銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

高砂湯(八戸・白銀)

2023-02-25 06:28:00 | 銭湯
#高砂湯





JR八戸線
#白銀
▲JR八戸線の白銀駅


▲駅の外観。つつましく植えられた花々がとてもほがらかだった




▲ちなみに、このボックスはなんだかわかるだろうか?


▲券売機だった。最初はてっきりATMかと思ってしまった(照)
おそらく雪対策のものだろう


▲出口にむかい


▲のぼっていく


▲通りに出たら右


▲坂道をのぼり










▲大通りに出るので左折する


▲あとは真っ直ぐ進むだけ


▲ここらへんで高砂湯がみえてくる


▲横断歩道を渡ろう




▲建物の後ろにはやや短い煙突がそびえている


▲せっかくの店名がSeriaの看板に邪魔されてしまっていた



▲到着


▲中に入ると下足箱はなくて、すぐに男女別の入り口になっていた



右側にある男湯の扉をあけると、足下は土間になっていて、すぐ目の前が脱衣場で床がせり上がっている。とにかく広くて、しかも寂しいほどに空間を埋めるものはなにもなかった。
受付は番台なので左側にあり、座るのは60代前半ぐらいの女性。
「こんにちは」と挨拶してから「貸しタオルありますか?」とたずねると、「貸しタオルは保健所で禁止されているんですよ~」と申し訳なさそうに言われた。正確な言い回しは忘れたけど、「貸しタオルは昭和の頃に行われていた慣習ですから」みたいことを言われてしまった。どうやら八戸は東京や大阪よりもかなり進んだところのようだ。
下足箱は手前の右側にあり、靴を入れて扉を閉めようとしたら全然閉まらない。思った以上に小さな下足箱だった。


先述したとおり脱衣場はだだっ広く、しかもほとんど物がない。真ん中に長いすがあるが、ほかは右側にロッカーが並ぶだけ。しいていえば体重計と木製の身長計、それと隅っこにカゴが並んでいたぐらいか。
間仕切りの壁には大きな鏡があるが、そこに一つだけポツンとドライヤーがある。物と空間の対比があまりにアンバランスで、寂しすぎる風景だった。


服を脱いで浴室の扉を開けると、全体的に錆び付いた印象であるが、それが良い意味で渋さを醸し出している
入った瞬間になんとも形容しがたい独特の匂いがした。薬湯とも違うし、木材の匂いなのか、とにかく自分が持ってる言葉の引き出しでは当てはめることができない不思議な匂いが漂っていた。
天井は緩やかなアーチ状を描き、間仕切りの真ん中部分は湯気抜きのためにくり抜かれ、それが透明の波板で形成されているので採光にもなっている。


カランは島カランが一つと左右の壁にも並び、すべて固定シャワーだった。
シャワーの出は勢いがあるので使い勝手は素晴らしい。
浴槽は奥の左側にあり、升目状に形づくられていた。
左側には小さな湯船が縦に2つ並ぶのと、右側に大きな湯船がくっついている。それらが全体で一つの正四角になっていた。関西で見かけるタイプだった。
左の手前にある湯船は電気風呂でそこそこの刺激があった。奥の湯船は設備がなにもなくて、右側の主浴槽はジェットがあるぐらい。
お湯は笠のところから噴出し、温度は45℃前後と熱いけれど入れないほどの熱さではなかったのでちょうどいい案配だった。とくに冬は最高だろう。


右側に目を転じると、奥の空間にも湯船が続いていた。
先を進んでいくと、その右側には薬湯がある。この日はバスロマンのワイン湯だったので赤く染まっていた。
入ってみると思いのほかぬるくて、40℃ぐらいか。これなら小さな子どもでも入れるだろう。
さらに、その奥の突き当たりには水風呂で小さなL字型をしている。手をつっこんでみたところかなり冷たい。16℃以下は確実かと思われる。
水風呂があるということは、サウナもある。
水風呂の左側に古くて重厚感ある、ほんのちょっぴり怪しげな雰囲気を放つ扉を開けると、空間はそんなに広くはないが、とにかく熱気がすごい。
かなり気合い十分のサウナで、刺激が強いなと思いながらタオルが敷かれた段差に腰を下ろすと、タオルがあまりに熱くてアチッ!と飛び跳ねてしまった。これは自分の手に負えないプロ仕様サウナだなと思い、すかさず逃げた。


