#楽天地スパ



東京メトロ半蔵門線
#錦糸町駅

▲錦糸町駅


▲出入り口

▲地図をみると、左下にある水色の建物が今回の目的地

▲PARCOやTOHOシネマが入る楽天地ビルだ

▲改札口を出ると、2番出口を目指す



▲2番出口をでるところ

▲ここは地下1階。出てすぐの案内のところに楽天地スパの看板がみえる

▲正面右奥にエレベーターがある

▲9階に行くと

▲楽天地スパに到着

▲ちなみに、外観はこんな感じ。右の白い建物が楽天地ビル


到着して自動扉をあけると、左右に下駄箱があり、右側の奥が受付になる。入り口の正面は、年配の女性がマッサージサービスの呼びかけをしていた。
フロントには30代ぐらいの女性と50代ぐらいの女性が立っており、対応してくれたのは30代ぐらいの女性。長い黒髪で前髪はきれいに整っており黒いマスクをして独特の雰囲気を放つ。
「ここははじめてなのですが」と伝えると、「コースは2通りあります」と言われる。通常の一般コースだと入湯税込みで3000円。夜中を過ぎると深夜割り増し料金が+1500円になる。もうひとつが60分コースで、1300円。スパだけにスパっと入ってチャチャッと帰る人用だろう。
自分は体験版として60分で十分だったので、60分コースを頼むことに。さすがに繁華街の一等地料金とはいえ、3000円はお高い。
靴箱の鍵を預かりますと言われ、鍵を出すとロッカーの鍵を渡される。支払いは最後に一括払いする仕組みだ。
浴室は、フロントの対面(入り口の左側)にある。
ここのお店は、男性専用のお店なので、のれんは当然ながら一つのみ。タトゥーを入れた人は入店禁止である。
楽天地スパの歴史は古く、1956年に創業して当時は楽天地天然温泉会館という名前だった。親会社である楽天地の元をたどると宝塚を創設した小林一三が作った会社である。
今でこそ錦糸町といえば東京を代表する繁華街のひとつであるが、創業当時はうらびれた場所でこんなところで娯楽施設を建てるのは狂気の沙汰と思われていたらしい。楽天地は、錦糸町再興を象徴する建物だろう。
こうした古い歴史をもつスパ施設なので運営は健康ランド系と思いきや、昨今のスパ銭のルールを追随している。
のれんをくぐると、脱衣場は白に統一されていて新しく清潔感があり、想像してたよりも広く感じる。ただ、ロッカーは極力詰めて置いてあるので、人とすれ違うときにかなり窮屈だ。
ロッカー自体は縦長で、横幅のある持ち物がある人は厳しいかもしれない。
浴室方面へと進むと、進んだ先の右側にドレッサーが広がる。コンパクトにまとめられていて化粧水やスカルプ関連が並ぶ。このあたりはスーパー銭湯とほとんど変わらない。
進んだ突き当たりに給水機とトイレがあるが、トイレはここだと一つのみ。休憩所のところにもあるが、そこでは服を着ないといけないので、一度脱いでしまうと待つ羽目に。60分という限られた制限では、こうした些細な時間の損失でもやきもきしてしまう。
浴室の自動扉をぬけると、浴室は横に広がっていて、ここもやはり一般のスーパー銭湯と比べたら狭い。一般の銭湯でもここより広いところがあるぐらいだ。
大ざっぱにみると、壁際がサウナで、奥窓際が浴槽である。
細かくみていくと、入ってすぐ正面右の壁沿いところに3つほどカランが並ぶのだが、ピンク色の作業服を着た年配のおばちゃんが世間話をしながらおじさんを世話していた。
いきなりその衝撃的な光景に驚く。最初はあかすりでもしてるのかと思っていたが、どうやらあかすりだけではなく洗体、洗髪もしている様である。
背中流しをする人のことを三助と呼ぶのだが、日暮里にある斉藤湯にいた方が全国でも最後なはずだったので、いつの間に復活したのかと思った。しかも三助がおばちゃんというのも奇妙な感慨である。ポスターには、日本で唯一背中流しのサービスをしてるとあったが、調べるとどうやらほかのところでもやってるらしい。ちなみに料金は、基本コースが10分で1200円。最高値の炭酸やスカルプなども加えると18分で2100円だ。

