銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

辰巳湯(東京・清澄白河)

2019-05-25 06:04:04 | 銭湯





半蔵門線もしくは都営大江戸線の清澄白河駅から下車し、南側に歩くこと5分。古いマンションの中に辰巳湯がある。
飲食店が並ぶ地域にあって地味な建物であるが、個性を放つ銭湯だった。


【辰巳湯】をザックリ言うと
◎サウナ、水風呂あり
・店主がサラリーマンみたい
・飾りが可愛い
・お湯がかなり熱い
・深川らしい壁画
・奥に秘密の部屋がある

※写真
上:深川江戸資料館
中:ブルーボトルコーヒー
下:辰巳湯入口








▲清澄白河駅


▲南方面に向いたところ


▲ほぼまっすぐだ




▲右側に清澄庭園がみえる








▲ここで左折する




▲もうみえている



 
▲開店前に来たので、まだシャッターは開いていなかった


▲おそらくマンションだろう


清澄白河に来たのは三回目ぐらいだが、ゆっくり街を歩いたのはこの時が初めてだった。
江戸時代にアイデンティティを持つ街なので、立ち寄った深川江戸資料館も名前のとおり江戸時代に特化した博物館。
ほかの郷土資料館だと必ず石器時代から話を始めるが、ここでは深川が輩出した偉人から話を始める。









▲辰巳湯近くにある深川江戸資料館ではこうした江戸時代の建物が再現されていた


そのため辰巳湯も江戸っ子ちゃきちゃきの銭湯なのかな?と思いきや、まるっきり想像と違う銭湯であった。


まずマンション銭湯ながらいきなり入り口から男女に分かれている。つまり番台だ。
小さなスペースの下足箱に靴を預け、中に入ると、受付はフロントの形をしている。番台風フロントと言えばいいのか…。


座るのは40代ぐらいの男性。ものスゴく真面目な雰囲気で、服装も白シャツを着ている。なので、サラリーマンが受付をしてるような感じだ。銭湯では今まで見たことのないタイプの人である。
貸しタオルはないので、バスタオル350円か手ぶらセット300円のどちらかを選ぶ。自分は後者の手ぶらセットを購入した。
手ぶらセットの中身は、タオル、シャンプー、ひげ剃り、歯ブラシである。


変わったものとして受付の横に紙コップが置いてある。
なんだろうと思っていると、右方向に水、お茶、冷水のでる機械があり、紙コップを10円で購入すれば満足するまで好き放題に飲んでいいらしい。
さらに手前にある冷蔵庫には「120円のところ110円!」とあって、値下げ幅が微妙ではあるが、サービス精神に富んだ銭湯のようだ。


入り口入って右側を向くと、そこそこ広いロビーが広がっている。真ん中にはテーブルがあり、それを挟む形で木製の重厚なベンチが置いてある。
奥に大きなテレビもあれば、整頓された漫画本が並んでいた。


ただここは番台なので、本来ならすぐ目の前に脱衣場があるべき場所。いきなりロビーがあることに戸惑った。
肝心のロッカーは、右端っこにおまけみたく置かれてあった。


そのロッカーの隣に指圧や整体をするスペースがある。専属スタッフがいるのだろうか?
それと天井には小さなぬいぐるみが紐を通して多数飾られてあった。可愛らしくもあるが、そのチグハグ感がなんともいえない風景である。


その脱衣場の奥にある曇りガラスの扉をあけると浴室だ。



出典:東京銭湯ホームページ引用


手前左から間仕切りにかけてカランがズラッと並び、大きくて広い主浴槽が真ん中から奥に広がっている。
立ちシャワーは、見た感じ最新式ぽいが、実際に使ってみると勢いがかなり弱い。なので使い勝手は悪かった。


その立ちシャワーの右横にサウナ。
サウナといえばセットで水風呂が欲しいところだが、浴室内にはなかった。
主浴槽に入ってみると、かなり熱く、温度計をみると45℃ほど。肌感覚としてもそんな感じか。