客は自分以外だと2人しかおらず、ともに高齢者。地元の人たちだろう。
ひたすら静かに体を洗っていて、ちょっと店の雰囲気と相まってとにかく哀切感がハンパない。しかしこういう寂しい雰囲気は嫌いじゃないので、なんというか心にしみる郷愁感をおぼえた。
八戸の渋い銭湯を見てみたかったので高砂湯を訪れたのだが、期待以上に渋すぎる銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 白銀
経路 坂道をのぼる
周辺の環境 学習塾、大通り

●空間演出
建物外観 かなり古い
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし(なさすぎる)
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場の長いす
脱衣所 かなり広い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 電気風呂、ジェットバス、薬湯
サウナ あり
温度 45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ ふつう
貸しタオル なし(購入200円)
備え付け なし

◆人
受付 60代の女性
客層 高齢者


【案内】

施設名
高砂湯

施設タイプ
銭湯(公衆浴場)

住所
青森県 八戸市 白銀町三島上28-4

アクセス
労災病院通バス停より1分

駐車場
有ります。約10台収容可能。

TEL
0178-33-1754

※サウナイキタイホームページ転載

日光めぐり湯(東京・北千住)【ブランディング】

2023-02-18 06:42:00 | 銭湯
#日光めぐり湯
byタカラ湯
2023年2月11日(土)~19日(日)まで期間限定開催







東京メトロ千代田線
#北千住駅
▲千代田線の北千住駅

▲階段をのぼり

▲改札口

▲改札口を出て右に進むと

▲西口にでる

▲近くにはバス停の案内があった


▲今回は都営バスに乗ったので、3番乗り場で乗る

▲3番乗り場のところ。左に見えるのは北千住駅。背中側に丸井がある


▲このバスに乗って

揺られること7~8分ぐらい。Googleマップでは5分とあるが、商店街沿いはとにかく混んでるので、スムーズに進むことはないと思う

▲それで千住桜木というバス停に到着
 
▲来た方向に一度戻る

▲すると通りが見えてくるので

▲横断歩道をわたって右に進む(写真に写ってないけど左に交番がある)

▲まっすぐ歩くと


▲珈琲モカという超絶古い建物のカフェがあり

▲そのモカを過ぎて

▲左を見るとファミマがある

▲そのファミマを横切ってまっすぐ進むだけ




▲左側にタカラ湯がみえてくる。今回はイベントが行われていたので、のれんは「めぐり湯」である

▲イベント初日ということでカメラで撮影してるスタッフ(どこの所属か知らないけど)がいた

▲行列のしっぽについて入っていく

▲めぐり湯の案内


▲中に入ったところ。かなりのお客さんでいっぱいだった


常連さんなどは顔パスなのかそのまま入っていこうとすると「カキ氷食べないの?」と店主が声を掛けていた。今回は日光の魅力をアピールするブランディングの一環で入浴客限定にカキ氷が振る舞われていた。
店内はかなりの混雑していたものの店主がテキパキと裁いてくれていたのでさほど待つことはなかった。
受付に座るのは白髪に少し黒が混じる60代半ばぐらいの男性。
少し余裕のない様子だったのでいつもの挨拶は割愛して500円玉を出すと、「貸しタオルありますか?」と訊ねたら「ありますよ」とすぐに出してくれた(返す時は、自販機の前にある左端の白いバケツに入れる)。
同時に番号の振られた白いタグも渡された。それがカキ氷と交換するためのチケット代わりだった。
受付の目の前にはロビーがあるが、今回はかき氷の受付ブースが設置され、その先に進むと庭に面した縁側がしつらえられている。椅子が並び、そこに座って名物の庭を鑑賞することができる。
男湯は左側で、女湯は右側。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲受付


