銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

塩湯(東京・四谷)【閉店】

2023-06-24 05:57:00 | 銭湯
#塩湯
2023年6月30日閉店





JR中央線
#四ッ谷駅
▲四ッ谷駅

▲エレベーターに乗って


▲改札口


▲左の四ッ谷口方面へと向かい


▲そのまま直進して


▲外に出たところ


▲真っ直ぐ進み

▲横断歩道を渡ったら、右脇の道を直進する




▲奥に見える黒いタクシーのところを左に曲がって

▲左に向いたところ。タクシーを見送っていた人が「銭湯の写真を撮ってるんだよ。今月で閉店するからさ!」と大きな声で仲間うちと話していた

▲裏路地にある銭湯だ

▲到着

▲閉店のお知らせが張ってあった。大正2年創業だという

▲中に入れば右が男湯


▲左が女湯

▲入り口の横には、「ランナーさんへ ロッカー使用後必ず除菌スプレーでの散布清掃お願いします」と書いてある。汗を含んだ服を着ているからだろう


入り口を抜けると、番台ということですぐ左に受付があり、座るのは低く見積もっても90は越えているであろう女性。
「こんにちは」と声を掛けて、「貸したタオルありますか!」と大きな声で訊ねると、思いの外かくしゃくとされており、「はい、ありますよ!」とすかさずタオルを出してくれた。
千円札を出してお釣りが450円だったので、貸しタオルは50円だったようだ。


脱衣場はよくある昔ながらの作りという感じで、真ん中に島ロッカー、右壁にロッカーが並ぶ。
手前右には最新のマッサージチェアがあった。隣には不釣り合いな白い椅子も。
特段変わったところはないが、ここは四ッ谷で皇居に近いということから、ランナーの客がとにかく多い。いかにもマラソンしてきましたという格好の人が絶えず入ってくる。しかも当日は6月なのにすでに30℃を越えた日だったので脱衣場の中はかなり汗くさかった。
トイレは和式の土台に洋式のトイレが備え付けられていた。


浴室の扉を開けると、真っ先に目に飛び込んでくるのはサウナ。
手前の右側にあり、詰めれば8人ぐらいは入れるだろう。サウナブームだけど、自分が見たときはそんなに人が入っていなかった。


カランは真ん中に島カランが一つと、左の壁沿い、さらにサウナの奥側に沿って四つほど並ぶ。
シャワーは固定ではなくハンドシャワーで壁沿いのカランのみにあるのだが、数がそんなにないのと大抵が埋まっていたので使うことはできなかった。
立ちシャワーは入って左側にあるので、そちらを使うのが無難。勢いもあって使いやすかった。


浴槽は奥にあって、四つに分かれていた。なのでやや細切れ気味。
一番右から見ていくと、最初は水風呂で実質1人用のサイズ。水温は思った以上にぬるくて20℃以上はあったと思う。
その左となりがバイブラの完全1人用。
温度は高くて45℃以上はあっただろうか。かなり熱いのですぐに入れなかった。さらに隣はジェットバスの湯船で、薬湯仕様。バスフレンドのラベンダー湯だった。こちらも容赦ない温度で、たぶん45、6℃ぐらいだろうか。入ってる途中で熱くて肌が赤くなってきた。
最後の一番左は、深浴槽でこちらも薬湯。温度はここが一番熱くて、たぶん48℃ほど。なのでしばらく入っていると足先がジンジンしてきた。

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲男湯

出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯


客層は先述したとおりランナーが多く、高齢者よりも中年のほうが多いかも。しかも走り込んでるためみんはいい体型をしていて、自分のようなブヨブヨ体型は肩身が狭かった。


壁絵はタイル絵で雪の被った高山が描かれている。よくありがちな富士山の絵ではないので、経営者の出自と関係しているところかもしれない。


浴室の全体を眺めるとかなり老朽化が進み、経営者の年齢なども考えると閉店もやむなしかと感じた。
ここは大正2年創業なので西暦で言うと1913年。110年の歴史に幕を閉じることになる。
いま四ッ谷界隈の銭湯といえば塩湯だけなので、歴史ある街で銭湯が完全に消滅することになる。
近年ではランナーたちに愛されてきた銭湯でもあり、様々な人たちから惜しまれて閉店する。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 四ッ谷
経路 駅から真っ直ぐ
周辺の環境 オフィス街