浴槽の奥には、左から座湯、電気風呂、寝湯と続く。
座湯は、足元にもジェットがあるので、背中と足両方から刺激を受けることができる。寝湯は特徴らしきものはなかった。


その寝湯のそばに、従業員専用のような扉があるのだが、この扉が露天風呂への出入り口である。


開けて入ると、外の冷たい空気が入ってくるので気持ちいい。目の前には小さな浴槽があって、さっそく中に入ってみると、それが水風呂だった。
かなりぬるめだったが、水風呂と知らなかったので驚いてすぐ足を引っ込めると、左に目を転じれば足元には板張り。水風呂の上に掛けられたもので、その隣が露天風呂だった。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲手前左に板張りが水風呂の上に置かれてある。奥が露天風呂


露天風呂の奥は坪庭になっていて、ささやかな木々が植えられている。その枝葉にLEDが巻かれていて、青いライトが明滅していた。
露天風呂も熱めで43~44℃ぐらいか。


そしてこれで終わりじゃないのがここの凄いところである。
その庭のところまで行ってみると、なんと左側に部屋がある。
まるで秘密の部屋のような配置。ちょっとしたサプライズをねらったものだろうか。
部屋は板張りの床になっていて、椅子と漫画本が左右に置かれており、奥にはテレビ。手前に故障していた製氷機。


そのような部屋(一部ではティールームと呼ばれていた)だから濡れたままでは入れないのだが、今までみたことのないサービスである。
中に入ると、奥の窓が開いているせいか、とても涼しい。もしかするとクーラーが効いていたのかもしれない。それなら夏でも外気浴ができて重宝するだろう。


このように色々と引き出しの多い銭湯のためか、非常に人気のある銭湯だった。客層も高齢者ばかりでなく若者も多い。
熱いお湯が苦手な人はちょっとキツいかもしれないが、今までに見たことのない銭湯を訪ねてみたいなら間違いなくここがオススメだろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 清澄白河
経路 南にまっすぐ
周辺の環境 飲食店

●空間演出
建物外観 地味なビル(マンション?)
壁画・眺望 タイル絵で江戸時代の橋
統一感 なし
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼ロビー
脱衣所 脱衣場兼ロビー
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 ジェット、電気風呂、寝湯、水風呂、露天風呂
サウナ あり
温度 45℃前後
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 すごく真面目
清潔さ きれい
貸しタオル なし
備え付け なし

◆人
受付 40代半ばの男性
客層 高齢者や若者、外国人


【案内】

住所
〒135-0022
江東区三好1−2−3

電話番号
03-3641-9436

アクセス
都営大江戸線「清澄白河」駅下車、徒歩2分

休日
月曜

営業時間
15:00−24:00

土曜・日曜
13:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載

みうら湯弘明寺店(横浜・弘明寺)

2019-05-22 06:53:26 | スーパー銭湯





京急弘明寺駅を降りて10分ほど歩いた先にスーパー銭湯のみうら湯がある。
運営会社が京急であるため高架線下という珍しい場所にあるが、泉質が高く、満足度の高いところだった。 

【みうら湯弘明寺店】をザックリいうと
◎黒湯、炭酸泉、サウナ、水風呂あり

・電車の音が頭上に響くスーパー銭湯
・廊下はわちゃわちゃしている
・黒湯が濃厚すぎる
・露天風呂は必見


※写真
上:弘明寺駅(京急)
中:弘明寺
下:みうら湯入口






   

▲電車から降りて目の前に桜


▲駅前のにぎわい。統一選挙前ということで立候補者と支援者が集い、桜をみに来た人と出店で超ごった返していた






▲坂道を下っていく。弘明寺は街全体が起伏の激しいところである








▲アーケード入り口前にあるドラッグストアを右折


▲狭い道路で車が渋滞していた




▲ようやく人も車もまばらに




▲途中、京急の路線が頭上にみえてくる


▲左側を向くと


▲みうら湯の看板がみえてくる


▲あとは建物に沿って歩くだけ






▲到着


▲入り口前には、イベントの告知。いろんなイベントをやってるようだ


▲中に入ったところ


▲左に下足箱。ここはリターン方式なので事前に100円を用意する必要がある


▲進んだ先の左側に小さなゲームスポットも。このへんは小さな子を想定したものだろう。家族連れが目立った


▲建物の奥には食事処。メニューをみるとスーパー銭湯にしてはリーズナブルな値段


出典:みうら湯ホームページ引用
▲小さくて見えないと思うが、全体のフロアマップ。色んなお店が軒を連ねるため、終始わちゃわちゃしている


受付は、建物の真ん中ちょっと手前付近にあって、その横に自販機がある。
この日は自販機で入浴券とフェイスタオルを購入。
受付に立つのは、20代前半ぐらいの女性2人。スーパー銭湯らしく愛想良く対応してくれた。