▲テレビのCMにも使われたことがある有名な庭だ


のれんをくぐって脱衣場に入ると、やや広めの空間で、左右にロッカーが並ぶ。間仕切り側には鏡台があった。
今回は人がやたらと多いということで、早く服を脱いでロッカーに詰め込んだ。


浴室の扉を開けると、すでに大勢の入浴客が浴室に入っていた。
浴室の作りは島カランが2つと左右の壁にもカランが並び、右端には立ちシャワーが2つある。
立ちシャワーは右がハンドシャワーで左が固定シャワー。カランにしても立ちシャワーにしても、ともに湯量が多いので使いやすかった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


浴槽は奥にあって3つに分かれている。
右端にあるのが深浴槽の座湯で2人用。温度は44℃ぐらいと熱いので、最初に入ったときはキツかった。
真ん中はさらに温度が少し高めで45℃ぐらいだろうか。中を見るとみぎがバイブラで、中央付近に高さのある箱型の湧出口が設置されている。そのひだり端に電気風呂があった。
左側の奥のみは空間が掘り下げられ、そこに薬湯と水風呂がある。
この日はりんご湯の薬湯で、浴室全体に良い匂いを漂わせていた。
足をつっこんだら、めちゃくちゃ熱くてすぐに引っ込めてしまった。おそらく47か48℃ぐらい。こういうイベントだから普段は銭湯に来ない客層のために調整されてるかなと思ったが容赦なかった。
水風呂も手を突っ込んだだけだが、18℃ぐらい。しっかりと冷たさを感じた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲左側の薬湯と水風呂がある空間


壁絵はいつもの壁画と違い、日光の観光地を紹介した図柄が張られていた。モチーフにしたのはキツネや鳥などの動物で、それらの透過された体の中に名勝地が描かれている。





客層は高齢者が全体の半分で、残りは中年と若者が均等に分かれていた。
高齢者同士はとても仲がいいみたいで、浴室にしても脱衣場にしても楽しそうな会話が交わされていた。


入浴を終えると、お楽しみのカキ氷がまっている。
白いタグをカキ氷のブースにいる女性に渡すと、「抹茶と柚子といちごがありますが、どれになさいますか?」と聞かれた。
ちょっと迷ったので「オススメはどれですか?」と質問を返すと、「私は柚子かな」と言われたので、それを頂くことに。手さばきは手慣れたもので、満面の笑顔で渡してくれる。
カキ氷は庭の縁側に持って行って食べる決まりになっていた。
真冬の外でかき氷を食べたのは人生ではじめてかもしれない。

▲こちらが柚子のカキ氷


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲ここで食べた


今まで食べてきたカキ氷というのは昔ながらの細かく砕いただけで、口に入れるとガリガリ音を立ててあまり好きではなかったのだが、こちらのカキ氷はふんわりと羽のように削られていて、しかも天然水の氷を使用してるので舌触りがすばらしく、めちゃくちゃ美味しかった。


▲本物の天然水を使ってる





最初はなぜ真冬にカキ氷?と思ったが、火照った体で食べてみるとすごく美味しくて、新たな発見でもあった。
ちなみに自分が食べたのは入浴を終えて30分後ぐらい。外に出た時は15時45分ぐらいだったが、ちょうど本日終了の張り紙が張られているところだった。
タカラ湯のTwitterには、平日は一部(15:00)と二部(18:00)で20杯ずつ。土日は一部(15:00)と二部(17:00)で30杯ずつ(計60杯)と案内されていた。食べられる人はかなり限られているなという印象。


今回のめぐり湯の(日光のブランディング)企画は、日光へ行く東京の起点が東武だと浅草や北千住となるため、メディア向けの発信も考慮して有名なタカラ湯が選ばれたのだろう。
もしかすると大黒湯があったら、大黒湯も検討されたかもしれないがいまや大黒湯は駐車場になってしまった。





このような銭湯をブランディングに利用する動きは最近になって生まれたものなのか分からないのだが、イベントを通して銭湯自体に注目が集まるので個人的には大歓迎だし、銭湯の可能性を広げる意味でも面白い試みだと感じている。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 北千住
経路 荒川方面へ歩く
周辺の環境 住宅、荒川

