のみ。
カランにしても立ちシャワーにしても、ここは勢いがあって使いやすかった。


浴槽は奥に連なり、3つに分かれている。
右が薬湯で2人ほどが入れる広さ。なんの薬湯か分からなかったけれど、薄緑色だった。温度はというと43℃ほど。
真ん中が浅めの主浴槽で、こちらも温度は43℃ぐらいだろうか。
右側が電気風呂で、あとは真ん中にジェットバスが2つある。
最後の左にあるのは、バイブラ仕様の深浴槽で、ここは温度が40℃ぐらいとぬるめ。誰でも入れるだろう。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ引用
▲前はこんな感じだった


壁絵は真ん中に黄色の映える富士山が描かれ、その下ではうずくまってる中村憲剛選手の姿が見て取れる。J1を優勝したときに号泣したシーンらしい。
富士山と中村憲剛選手の絵はプロの仕事だろうと思ったが、スタジアムの絵はあまりに下手過ぎる。事実、描いたのは川崎フロンターレのサポーターのようだ。南米ではサポーターが街中に絵を描く文化があるらしく、それを倣ったものらしい。どうりで統一感のないチグハグな絵なのかと納得。


客層はやはり高齢者がメインになるが、中年や親子連れが多くてみられた。
洗面台の横にお風呂用のおもちゃが用意されていたりと、小さな子どもも喜ぶ仕掛けが準備されていた。


閑静な住宅街にあるのでほとんどが地元客だろうけれども、地元愛とスポーツ愛を精力的に発信し続ける楽しい銭湯だった。
設備もしっかりしており清潔感にあふれ、川崎に来る時は是非とも立ち寄りたい銭湯である。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 川崎
経路 ニコニコ通り沿い
周辺の環境 ラゾーナ、住宅街

●空間演出
建物外観 宮造り
壁画・眺望 中村憲剛
統一感 あり
置物 フロンターレ関連
照明 明るい

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 きれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 薬湯、電気風呂、ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 40~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 50代後半の男性
客層 高齢者や親子連れ

【案内】

〒212-0011 
川崎市幸区幸町4-2

電話
044-522-1953

営業時間
15:00〜23:00 日曜日 7:00〜12:00 15:00~23:00

定休日
7日・17日・27日(日祭日の場合は翌日)

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ転載

稲荷湯(さいたま・浦和)

2022-10-08 06:24:00 | 銭湯
#稲荷湯





JR京浜東北線
#浦和駅
▲浦和駅。元々東京の銭湯に行くつもりだったが、寝過ごしてしまったのでここの銭湯を訪ねることに


▲人生で初めてきたけど、こんなに人でごった返してるとは想像もしてなかった。まごうなき大都会である




▲やはり浦和はサッカーの街だ

▲改札口


▲改札口を抜けた先の地図


▲地図の右側が西口で、うらわ美術館の近くに今回の目的地がある


▲さっそく西口にむかおう




▲西口のところにもサッカーの街をアピールする看板が設置されていた。しかも浦和レッズのレプリカユニフォームを着ている人が多くてビックリ


▲伊勢丹方面へと歩き


▲伊勢丹沿いに進む


▲ポールにもサッカーボールが…。いたるところにサッカーの街であることを主張している


▲駅と伊勢丹に挟まれた道を歩いて


▲ファミマのところでストップ


▲ちょうどイトーヨーカ堂がみえてくる


▲イトーヨーカ堂で左折する


▲まぶしい逆光を浴びながらひたすら真っ直ぐ歩く






▲横断歩道もわたり




▲セブンイレブンを通り過ぎて駐車場がみえてきたら右をみると


▲稲荷湯がある




▲格式高い立派な宮作りの銭湯だ


▲隣には銅像。ここの創業者だろうか?




▲到着


通常の銭湯であれば入り口はのれんがぶら下がり扉が開かれているのだが、ここは引き戸が閉まっていて中が見えない。


ガラガラと音をたてながら扉をあけると、とにかくすごい古い雰囲気が漂っている。昭和初期にタイムスリップしたような気分だ。
ひだりの扉もあけると奥まった空間で、その奥には簡素な椅子と机がならびテレビが設置されている。壁は一面鏡張りである。
受付のフロントは右側で、座るのは60代後半から70ぐらいの女性。
対応はいたって控えめだったが優しい笑顔がとても印象的だった。
ここは埼玉ということで、入浴料は450円。それに貸しタオルが20円で石鹸もほしかったので石鹸も購入して30円。
合計で500円だった。東京だと入浴料金でおさまる値段だから、やはり埼玉はお得感満載である。
男湯が左側で、女湯が右側だった。