入り口はその奥側にあるのだが、ここはスーパー銭湯にしては珍しく男女入れ替えがある。この日は男湯が「さっぱり湯」で、女湯は「しっとり湯」。
青いのれんをくぐると、奥行きのある廊下を経て脱衣場にでれば、思ったよりも狭く、花見シーズンと相まってなのかかなり混雑していた。
ここもロッカーを使用するには100円が必要で、ちょっと面倒くさい。


脱衣場を抜けて浴室に入ると、目の前に見えるのがカラン。
ここは横長の作りになっていていて、左側のカランは短くて立ちシャワーが手前に2つあり、右側は長く、その突き当たりにあかすりルームがあった。
カランの裏手、つまり入り口から奥に進むと、左側に水風呂。水風呂はなんの変哲もないふつうの水風呂だ。


その奥にサウナ。このサウナは広さこそないものの、かなり急峻な作りになっている。
そのサウナの右隣にあるのが黒湯炭酸泉。昨今のスーパー銭湯でお決まりの天然温泉+炭酸泉である。
温度は38℃前後でぬるいものの、入った瞬間に特有の火照りを感じた。それだけで炭酸が濃厚ということだろう。
しかも黒湯の方もめちゃくちゃ濃厚だ。
手ですくってみると、まるで墨汁を混ぜたかのような色合いをしている。通常なら手に取るとほぼ透明になるが、ここではなお黒色を確認することができた。


▲入り口付近にはパネルが設置してあって、どのような地層まで掘り下げて掘削したのかを解説している


▲ご先祖様が北京原人だった時代までさかのぼる


▲ここまで解説した銭湯は珍しい


▲深さは150メートルと浅いものの、深度と泉質は関係ないということだろう


話を浴室に戻すが、その炭酸泉の横に位置するのが、ジェットバス。左側から寝湯、座り湯、うたたね湯と露天風呂の出入り口まで続く。
設備自体はどこにでもあるようなものだが、なぜかここだと大人気。空いた瞬間に埋まる勢いである。近くで狙ってる人もいるぐらいだった。
なのでジェットバス好きな人にとって、ここは鬼門だろう。


それとジェットバスの通路を隔てた先、すなわちカランの裏側に位置するのが主浴槽となる大海の湯。
名前こそ勇ましいものの、正直、「大海」と呼べるかどうかは疑わしい広さだ。
せいぜい頑張って10人ほどが入れる程度。これなら同じ横浜にある竜泉寺の湯の方が2倍以上大きい(しかもそこは炭酸泉)。


浴室はそんな感じであるが、昨年度あたりにリニューアルしたとあってか、とても綺麗で落ち着いた感じである。


その浴室から二重扉を開けて外に出ると露天風呂になる。
すぐ右に見えるのが寝湯で、ゆるい傾斜に寝転ぶもの。ギッシリ埋まっていて、かなり人気のようだ。


その通路を隔てた左側は、外気浴用のステージ(?) なんと表現したらいいのか分からないが、とりあえず一段上がった床になっており、柔らかい素材でできている。フリースタイルで外気浴できるようにしたものだろう。


露天風呂は真ん中よりやや奥側にあり、浴槽は上下段と円が重なるようになっている。
その周りにもお湯が流れており、石が敷き詰められた足つぼ湯だ。
足つぼ湯は、大人がひとり歩けるぐらいの幅しかないため、後から人がやってくると戻ることができない。
なのでそうなると、大半の人は立ち止まって左右に体を揺らしはじめる。体重を掛けて足に刺激を与えるためなのだが、数人が同時にやり始めると、もはや見た目は危ない集団である。


あとは繰り返しになるが、みうら湯は高架線の下にあるため、電車の通過音がしょっちゅう頭上に響く。
さすがに浴室から電車はみえないものの、パンタグラフがかすかに見えた。