●空間演出
建物外観 神社仕様
壁画・眺望 日光めぐりのポスター、庭
統一感 あり
置物 特になし
照明 明るい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 風情があってきれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 座湯、バイブラ、電気風呂、薬湯、水風呂
サウナ なし
温度 44~47℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 普通
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代の男性
客層 高齢者や若者


【案内】

住所
〒120-0041
足立区千住元町27−1

電話番号
03-3881-2660

アクセス
東京メトロ日比谷線「北千住」駅よりバス。「千住桜木町」下車、徒歩5分

休日
金曜

営業時間
15:00−23:30

※東京銭湯ホームページ転載

大正湯(東京・蒲田)

2023-02-11 06:30:00 | 銭湯
#大正湯





京急本線
#京急蒲田駅

▲京急蒲田駅の東口

▲頭上には、羽田空港行きの路線が延びていて


▲駅を出て右を眺めれば川崎方面。ここは東京の縁にあたる

▲地図をみると、大正湯は川をわたった先にある

▲東口を出たら左の品川方面へと歩く


▲ここの大通りは箱根駅伝で走るコースのひとつだ


▲いったん反対側へと進むので横断歩道をわたる


▲渡ったところ。足下の橋は、夫婦(めおと)橋と呼ばれる


▲下に流れるのが呑川だ


▲再び品川方面へと歩く


▲ちょっと歩いて




▲ここでストップ


▲右折する


▲少し歩けば


▲左に大正湯がみえてくる





▲アーチを描いた特徴的な看板


▲到着


下足箱のスペースはかなり狭くてギリギリのところで靴を脱いで中に入ると、すぐ目の前に受付のフロントがある。
座るのは50代ぐらいの女性。決して愛想の良いタイプではなかったが落ち着いた佇まいで感じの良い人だ。
「貸しタオルありますか?」とたずねると「はい、あります」とすぐに出してくれた。「備え付けはありませんが大丈夫ですか?」と聞いてくれたので、50円の小さい石鹸を購入。合計で550円。
脱衣場のロッカーも同時に手渡される。


ここはロビーもあって、左側に目を向けると、くぼんだ空間に休憩所が用意されていた。椅子が数脚とテレビも備え付けられている。
男湯は左側で女湯は右側。


のれんをくぐると壁がゆるやかな曲線を描き、側面にある鏡は横幅の狭い鏡を幾枚も組み合わせているので、昔のディスコを彷彿させる。
そこを抜けると左側にはささやかな休憩スペースがあり、外には小さな坪庭が見える。池もあって鯉が泳いでいた。
右側はロッカーのある空間で、真ん中には島ロッカーと浴槽にむかって左壁にもロッカーが並ぶ。
自分があてがわれたのはその左側で、入浴客はさほどいなかったので快適に脱ぐことができた。
右側(受付側)にはドレッサー。
天井をみるとかなり長い十字の形をした蛍光灯が取り付けられていた。
全体的にとにかく古くて、セピア色に彩られた空間だった。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲ささやかな感じが庶民的でよい


浴室の扉をあけると、まずは閉めるときにきちんと閉まるか確認した。というのも、ここは銭湯巡りをはじめて最初の頃に来たところだったのだが、立て付けがきわめて悪くて後ろを見ずに閉めたつもりが実際は閉まっておらず、年配の入浴客から「おい、閉まってないぞ!」と怒鳴られたことがあった。
今となっては良い思い出。
今回は戸締まりがスムーズだったので、どこかのタイミングで直したようだ。
ちなみに、常に扉がきちんと閉まってるか確認する“戸締まり警察”はどの地域でも一定数の割合でいる(必ず高齢者)。コロナでマスク警察なる人が話題になったが、おなじ人種のひとたちなのかもしれない。


浴室は気持ち狭いかなという感じで少し窮屈な印象を覚えた。ただ湯気抜きの天井は高く、昔ながらの作り。
真ん中に島カランと左右の壁にカランが並ぶ。左側奥にミストサウナがあり、そのサウナの手前に立ちシャワーがあった。動線はきちんと考えられている。