●空間演出
建物外観 古い建物
壁画・眺望 タイル絵
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場
脱衣所 昔ながらの作り
シャワーの出 使いやすい
浴槽の種類 水風呂、バイブラ、座湯、薬湯
サウナ あり
温度 45~48℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 元気
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり

◆人
受付 90代の女性
客層 高齢者やランナー


【案内】

住所
〒160-0008
新宿区四谷三栄町1-3

電話番号
03-3351-9179

アクセス
中央線「四ツ谷」駅下車、徒歩3分

休日
月曜、第2火曜

営業時間
15:00−23:00

※東京銭湯ホームページ転載

宝来湯(東京・白金台)

2023-06-17 06:25:00 | 銭湯
#宝来湯




東京メトロ南北線
#白金台駅
▲白金台駅

▲1番出口を目指して歩き


▲改札口

▲エレベーターに乗り地上にでたところ


▲1番出口をでたら左に進む。歩いている道は目黒通り


▲奥の右に横断歩道がみえてくるので


▲その横断歩道をわたる(後ろにはドン・キホーテがある)

▲あとは外苑西通りに沿って進むだけ。ここら辺はプラチナ通りとも呼ばれ、美しいイチョウ並木がずっと続いている


▲かつてシロガネーゼという言葉が流行ったが、その言葉由来はこの通りを歩くマダムたちのことを指していたという


▲ブティックだったり、お洒落なテラスの飲食店が並び、いかにも絵に描いたようなハイソな街。目の前を外国人が行き交い、優雅な空気が漂う

▲東京大学医学部の研究室を横切り

▲下り坂になっていく




▲高速道路がみえてくる

▲高速道路の下をくぐって目の前の横断歩道を渡る。このまま外苑西通りを進めば、広尾を過ぎて国立競技場や新宿御苑へとたどり着く

▲横断歩道を渡ったら右

▲ローソンがあるが


▲ローソンの隣に宝来湯がある

▲開店前に到着したのでシャッターが閉まっていた




▲到着


開店前には数人の高齢者たちが今か今かと待ちかまえていて、シャッターの音がするとすかさず入っていく




出典:東京銭湯ホームページ引用


降りた左のところに狭いながら下足箱が並び、その先へと進むと奥には簡素なロビーがある。手前の右側にフロントがあった。
座るのは50後半から60前半ぐらいの男性。おとなしい感じの人だった。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると、「ハンドタオルが50円でバスタオルが…」とバスタオルの値段は忘れたが説明されてハンドタオルをお願いすることに。
タオルを貸してる人には下駄箱の鍵を預かってると言われるので、下駄箱の鍵を渡して、タオルとロッカーの鍵と交換する。
アルコールで手を消毒してくださいと言われるのでアルコールで消毒。まだコロナの影響は続いていると感じた。
ロビーの壁にはテレビが掛けられ、ソファーにテーブルと綺麗に整っている。入り口の手前には控えめながら小さな人形や模型が飾られていた。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲木目調の外壁に囲まれた空間


出典:東京銭湯ホームページ引用
男湯は右側で女湯は左側


のれんをくぐって中に入ると、手前と右側にロッカーが並ぶ。
ロッカーは先ほどの受付で鍵を渡されるので自分で選ぶことはできない。
脱衣場はマンション銭湯の地下ということでスペースの都合上ちいさいけれども、こざっぱりとしていて必要最低限でなおかつ清潔感があるのは心地よい。
入って左の間仕切り壁にドレッサーがあり、綿棒とティッシュがおいてあった。
その横に洗濯機と体重計、簡素な古いテーブル(おそらく荷物置き用だろう)が横列に並んでいた。


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯


出典:東京銭湯ホームページ引用
▲今は左のところに洗濯機が一つだけで、真ん中に体重計、右にミニテーブルがある


浴室の扉をあけると、浴室もまたかなり小さいなという印象。
真ん中の島カランは4つしかなくて、左側は2+4(間に柱がある)、右側は手前にミストサウナがあるので、その奥に2つのみ。お客さんはそんなに多くないけど、数人だけで混雑してる印象を与える。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲女湯だが、色合いは男湯もおなじ