のれんをくぐると、ややこじんまりした脱衣場ではあったが、意外と複雑な作りをしているというか、古い銭湯ながら演出も凝っていた。
左側奥には瓦屋根を模した屋根が取り付けられ、そこには常連客用のロッカーや物置がある。掃除はきちんとされている様子だが全体的にくたびれた感は否めない。
脱衣場の右奥には洗面台があるが、ドライヤーを持ち込む人は声を掛けてくださいと書かれてあった。


浴室のとびらを開けると、当然ながら浴室もセピア色に染まった空間で、古い銭湯の特徴が随所に見て取れる。
とくにここで印象深いのは、奥の壁に飾られた立体的なミッキーマウスとミニーマウスの絵だろう。
営利目的の施設に堂々と飾られてあるけど、このへんは大丈夫なのだろうか?と余計なお世話ながら心配してしまった(おそらく飾るだけなら問題ないけど、店に呼び込むための商用利用が認められたらアウト)。
一方で2024年にはミッキーマウスの知的財産権がパブリックドメイン(公有の財産)に移行するため、あと1年ちょっと逃げ切れば免罪になる。


真ん中には島カランが並び、左右の壁にもカランが連なる。
右手前には立ちシャワーが一つあり、カランのシャワーにしても立ちシャワーにしても勢いはよくて使い勝手は素晴らしい。この手の古い銭湯はたいていガタがきているものだが、ここではほとんどそうした不満は見受けられなかった。
左手前には水風呂があって、手を突っ込んでみたところ水温は25℃ぐらいだろうか。かなりぬるいと感じた。そもそもサウナがないところなので、水風呂があるのは珍しい。


湯船は奥にあって3つに分かれている。
右側は深浴槽で、バイブラと座湯ならぬ「すわりぶろ」である。
すわりぶろってなんだ?と思ったが、通常の座湯となんら変哲もない。ただ、椅子のところがタイルで作られてあるので、この手の設備では初期の姿を今に留めているのかもしれない。温度は42℃ほどと低めである。


真ん中にある湯船は若干浅めになっていて、こちらはジェットバスが2つほど取り付けられてるだけだった。
最後のひだりにあるのはガラス(アクリル?)で囲われた空間で、その扉をあけて中に入ると小さな檜(ヒノキ)と思われる木の湯船が備え付けられていた。
入ってみると少しぬるめで温度は41℃ぐらいかもしれない。
詰めれば2人が入れそうだけど、赤の他人と肌を密着させることになるので基本的には一人用だろう。


壁絵は先ほども書いたようにミッキーマウスの絵に、間仕切り壁には、現代風のデッサンで描かれた裸婦と鶴の絵が描かれてあった。
とにかく建物は古いけれども、部分的にはそれぞれ異なる時代の感性が息づき、水と油のように混ざり合わない文化が交錯している。


客層はほとんど高齢者で、ひとりだけ30代ぐらいの人を見かけたぐらいか。
自分が入ったときはかなりの人で埋め尽くされていたが、話し声はまったく聞こえず、それは女湯も同様だった。
たぶん地元の人ばかりだと思うのだが、ここまで静かだったのは驚きだった。


全体的にとにかく古くてむかしの姿を今に伝える銭湯だったが、一方で微妙にちぐはぐなところがあり、浦和はサッカーの街ということであるが街の方向性ともまったく相容れず、浮き世離れした独特な雰囲気をもつ銭湯であった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 浦和
経路 西口にでてイトーヨーカ堂のところを左折する
周辺の環境 住宅や商店街

●空間演出
建物外観 宮作り
壁画・眺望 ミッキーマウス
統一感 微妙
置物 特になし
照明 ちょっと暗い

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 古いけど清潔
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 すわりぶろ、ジェットバス、檜風呂、水風呂
サウナ なし
温度 41~42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 優しい笑顔
清潔さ きれい
貸しタオル あり(20円)
備え付け なし

◆人
受付 60代後半の女性と70代ぐらいの男性
客層 高齢者がメイン


【案内】

住所
埼玉県さいたま市浦和区仲町2-18-2

電話番号

048-822-1870

営業時間

16:00~22:50

定休日
月曜日
第二火曜日

※ベビーキッズTVホームページ転載

あけぼの湯(川崎・東門前)