ミストサウナに入ると、コロンのような匂いが立ちこめていた。前に入っていた人の匂いだったのか、それとも元々なのかはよく分からなかった。
温度はかなり低く、久しぶりに普通のミストサウナに来たと感じた。サウナというよりも湿度の高い夏の気温である。なので汗をかくのに時間がかかる。


浴槽は奥にあって左右2つに分かれている。一般的な四角の直線ではなく曲線を多用しており、このあたりは他と差別化しようとした工夫かもしれない。
左側が浅浴槽で、ひだりにボディジェット、みぎにショルダージェットがある。
温度は41℃ぐらいと銭湯にしてはやや低め。こういう古い銭湯だと大抵は熱いので入る前に覚悟を決めるが、ここはまったく問題なく快適だった。
右側の湯船は深浴槽で、半身浴用の腰掛け部分とボディジェットがある。
温度は気持ち高めで、42℃ぐらいだろうか。こちらも誰でも入れる温度。
お湯の湧出口にはカエルの陶器が置かれてあった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


壁絵は、夕焼けに照らされた富士山が描かれ、その下には戦隊の格好をした人物が4人描かれている。純烈ジャーと呼ぶらしい。
あとで調べたところスーパー銭湯のアイドルこと純烈を主人公にした「スーパー戦隊純烈ジャー」という映画があって、それをモチーフにしたものだった。上には愛の力でラブユーチェンジ」というキャッチコピーが書かれている。
その純烈ジャーの1人の肩には、川崎フロンターレのキャラクターなのか謎のキャラがとりついていた。
川崎の銭湯は、同じ「ふろ」繋がりで川崎フロンターレとコラボをしており、さらには純烈も取り込み賑やかな様相を呈している。
ところで、ここで疑問。
大正湯は東京の蒲田にあるのに、なぜ川崎フロンターレとコラボ? 隣だからちゃっかり便乗しちゃったのか。


客層は自分以外、高齢者。
ほぼ地元の人たちだと思うが、会話は一切聞こえてこず。一方で女湯からはおばちゃんたちの賑やかな声が響いていた。


蒲田ということで、どうしても黒湯(モール泉)を期待してしまうが、ここは白湯だけ。設備もボディジェットやショルダージェットぐらいと、まあまあ普通の銭湯かなといった感じだ。ミストサウナも熱気が足りずいまいちではあったが、そうした部分を補うかのように遊び心が随所に見られた。
全体的に古い銭湯であるが部分的に新しい感性を取り組んでおり、昭和と令和が交錯するユニークな銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 京急蒲田
経路 線路沿い
周辺の環境 住宅や薬局

●空間演出
建物外観 古い自宅
壁画・眺望 純烈ジャー
統一感 なし
置物 カエルの陶器
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 やや広め
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 ボディジェット、ショルダージェット
サウナ あり(ミスト)
温度 41~42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 50代の女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
〒144-0031
大田区東蒲田1−21−6

電話番号
03-3731-6944

アクセス
京浜急行線「京急蒲田」駅下車、徒歩5分

休日
金曜

営業時間
16:00−24:00

※東京銭湯ホームページ転載

松原湯(明大前・東京)【閉店】

2023-02-04 07:41:00 | 銭湯
#松原湯
2023年2月8日閉店







京王井の頭線
#明大前駅

▲京王井の頭線の明大前駅。明大とはもちろん、明治大学のこと。なので、メロディーが明治の校歌である


▲渋谷方面のホームには沢山の人が並んでいた。昔から変わらない光景


▲ここはハブ駅でもある

▲エスカレーターをのぼり

▲右に向けば改札口


▲改札口を出たところ


▲駅を振り返る

▲改札口を出たら左にすすみ



▲ここを右折

▲そのまま真っ直ぐ


▲冬の西日はなんともいえない郷愁感と落ち着いた雰囲気をかもしだす





▲ここで銭湯の煙突がみえてくる



▲左に曲がれば松原湯の入り口


▲裏側からみた風景


▲入り口



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲到着


▲閉店のお知らせ




中に入ると目の前に下足箱があり、靴をあずけて扉を開ければ、ひだり側に受付がある。奥には簡易ながら長椅子のみが並んでいた。
フロントに座るのは、80代ぐらいの白髪の女性。「こんにちは」と挨拶したあとに、「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「ないんですよ」と言われた。買うなら100円だという。良心価格だ。なのでタオルと入浴料で600円だった。
女湯は手前で、男湯は奥側。