客層は、高齢者が少しいるかなという程度で、若い人や親子連れが目立つ。
値段は900円とスーパー銭湯ではまあまあの値段ではあるが(東京と比べたら安い方だが)、狭い空間ながら様々な仕掛けが詰め込まれており、多くの人が満足できる銭湯ではないかと感じた。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 弘明寺(京急)
経路 右側の坂道を降りて線路沿い
周辺の環境 線路の下と住宅街

●空間演出
建物外観 線路の下にある建物
壁画・眺望 線路がみえる
統一感 あり
置物 ふつう
照明 ふつう

★設備
休憩所 食事処の奥
脱衣所 規模にしては少し狭い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 黒湯、黒湯炭酸泉、ジェットバスの寝湯、座湯、露天風呂、水風呂、寝湯、腰掛け湯
サウナ あり
温度 40℃、42℃
棚 あり
男女入れ替え あり

■サービス
接客 笑顔
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入100円)
備え付け あり

◆人
受付 20代前半ぐらいの女性2人
客層 満遍なく色んな年代


【案内】

利用料金
大人(中学生以上)
平日800円
土・日・祝日900円
小人(4才~小学生)
平日300円
土・日・祝日400円

営業時間
平日朝10時~夜11時 (最終入館:夜10時30分
)土日祝朝10時~夜12時 (最終入館:夜11時30分)
年中無休(メンテナンスのため休業することがあります)

駐車場
無料駐車場完備
※ご来店の際は公共交通機関が便利です。
※近隣は通学路になっています。運転には充分ご注意ください。

※みうら湯ホームページ転載


光明泉(東京・中目黒)(中目黒桜祭り)

2019-05-18 06:22:15 | 銭湯





若者の間でもっとも人気のある街といえば、代官山の隣に位置する中目黒。有名な飲食店が軒を連ねるオシャレな街であるが、その中目黒駅から歩いて3分のところに光明泉がある。
2014年にデザイナーズ銭湯としてリニューアルしたとあって、若者から支持される銭湯だ。


【光明泉】をザックリいうと
◎炭酸泉、サウナ、水風呂、隔週ごとに露風呂あり

・中目黒駅から近い
・意識高い系の若者が多い
・店主は銭湯では珍しいタイプの人
・白を基調とした清潔感ある浴室
・超混雑している

※写真
上:東急東横線ガードレール下
中:目黒川の桜
下:光明泉入口











▲中目黒駅。この日は桜が満開ということで、朝にやってきた(その理由は後述)



▲改札口を出た正面の横断歩道を渡る






▲TSUTAYAが運営するスタバがあるが、


▲その右側を歩く




▲すると桜がみえてくる








▲左側は中目黒駅




▲橋を渡ると飲食店が並ぶ








▲ここを左折




▲ガードレール下を通れば




▲もう光明泉がみえてくる




▲到着




ところで、なぜ朝に撮影をすませたかというと↓





▲15:00開店頃にあわせて再訪したときの様子。この時間になると混乱と熱気に包まれていた






▲桜は見事満開






▲散り始めの頃だったが、このころが一番見所だろう




▲みんな撮影に夢中。なので、交通整理の警備員さんはてんてこ舞いだった。
関係者のみなさん、お疲れ様でした



そんな感じで入り口階段をのぼって玄関の中に入ると、下足箱のスペース。ちょっと狭い感じである。
靴を入れて中に入ると、受付のスペースも狭い。左側にはフロント。フロント横に休憩用の椅子もあるが、ロビーと呼ぶにはあまりに狭すぎるだろう。


フロントに立つのは40代後半ぐらいの男性。ハキハキした口調で、テキパキと動いている。いかにも仕事ができそうな感じの人だ。
一方で、少し気難しい雰囲気も。銭湯でこういうタイプの店主は珍しい気がする。