出典:東京銭湯ホームページ引用


手前の右にあるミストサウナは3~4人が入れるかなぐらいの規模。こちらは無料だけど、日曜日のみ稼働しているそうだ。熱さはそんなになくて、人気がないのか自分以外は誰も使っていなかった。


浴槽は奥にあって、2つに分かれている。左は深浴槽でバイブラの白湯。
温度は45℃ぐらいで最初は熱くて苦悶するが、慣れるとすごく気持ちいい。熱湯による脳内ドーパミン効果か。
右にあるのは浅浴槽でこちらはジェットバス。白湯で温度は同じ45℃ほど。
横幅でみると深浴槽が2人ぐらいで浅浴槽が3人ほどだが、奥行は若干あるので詰めればその倍近くは入れそう。




壁絵はないが、その代わりにポスターサイズの赤富士と湖畔から眺めた富士山の絵が張ってあった。


客層はやはり高齢者が中心だが、30代ぐらいの男性もいたり、必ずしも高齢者ばかりではなかった。脱衣場では「こんにちは」「久しぶり」などと挨拶する姿が見られたが、浴室内では基本的にみんな静か。


ここは、最寄り駅が公式だと東京メトロ日比谷線の広尾駅や恵比寿駅、それと今回の南北線の白金台駅からもアクセスすることができる。


▲左に恵比寿、上に広尾、右下に白金台。この地図のちょうど真ん中に宝来湯がある


広尾や白金台はセレブの街として知られ、恵比寿も時代の流行に敏感な人たちが集う街として有名だ。
そうした三つどもえに挟まれた場所ということで、どんだけ優美な銭湯なんだろうと勝手に予想してたら、ほぼ最低限しかない地味を極めた銭湯だった。
ちなみにこちらは住所で言うと渋谷区になるが、渋谷区の一番はじっこに当たる。つまり港区と渋谷区の境界に立つ場所だ。化学反応や変化が起こる場所は決まって境界であるが、そうした渦中にあっても上昇志向とは無縁を貫き、さながら庶民の味方であることに矜持を感じさせるような粋な銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 白金台駅
経路 北へ進む
周辺の環境 ローソン

●空間演出
建物外観 マンション地下
壁画・眺望 富士山のポスター
統一感 あり
置物 模型や人形
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 きれい
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 バイブラ、ジェット
サウナ 日曜日のみミストサウナが稼働
温度 45℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(50円)
備え付け あり

◆人
受付 50代ぐらいの男性
客層 高齢者や中高年


【案内】

住所
〒150-0013
渋谷区恵比寿3−39−5

電話番号
03-3440-4700

アクセス
東京メトロ日比谷線「広尾」駅下車、徒歩8分

休日
土曜

営業時間
16:00−22:00

※東京銭湯ホームページ転載

宮前平源泉湯けむりの庄(川崎・宮前平)

2023-06-10 06:31:00 | スーパー銭湯
#宮前平源泉
湯けむりの庄





東急田園都市線
#宮前平駅
▲宮前平駅。お隣の鷺沼駅には三苫選手などサッカー日本代表を4人も輩出したさぎぬまSC(サッカークラブ)がある


▲ここのホームドアは幅がやたらと広い。6ドアと4ドアに対応するため実験的に作ったそうだ


▲階段をおりて


▲改札口


▲改札口を出て右(北口)に向いたところ。奥にうっすらと横断歩道が見えると思うのだが



▲その横断歩道を渡って目の前にある建物の左端まで行く


▲渡って左に向いたところ


▲建物の端っこで止まる。すると右に坂道が見える

▲奥には湯けむりの庄の看板がある。→に向かえとある


▲なので右にある富士見坂をのぼる。かつては富士山が見えたのだろうか


▲ずんずんのぼる


▲ベンチがあるところで立ち止まり


▲右折する


▲あとはのぼった先にある


▲建物が見えてきた


▲石造りの看板


▲入り口は真っ直ぐのぼった先



▲到着。ホームページやGoogleマップは徒歩4分とあるが、平地で歩くスピードを前提としてるので実際は6、7分掛かった


▲駐車場はもちろん完備


▲駐車場からの眺めはいい


入り口にすすむと玄関のところからアロマの匂いが漂う。和傘が飾られ、梅雨の時期の装いだろうか。
左に進むと下足箱。靴をあずけて入り口の自動扉をあけると、その左側にフロントがある。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用
▲エントランスの左側にある下足箱