手前の壁際にも立ちシャワーとカランが並ぶ。立ちシャワーは、2つ並ぶが出はいまいちなのとシャワーのヘッドを安定して置けない。
カランにしてもシャワーを置くシャワーフックが不安定で、使い勝手が悪い。このへんのカランの使いやすさは施設全体の心証を決めたりするので、ちょっと見直してほしいと思った。
ちなみに、ここはナイロンタオルとか使い捨て歯ブラシとかあるのと、シャンプー類も一通り揃っているし、シェービングフォームもある。なので完全に手ぶらでくることができる。
カランはさらに奥にもあるが、こちらは数が多い。ただそれらを加えても数全体は入浴客と比べて少なく、大抵はほとんど埋まってる状況だった。
浴槽は窓際に3つ並んでいる。
手前から見ていくと最初は黒湯。このあたりでも黒湯がでることは知らなかったので意外だった。成分は一応、ナトリウム-塩化物泉のようだ。温度は41℃ぐらいとやや低め。なので最初からすんなりと入ることができた。広さは詰めて8人ぐらいは入れるだろう。
奥の隣にあるのは高濃度炭酸泉で、温度は38℃ほどと濃度はまあまあ。広さは5~6人が入れるぐらいの浅めの浴槽である。
そして一番奥が水風呂。
最初は水風呂と知らず足をつっこんで驚いたが、とはいえそんなに冷たくはなく22℃ぐらい。それなりに広くて8人ぐらいは入れる。
そして浴室の一番奥にある施設は、あかすりのスペースだったが、この時は誰も利用していなかった。
壁際のサウナをみていくと、手前にあるのはよもぎのスチームサウナである。中は狭くて、5人が入ればいっぱいの空間だった。蒸気はそれなりに充満していて、なおかつ熱気もけっこうある。よもぎの匂いもかすかにした。
このスチームサウナの隣にあるのがフィンランド式サウナ。ここはサウナを中心に組み立てられたスパなので、このサウナはかなり広いうえに本格的。自分が入ったときはほとんど人がおらず、こんなに贅沢に使っていいのかと罪悪感を覚えるほどだった。一番真ん中の奥に陣取ると王様気分でテレビを眺めていたら、タイミングを見計らったように、突然怒濤のごとく客が押し寄せてきた。
なになに?と戸惑っていると、そのうちに席はほとんど埋まり、次は赤い長袖を着た若いスタッフが入ってきた。
「換気しますね」とドアをあけて、なぜサウナで換気?!と思ってたら、うちわとタオルを持った別のスタッフが入ってきて、「テレビの音量を落とします」と言い始め、ロウリュが始まるタイミングだったことをようやく理解した。
そのあいだにも次々と客が入ってくるのは止まらず、自分の目算だとせいぜい24人ぐらいが限度かなと思ってたが、スタッフの指示でみんなが肩を寄せ合うと、結果的になんと34人もの人間が入った。もうこの時点で気分は酸欠状態。事前に換気していたのは必然であった(本来は、ロウリュ前に換気するのは温度があがりすぎないための措置)。
「お待たせいたしました」と挨拶がはじまると、「ロリュウがはじめての方はいらっしゃいますでしょうか?」と周囲を見渡す。自分は過去に経験したことはあるけど、かなり昔なので手をあげようかなと思っていたが、誰も手をあげず。気まずく手をあげられないと、「それでは説明を省略いたします」と話が進む。
運営スタッフは二十代ぐらいと若く、非常に手慣れた感じだ。淡々と話すが、丁寧で感じが良い。
「温度はあがりませんが、体感はかなり熱く感じます」と説明しながら、「はじめにワンセットからはじめます」と石に水を注いでいく。何セットあるのか分からないけど、この時点ですでに絶望的な気分に。熱気はすぐには伝わらず、逆にそれが怖かった。静寂な空間の中に、水を垂らして蒸発する音だけが伝わる。
しばらくしてスタッフが両手を掲げて天井近くを扇ぎ始めると、熱気がようやく伝わってきて、「うう」とか「ああ」とかそれぞれ、歓喜のうめき声を上げ始める。自分は黙って冷静を装っていたけど、内心は期待と不安がせめぎ合っていた。
「それでおひとりずつ、3回扇いでいきます」と言い始める。2人のスタッフが上段下段と左右に分かれながら効率的に扇いでいく。扇がれてる人は自分の順番になると両手をあげて万歳の姿で熱気を全身に浴びていた。この独特の作法に困惑しながら、早い段階でサウナに入っていたので厳しい状況を感じ始めていた。若い頃なら限界までチャレンジしてみたかもしれないけど、いままで痛い経験から余裕をもって撤退することの大切さを身に染みていたので、とりあえず最初のロウリュが終了したら出ることに決めていた。スタッフも「無理なさらず途中で出ていってかまいません」と案内している。ただ、一度出たら終わるまでは戻れない決まりのようだ。
自分の番になると、万歳の姿は恥ずかしいので両手を膝に置いたままで受けたのだが、想像したよりもそんなに熱く感じなかった。意外と安全性も考慮されてるのかもしれないと思った。
決めていたとおりロウリュを途中退場すると、自分に続いて出てくる人もおり、結構最後までいるのは大半とは限らないようだ。
サウナの目の前にはいい位置に給水機が設置してあり、細かい配慮に感心。シャワーをあびて汗を流すと、窓際の椅子があいていたので足をかけて座った。浴室内は涼しくないので外気浴が恋しいけど、ビルの最上階なのでそれは無理な注文だろう。
眺めはというと、ガラス窓の下部分はおきまりの白濁のモザイクが入り、座ってる限りだと空しかみえないが、立つと眼下を一望できる。窓ガラスは微妙に多数の傷がついていて決してクリアじゃないが、良い眺めである。
浴室をあがると、先ほどの出入りとはまた別の出口があって、そこを抜ければ廊下のところにマッサージサービスをしている二組がいた。奥は左側がレストランで、右がリクライニングの休憩所。深夜料金を払えば寝泊まりもできるようだ。