受付をすませると、男湯は左側。今回は男湯に露天風呂があるということで訪れたのだった。
露天風呂は片方に一つしかなく、金曜日ごとに男女で入れ替えている。


脱衣場に入ると、こちらも狭い。それと、人が多いためか足下が湿ってる感じだ。
ロッカーは入り口からみて右側の前後に並び、真ん中にベンチ。


出典:東京銭湯ホームページ引用

左側には鏡面台が3つほど並んでいる。その右手に浴室への入り口。入り口横には体重計や物置もある。


出典:東京銭湯ホームページ引用

ロッカーは人が多いためほとんど埋まっていたが、運良く空いていたので、着替えてすぐさま浴室の中へ。


浴室に入ると、手前右側にサウナ。通路を隔てた左に水風呂。
そして左側奥にカランが並ぶ。右側は浴槽である。



出典:東京銭湯ホームページ引用


カランは横並びで背中合わせになるが、幅が狭いので真後ろに座られると、ほぼシャワーが飛んでくる。
カランはプッシュ式だが、長く流れ続けるため使い勝手は良い。


浴槽は、大まかに2つに分かれていて、奥がジェット関連。そして手前が炭酸泉。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲写真の視点からだと、奥が炭酸泉で、手前がジェットバスになる

ジェットバスの浴槽は、奥から座湯、ボディジェット、バイブラ。
炭酸泉は、ほかの銭湯と変わらないが、濃度がやや低めか。
最近のリニューアルした銭湯が軒並み濃度が高めであることを考えると、ここはちょっと不満に感じる。


そして肝心の露天風呂であるが、2つの扉を開けて階段をのぼると、6人ほどが入れる露天風呂がある。
全体的に洗練されたデザイン。それと遮る天井はないので、狭いながら開放感がある。


出典:東京銭湯ホームページ引用


ただこの時はすでに5人ぐらいが入っていて1人ぐらいはなんとか入れるものの、入ると窮屈すぎて快適とはほど遠い感覚だった。
しかもまわりは、いかついお兄さんばかり。正直、居心地が悪かった。
あと温度は40℃とぬるめ。
露天風呂というのもあるが、人気のある設備は回転率をあげる意味でも温度は高めの方がいいのではないか。その方が入浴客もシェアしやすいだろう。


そんな感じで全体を見渡すとスペースが狭く、かつ満遍なく混雑してるので常にせわしい。
設備自体は綺麗だったし新しい時代を象徴する作りではあるが、銭湯に求めるゆったりとした時間を味わえなかったのは残念である。
しかし、相変わらず凄まじい人気。これだけ人気ある理由はなんなんだろうか?
そのあたりを考えると、中目黒の銭湯に入ること自体が“ファッション”であり、それが若者に支持されている理由なのかもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 中目黒駅
経路 橋を渡ってガードレールをくぐる
周辺の環境 飲食店

●空間演出
建物外観 ビル型
壁画・眺望 現代美術
統一感 あり
置物 あり
照明 ふつう

★設備
休憩所 フロント横
脱衣所 狭い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 座湯、ボディジェット、バイブラ、炭酸泉、露天風呂、水風呂
サウナ あり
温度 40℃、42℃
棚 あり
男女入れ替え あり(隔週)

■サービス
接客 テキパキとしてる
清潔さ 設備は綺麗だが、少し雑然とした印象も
貸しタオル あり(100円でフェイスタオルとバスタオル)
備え付け なし

◆人
受付 40代後半ぐらいの男性
客層 若者が多く、年配者は少ない


【案内】

住所
〒153-0051
目黒区上目黒1−6−1

電話番号
03-3463-9793

アクセス
東急東横線「中目黒」駅下車、徒歩3分

休日
不定休

営業時間
15:00−25:00
(最終受付24:30)

※東京銭湯ホームページ転載


金泉湯(東京・西早稲田)

2019-05-11 07:08:06 | 銭湯

地下鉄副都心線の西早稲田駅を下車し、住宅街のなかへ10分ほど歩くと金泉湯に到着する。
昭和の雰囲気を色濃く残す銭湯ではあるが、部分的には新しいところもあって、高齢者と若者が二極化した入浴客同様に新旧入り交じった銭湯だった。