対応してくれたのは50代ぐらいの女性。こういうところは丁寧な接客をしてくれるので安心だ。
「ご利用されたことはありますか?」と聞かれたので「初めてです」と答えると、タブレットのところまで案内されていくつか注意事項が示される。口頭では「タトゥーなどはありませんか?」と聞かれた。
「ないです」と答えたあとにバーコードのついた腕輪(リストバーコード)を渡されて、帰りのときにそのバーコードで一括精算するので財布代わりになると伝えられる。
最近のスーパー銭湯だと、下駄箱の鍵にバーコードがつけられているので、わざわざ渡されることはない。その点で少し古いシステムかもしれない。最大で下駄箱の鍵、リストバーコード、ロッカーの鍵と3つも預かることになる。


フロントを抜けると、右側に食事処がある。アカ抜けた雰囲気でちょっと敷居の高さを感じるほど。それぐらい洗練されていた。
直進した奥の地下へと進むと、マッサージの施設があるようだ。坂道に作られた建物なので高低差を利用してる。
左に進めば浴室への道へと続く。フロントや各種サービスが受けられる「母屋」と浴室や休憩所がある「離れ」とに分かれている。
途中にはグッズ売場があり、先ほどの受付の裏側は精算フロントになっている。
帰るときはここでバーコードを読みとってもらい、清算したあとに渡されたQRコードの紙を出口の端末に読みとらせてゲートを抜ける。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


先ほどのフロントの人に案内された通りに、離れの通路へと歩いていく。
途中で岩盤浴の部屋を横切り、マッサージチェアや脳判定?の機械があるスペースを抜けて


▲このように照る照る坊主や傘が飾られた通路を通り


ようやく離れのフロントに到達する。
ここのフロントでは先ほどのバーコードを読みとってもらい、部屋着とタオルセットを受け取る。返す時もここのスタッフに渡す。スタッフは二十代ぐらいの男女で、女性がすごく綺麗な人だった。
女性の浴室は階段をのぼった先、男は左側のすぐ目の前に入り口がある。その階段と入り口のはす向かいに休憩所。リクライニングチェアにテレビがついたものが並び、ほとんど埋まっていた。さらに右側の地下にも休憩所がある。女性専用の休憩室もある。ついでにいうと浴室も女湯にしかない設備が複数ある。かなり女性を優遇したところのようだ。そのためか女性客の多さが目立つ。
このときは外国人と日本人の混ざったグループがいて、日本人がなにやら休憩所を解説していた。


のれんをくぐると、縦長の脱衣場のスペースが広がる。
右の壁沿いと真ん中の島ロッカーが奥まで続き、一番奥には小さな畳敷きがあった。そこで仮眠もできるようだ。しかしなぜ脱衣場に畳敷き?
左側にはドレッサーが連なるが、そんなに数はない。アメニティは、ティッシュと綿棒のみ。入り口横に給水機がある。


左側にある浴室の扉を抜けると、カランを真ん中にして、湯船やサウナが左右に分かれている。
手前にはさっそく水風呂だ。こちらはそれなりに広くて詰めれば10人は入れるかも。水温はそんなに冷たくなくて18℃ほどだ。
水風呂の横にサウナがあった。サウナはやはりここも大人気で、一時期6~7人は外で行列ができていた。中に入ると、スーパー銭湯としてはやや中規模かなと感じる広さ。サウナブームの前に作ったものかもしれない。人は極限まで詰まっており、入った瞬間にギョッとした。
ここはセルフロウリュ(自分で水を垂らす)で、アロマ水を用意している。
温度はすごく熱くて体感的には100℃ぐらいはあったかも。みんなロウリュのしすぎだ。顔が熱くて無理だと思いすぐに逃げ出した。ここでもサウナハットを被ってる人がいて、サウナカルチャーが広く浸透してることを再確認した。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