▲左がレストラン

▲右が休憩所
全体をみると敷地はかなり狭く、スーパー銭湯のようなサービスを取り揃えるとなると男性専用になるのはむべなるかなである。男女兼用にしてたら、かなり中途半端になったと思われる。
それと女性がいると休憩所なんかでは気兼ねすることもあるので、(スタッフは女性ばかりだけど)思った以上にリラックスできた。

▲レストランのメニューは庶民的な定番料理で、特に値段は高くもなく昭和的なラインナップがいい

▲まるごとベーコン定食が気になる
こんな感じでコンパクトにまとまっており、廊下にはハンモックがあったりと狭い敷地を極力活用しながら昭和テイストを残しつつも新しさも兼ねていて面白いところだった。そして地下鉄を利用すれば、一歩も外に出ることなくアクセスできるのも非常に便利。
天気の悪い日なんかであれば、ここほど訪れやすい場所はないだろう。色々な面で気に入ったところだった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 錦糸町
経路 東京メトロ錦糸町駅の真上
周辺の環境 商業施設、駅
●空間演出
建物外観 テナントビル
壁画・眺望 錦糸町駅前を一望
統一感 あり
置物 なし
照明 明るい
★設備
休憩所 ロビーや廊下
脱衣所 広くて狭い
シャワーの出 微妙
浴槽の種類 黒湯、炭酸泉、水風呂
サウナ あり
温度 38~41℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル あり(料金込み)
備え付け あり
◆人
受付 30~50代女性
客層 若い人から中高年まで
【案内】
料金
■一般コース:2,850円
■60分コース:1,300円
■深夜割増料金:1,500円※24時~5時入店及びご滞在
カード利用
可:VISA、JCB、MASTER、AMEX等
電子決済
可:交通系IC カード、電子マネー、QR 決済
※店舗で確認をお願いします。
営業時間・営業期間
24時間営業
・日曜日:23時00分閉店(最終受付:22時30分)
・翌月曜:10時00分開店
※浴室清掃のため、朝8時30分~10時00分まで、一部ご利用になれません
電話
03-3631-4126
住所
東京都墨田区江東橋4-27-14 楽天地ビル内9F
交通アクセス
東京メトロ半蔵門線錦糸町駅2番出口直結
JR錦糸町駅南口徒歩1分
首都高速7号小松川線錦糸町出口(上り)より都道465号を錦糸町駅方面へ1km
駐車場
60台(有料)
※ニフティ温泉ホームページ転載