【金泉湯】をザックリ言うと
◎坪庭あり
・かなり古い昭和の銭湯
・せっかくの坪庭も放置プレー状態
・客は年配者と若者と二極化
・意外と新しい設備もある








▲西早稲田駅


▲出て右側のところ


▲横断歩道を渡る


▲渡ってからもしばらくまっすぐ






▲分かれ道は、左側




▲さらに途中で左折






▲やはり、なんとなく学生向けのアパートが多い印象である








▲ここの十字路を


▲再び左折




▲すると、金泉湯がみえてくる


▲到着


▲すべて左折だけで来ることができる


▲裏側はこんな感じ


▲下足箱


外見がだいぶくたびれた様子なので、設備は大丈夫だろうか?と少し不安になりつつも、とりあえず入ってみることに。


下足箱に靴を入れて右側にある自動扉を開けると、すぐ左手にフロントがある。目の前は休憩所のロビー。ちょっと変わった動線をしていて、L字型になっている。敷地の真ん中に坪庭があり、入り口右側にテレビ。大きいものの古くて初期の液晶テレビだろう。
所々に椅子が並び、座りながら坪庭を鑑賞することもできる。ただ、その肝心の庭はあまり手入れがなされてない様子。


フロント前に立つと受付に座るのは70代後半ぐらいの男性だ。対応はいたって普通。
貸しタオルを受け取り(無料)、男湯は右側ののれんをくぐる。


出典:東京銭湯ホームページ引用


中に入ると、脱衣場は想像したとおり折上げ格天井。室内は簡素で無駄がなく洗練されている。


出典:東京銭湯ホームページ引用


真ん中付近には、座るテーブル。手前側にはかなり古いマッサージ機があった。今までこのタイプは使われてるところを見たことがなかったのだが、ここで初めて使ってる人を発見。
マッサージ機が現役で稼働することに昭和の偉大さを感じる。
それと、左奥に洗面台と空調。浴室入り口の横には洗濯機が2台置いてある。
ロッカーは入って右壁と左手前側に並ぶ。


浴室に入ると、まず驚いたのがかなり広いことだ。
島カランは2列あって、左壁際のカランはすべて立ちシャワーのような感じでハンド式のシャワーになっている。高さのあるアクリル板が覆い、隣の人にも気兼ねなく使える。
ただ、このハンドシャワーは人気スポットらしく、常連客とおぼしき高齢者たちが私物を置いてほぼ独占していた。なので自分は最後まで使えず。ここで一見さんが使えたらラッキーだろう。


手前右端には、露天風呂に見える湯船。露天風呂まであるのかと思いきや、実際は完全室内の薬湯風呂だった。見た感じ岩風呂なのと、すぐ横に坪庭があるためそのように見えただけだった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


とても狭く、2人入ればほぼ一杯。あとジェットバスが2つついている。この日は有馬の旅と命名されていた(名前から中身がまったく想像できないのだが…)。赤みを帯びた茶褐色をして、温度は40℃ぐらいか。ちょっとヌルめだが長湯したい人にはもってこいだろう。


それと坪庭は室内の湿度が高いせいでガラスが曇っててそのままでは何もみえない。ガラスを手で擦るとみえるのだが、こちらもあまり手入れがされてない様子。池には金魚が泳いでいた。

出典:東京銭湯ホームページ引用


奥は浴槽で、大ざっぱに言うと、右から水風呂、真ん中が浅浴槽。そして左が深浴槽だ。
水風呂は、ごく普通の水風呂。狭くて2人ぐらいしか入れない。
浅浴槽は、右にハイパージェットが一つ。手すりがついていて場所を広く取っている。その左に寝湯と座湯の中間みたいなジェットバス。足の伸ばした足先にもジェットがあって、段差のある床下に足を入れられる空間がある。
深浴槽は、右がボディジェット。左は、なにもなかった。
水風呂は、16℃ほど。浅浴槽は、42℃。深浴槽は、44℃あたりだろうか。


天井は昔ながら銭湯なので高いが、建物が古いためか所々ペンキが剥げている。


客層は、ほとんど高齢者たちがメインだが、大学生らしき若者もちらほら。地名の通り、近くには早稲田大学がある。このあたりは地域性を反映した客層といえるだろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 西早稲田
経路 住宅街の中へ
周辺の環境 住宅やアパート、目の前には飲食店も

●空間演出
建物外観 唐破風作り。縁取りは金で装飾されている
壁画・眺望 
統一感 あり
置物 フロント横にゆっぽくんらしき大きなぬいぐるみ
照明 ふつう

★設備
休憩所 池の見えるロビー
脱衣所 清古いけど潔感がある。
シャワーの出 勢いがあって使いやすい
浴槽の種類 薬湯、水風呂、ハイパージェット、座湯、ボディジェット
サウナ なし
温度 40℃、44℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 いたって普通
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 70代ぐらいの男性
客層 高齢者と若者