2022-10-01 06:55:00 | 銭湯
#あけぼの湯






京急大師線
#東門前駅

▲京急大師線の東門前駅。お隣は川崎大師である


▲いまだ木造の駅舎なので、地方に来たような感覚になる




▲改札口


▲改札口を出たら右に進む


▲踏切をわたり


▲とりあえずひたすら真っ直ぐ


▲真夏の晴天を恨みつつひたすら歩く






▲小学校を横切り








▲ようやく大通りに到着。目の前の横断歩道を渡って


▲渡ったら右にすすむ


▲ちょっと歩いたら


▲スズキ自動車の販売店を左折


▲そのまま歩くと


▲煙突がみえてくる


▲煙突は裏側にあたるので、その先をぐるっと回る






▲すると入り口がみえてくる




▲昭和時代の感性が感じられる建物だ


▲到着


下足箱にサンダルをあずけて左の自動扉をあけると、目の前にロビーがある。応接間のような重厚感あるソファーがテーブルを囲み、その隅っこにはテレビが設置されていた。
なによりも目を引くのは、超ビンテージなCoca-Colaの自販機だ。写真で紹介できないのがきわめて残念だが、こんなに古いタイプの自販機が今もあることに驚いた。アメリカの過去を描いた映画に出てきそうな作りである。しかも現役。これを見るだけでも来る価値があるかもしれない。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


右側に進むと受付があって、座るのは80代ぐらいの女性。
「こんにちは」と挨拶したあとに貸しタオルはありますか?とたずねると「申し訳ないですけどやってないです」とのことで、販売タオルをいただくことに。販売は二種類あって、毎度ながら一番安いほう(120円)を購入した。
右が女湯で左が男湯。


脱衣場に入ると想像したとおりのふつうの作りだったが、中庭に出ると見栄えのする庭ではなかったものの、その質素で控えめな雰囲気が古い建物と調和しててとても和んだ。
浴室の扉は2つ並び、その真ん中に観葉植物が飾られてある。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


扉をあけて中に入ると、浴室は思った以上に広い。島カランは一つのみだがカランとカランの間に余裕があるのでとても快適だった。
シャワーの出はまあまあといったところ。特に可も不可もない感じだ。
左側のスペースに目を転じると、手前にあるのがサウナで追加料金は200円と東京価格と比べればかなり安い値段。
サウナの目の前には立ちシャワーが3つ並び、こちらの出は勢いがあって使い勝手がよかった。
さらに一番奥に水風呂がある。むかしの銭湯なので設備は最低限だろうなと舐めていたが、想像をはるかに越えて充実していた。川崎は全体的にレベルが高いが、こちらもそうした期待を裏切らない素晴らしい銭湯だった。


湯船は先ほどのカランの奥に並び、主浴槽と薬湯に分かれている。
最初は右側にある主浴槽に足を突っ込んだところ、あまりの熱さに脳が瞬時に危険信号を発信し、すかさず足を戻した。
主浴槽はジェットバスの座湯とバイブラで構成されているが、座湯のところは高齢者が握り拳をつくって歯を食いしばり小刻みに震えていた。もはや何のために入っているのか理解不能だった。肌はピンク色に染まり、見ているだけで痛々しかった。


出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
▲こちらは女湯


気を取り直して今度はお隣の薬湯に足を突っ込んでみたところ、こちらも容赦ない熱さで、自分みたいなヘタレだと腰まで浸かるのがせいぜいだった。
主浴槽が48℃ぐらいで、薬湯が47℃ぐらいだろうか。とにかく熱い!


壁絵はほぼないに等しいが、真ん中付近に小舟のタイル絵が描かれている。
天井は周辺が低く、間仕切りをまたいで真ん中部分が湯気抜きのために高くなっていた。


客層は高齢者のみでちょこちょこ挨拶が交わされていたが、賑やかとは程遠い静かな空間だった。こういう古い銭湯は、ほとんど地元客たちだろう。


全体的な老朽化は散見され、古い銭湯であることは否めず。しかし昭和特有のノスタルジックな雰囲気が心地よい哀愁感をもらたしてくれた。
老夫婦で経営してるだろうから細かい部分まで手が行き届かないだろうが、末永く続けてほしいと願う銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 東門前
経路 川崎東扇島線にむかう
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 家屋のような建物
壁画・眺望 小舟のタオル絵
統一感 あり
置物 観葉植物
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 ふつう
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 座湯、バイブラ、薬湯
サウナ あり
温度 48℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入120円)
備え付け なし

◆人
受付 80代ぐらいの女性
客層 高齢者のみ


【案内】

〒210-0814 
川崎市川崎区台町5-12

電話
044-288-4891

営業時間
15:00〜20:30

定休日
不定休

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合銭湯ホームページ転載