のれんをくぐって脱衣場の中に入ると、やや広めの空間で、真ん中には島ロッカー、左右にもロッカーが並ぶ。上手く分散されていて服を脱ぐときに快適だった。
脱衣場の中はBGMが響き、90年代のポップスがずっと流れていた。かすかに知ってる曲もあり懐かしい気分に浸ることができた。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


脱衣場が広いためか浴室への扉は2つ。
前回来たときは自分ともう一人のお客さんぐらいしか見かけなかったのでそんなに多くないだろうなと思っていたら、めちゃくちゃ混んでた。これも閉店アナウンスの効果か。
カランは場所取りする人と使ってる人とでほぼ空いてなかったが、とりあえずタイミングを見計らってなんとか確保するとシャワーのハンドルをひねる。
おもったよりも勢いがなくて、こんなものだったかな?と思ったら、前兆もなく突如として勢いよく流れてくる時があった。全体の使用状況に連動して変わるようだ。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用


島カランは真ん中に一つと、左右の壁にも並び、立ちシャワーは右側に2つ並んでいた。立ちシャワーに関してはかなり快適だった。


浴槽は奥にあって、左右に分かれている。ともに浅浴槽。
右側の方が広めで、ジェッバスが並ぶ。
自分が湯船に入ると、斜め前にいた高齢男性が、「そろそろ出るかな!」と独り言を大声で言うが、なぜかしばらくそのまま。
「あらよっと!」と気合いを入れて立ち上がったが、それに影響されたのか、おなじ湯船に入っていた人たちも同時に立ち上がり、不思議な光景だった。
温度は44度ぐらいなので、熱めな方だった。入浴客には小さな子どもがいて、「アチチ!」と縁のところにしゃがみ込むと入るのに渋っていた。
さすがに子どもだとキツい温度だろう。


ひだり側の湯船は寝湯で、隣とほぼ同じぐらいの温度。お尻部分にはバイブラが常時出ていたが、スイッチを押すと背中部分から勢いよくジェットが噴出する。水枕もしっかり機能しており、首をあずけるとかなり気持ちよかった。


出典:東京銭湯ホームページ引用


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲写真では白湯だが、この日は紫色の薬湯だった


壁絵は古典的な富士山の絵で、壁は上の部分が手前にせり出し、下が少しへっこんでいる。左右の壁にもペンキが続いているので立体感がある。


出典:東京銭湯ホームページ引用


客層はやはり高齢者がメインだが、若干の若者と中年、それに親子連れもいた。若い人は明治大学の学生だろうか。
客は常にごった返していたけど、会話は一切皆無で終始静かだった。


建物や設備が老朽化したため閉店するということだが、実際に入浴している間はなにひとつ不備はなくて、むしろ完璧に近い形でメンテナンスされていた。
タイルも壁の部分は目地まで綺麗なので、これで閉店?!と思ってしまう。
ただ、経営者が高齢であったり、見えていない部分では老朽化が進んでいたのだろう。実際に煙突はかなり古い。
ほかにも老朽化とはべつに表に出せない理由もあるのかもしれない。
入浴客が減って閉店するよりも、別れを惜しまれて看板をおろす方が理想的。松原湯は幸せな形の閉店だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 明大前
経路 線路沿い
周辺の環境 線路、住宅、教会

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 富士山の壁絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 小さな椅子
脱衣所 ふつう
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 ジェット、寝湯
サウナ なし
温度 44℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 ふつう
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入100円)
備え付け なし

◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者や若者


【案内】

住所
〒156-0043
世田谷区松原2−31−12

電話番号
03-3321-4624

アクセス京王線「明大前」駅下車、徒歩5分

休日
木曜、金曜

営業時間
15:45−22:00

※東京銭湯ホームページ転載