【案内】

住所
〒169-0051
新宿区西早稲田2−16−20

電話番号03-3203-2427

アクセス
山手線「高田馬場」駅下車、徒歩10分

休日
月曜

営業時間
14:30−24:00

※東京銭湯ホームページ転載

新寿湯(東京・世田谷代田)

2019-05-04 07:43:07 | 銭湯

小田急の世田谷代田を下車して、北へまっすぐ歩くと、幹線道路沿いのところに新寿湯がある。建物は一見すると自宅兼事務所みたいな建物だが、とても古くて綺麗な銭湯だった。


【新寿湯】をザックリいうと
◎浴槽はひとつだけ

・昔ながらのシンプルな銭湯
・常連客同士が仲良しでにぎやか
・おかみさんの献身ぶりが凄い
・とにかく磨かれた浴室








▲小田急の世田谷代田駅


▲改札口をでて右


▲目の前は拡張工事中




▲ローソン手前の小道に入る


▲あとはまっすぐ進むだけ










▲突き当たりを左


▲もうみえてくる






▲到着


▲下足箱


開店前にたどり着くと、ベンチには高齢の女性がひとり座っていた。それから高齢男性もやってきて、車いすの人とすれ違ったら、車いすの男性も銭湯の敷地内に入っていく。
足が悪くて銭湯に入れるのだろうか?
最後は、長髪の若い男性も列の後方に並んだ。


開店時間10分前ぐらいにガラガラと音を立ててシャッターが開くと、開けたのは60代ぐらいの男性。
先ほどの若い男性が「ドライヤー使えますか?」と女性客に聞いており、女性客は理解出来なかったらしく、
「コインランドリーならこっちにあるわよ」と述べ、若い男性は改めて店主に聞くと、店主は怪訝そうな顔をしながら「使えますよ」とこたえた。
以下、その後のやり取り。
 

女性「銭湯に入るのよね?」
若い男性「そうです」
みんな「ははは(苦笑い)」


銭湯に入らずドライヤーを使わせて下さいと言ってるのかと思っていたようだ。そう思われたのもムリはなくて、ちょっとそんな感じの雰囲気を放っていた。
それを裏付けるように、そのあとでトンでもない行動を起こしていた。


さて、小さなスペースの下足箱に靴を預け、開きっぱなしの扉を抜けると、左に番台。形はまさに昔のまんまの番台である。そこに先ほどの男性店主が座っていた。
男湯の脱衣場には女性が堂々とソファに座っている。
常連客ばかりだから、みんな気心が知れてなんでもありなのかと思ったが、後で女性がここの店主と分かった。


脱衣場は、シンプルで右壁にロッカーが並び、それと真ん中にあるのみ。
販売してる洗剤やアメニティグッズが後ろにあり、近くにソファ。
ロッカーの端っこには、さりげなく洗濯機が置いてあった。
あと間仕切りには鏡。その下にドライヤーが置いてある。奥左に古いアナログの体重計と、その体重計の横に備え付けのシャンプーが置いてあった。中に持ち運んで使うものである。


開店したばかりのためか、浴室扉は完全に開けっ放し。
脱衣場の中は、常連客同士と女性とで世間話に盛り上がっていた。
一番最初に入って扉を閉めようとすると、女性店主から、

「おじさんが入るから開けといて!」 

と言われて、
(えぇ~?!)と思いながらシャワーを浴びようとすると、

「ここにシャンプーがあるから使って!」

と言われた。
そう言われて使わないわけにはいかないので「ありがとうございますッ!」と言って中に持ち運んだ。
そもそも、なぜシャンプーを出入り口に置いておくのか意味が分からない。ただ、こうした古い銭湯で備え付けがあるのは珍しいだろう。


浴室に入ると、本当にシンプル。直球すぎる作りだ。あまりのシンプルさに言及する要素がほとんどないぐらいである。
左手前に立ちシャワーが一つ。
それと真ん中に島カランがあるが、こちらはシャワーが付いていない。
左右壁にカランが並び、奥に浴槽。浴槽は、白湯が一つだけ。唯一、ジェットバスが一つだけあったが、だいたいそれぐらいだろう。
本当に昔ながらのシンプルイズベストという感じだった。



※せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲こちらが女湯で


※せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲こっちが男湯


※せたがや銭湯ガイドホームページ引用
▲壁には富士山の絵


そして今回は開店直後に入ったということで、いつものように一番風呂をめざした。


急いで全身を洗うと、「今日の一番乗りだ!ラッキー」と思った矢先、なんと後ろから急追してくる姿が。
振り返ると、驚くべきことに先ほどの車いすに乗っていた男性が迫ってくるではないか。
しかも車いすの男性だけではない。あの女性店主が男性を抱えており、二人三脚のように迫っていた。
本当に車椅子が必要だったのか?というぐらいの早さだったが、こちらも負けじとなんとか振り切り、久しぶりに一番風呂を達成。
そんなやり取りの後に続々と常連客たちが入ってきた。
「今日は、入りやすいな」と常連客が言っていたので、その日はたまたま低めだったのかもしれない。体感的には43℃ほど。おそらく熱いときは45℃ぐらいあるのだろう。


しかしここで特筆したいのは、一番風呂に勝ったことではなく、女性店主の献身ぶりである。
先ほどの「おじさんが入るから扉を閉めないで!」と言ったのは、車いすの男性を介抱するためだったのだ。
その車いすの男性だが、湯船に浸からせてもらうと、丁寧に体の各所をお湯で掛けてもらい、湯船から出ると体をくまなく洗ってもらい、ひげ剃りをしてもらい、まさに介護そのまんまである。本当になにからなにまでやってもらっていた。


女性店主はというと、そんな介助をしながら常連客と冗談を交わし、その話しぶりはとても気さく。
自分は結局、30分ほどで退出したのだが、それでもまだ洗ってあげていたのだからビックリである。一体、いつまで手伝っていたのか分からないが、その姿には胸を打たれるものがあった。
こんなに人情に厚く、客思いの銭湯がほかにあるだろうか?


それともう一つ言及したいのが、先ほどの長髪の若い男性。
色々と考えさせられたのだが、簡単に述べるとどうも銭湯未経験者らしく、まずはタオルを持っていなかった…。


女性店主から「タオルは?」と聞かれて「ないです」とこたえると、男性店主に「タオルがないんだってぇ!」と言って持ってきてもらっていた。本当にサービスのいい銭湯。というか夫婦そろって人がいい。


だが、若い入浴客がその男性店主から怒られる場面があった。それは怒られて当然だったのだが、湯船に足だけ入れていると、何をしてるのかと思えばスマートフォンをいじっていた。
まさかのスマートフォン。


それに気が付いた男性店主が「お客さん、お客さん、ダメだよ!」と怒っていたが、さすがに怒られるだろう。  
当然だけど、あらためて未経験者というのは何も分からないものなのだと思った。
「常識ない奴だな!」と言うのは簡単だけど、やっぱり何も知らないというのは、トコトンなにも知らないのである。
このあたりは自分も自戒しなければと思った。


こんな感じで、銭湯に浸かるというよりも人間観察が主になってしまったが、設備自体は地味でも、とにかく清潔で気持ちいいところだった。
シンプルに銭湯を楽しみたい人にとって、ここはオススメである。それに人情味に触れるという点でも、ここほど素晴らしいところはないだろう。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 世田谷代田
経路 環七沿いに北へまっすぐ
周辺の環境 商店

●空間演出
建物外観 古い銭湯
壁画・眺望 モザイク掛かったようなタイル絵と右壁に富士山の絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 昔ながらで綺麗
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 白湯
サウナ なし
温度 43℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 人情味がある
清潔さ 素晴らしい
貸しタオル あり(0円)
備え付け あり

◆人
受付 60代半ばの男性
客層 高齢者メイン


【案内】

住所
〒155-0033
世田谷区代田5−11−7

電話番号
03-3414-7872

アクセス
小田急線「世田谷代田」駅下車、徒歩3分

休日
月曜

祝日の場合は営業営業時間
15:30−24:00

※東京銭湯ホームページ転載