浴室の真ん中にあるカランは通常のスーパー銭湯と同じだが、シャワーの勢いはかなり微妙。決して悪くはないが、もう少し圧が欲しかった。
備え付けは、ハーブが入ったボディーシャンプーなどがある。


右に目を向けると、こちらはスタンダードな湯船が揃う。
カランの裏側には腰掛け湯があって、背中からお湯が流れ、足下は足湯となっている。黒湯で温度はちょっと高めかも。首を縁に預けて足を伸ばしていると、窓から入る初夏の風が気持ち良くて睡魔に襲われた。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


上方面には黒湯がある。10人ぐらいは入れる広さで浅浴槽だ。温度は低くて40℃に満たないぐらい。冬もこの温度だとちょっとぬるく感じるかも。
反対方面(浴室の右下側)はジェット関連の湯船が並び、左側にあるのが深浴槽(90cm)の座湯で、右側は寝湯である。ジェットの勢いはかなり強くて最初は気持ちいいけど、途中で背中が痛くなってきた。
ジェット関連の温度はともに39~40℃ぐらいなのでかなりぬるめだろう。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


浴室の右奥にある二重扉を抜けると、露天風呂が広がる。露天風呂はさえぎるものがないので開放感が素晴らしい。
露天風呂のすぐ左にある湯船は、炭酸琥珀湯と命名されていて炭酸泉と黒湯を混ぜたものだ。解説には日本初とあった。
今でこそ炭酸泉と黒湯の組み合わせは珍しくないが、ここが初めての試みだったとは知らなかった。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用
▲露天風呂の写真はすべて女湯


露天風呂の真ん中には上下段に分かれる円形の湯船が2つ。下の方はほぼ半円の形をしていて、黒湯。
温度は室内より少し熱めで41℃ぐらいか。ちょっと前までだと、浴室の湯船よりも露天風呂のほうが温度が低い傾向にあって、なぜ外なのに室内より温度が低いのか理解できなかったが、最近は露天風呂のほうが温度が高いところが増えてきた。体が火照ったらすぐに外気浴で冷やせるし、このほうが合理的だと思う。
そして上段にある湯船は一番熱いあつ湯で、こちらは43℃、もしかすると44℃ぐらいあったかも。これぐらいだとお湯に入ってると実感できる。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


露天の右奥と正面奥にはつぼ湯が並ぶ。
右にあるのはよくあるもので、こちらも黒湯。それ以外は変哲もなかった。
正面奥にあるつぼ湯は親子つぼ湯と命名されていて、2人用。1人で使えばゆったりと足を伸ばすことができるので、これを標準にしてほしいぐらいだ。


最後は露天の左隅にある、うたたね湯。
こちらも黒湯が使われていて、枕が石ではなく木だった。
木なので少し柔らかめかかなと思ったら、むしろ石よりも硬いんじゃないかと思うほどカチカチだった。
お湯の厚みは浅いけど、ちょうどいい熱さで、横から吹く初夏の風がとても気持ちよく、またしても睡魔に襲われた。


出典:宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ引用


客層はやはり若者が中心で、高齢者や中高年はここでは少数派だ。外国人の姿もチラホラみられた。
先ほどの高濃度炭酸と黒湯のところは温度が低くてゆったりできるせいか、たむろしている若者の入浴客が目立った。
ただ全体的にはそんなに騒がしくないので、落ち着いた雰囲気。


ここは少し前まであまり人気ゆえに入場制限をするほどのところだったが、今も人気とはいえそこまで混んでいない。
その理由としては、やはり他のスーパー銭湯が軒並みキャッチアップしてきたからだろう。銭湯文化が廃れてきてると言われるが、スーパー銭湯に関してはその進化スピードが早い。
初めて来た感想としては、新鮮な驚きもあって、まだまだパイオニアとしての強みを感じられるところだった。
もろもろに見られる細かい気遣いやおもてなしは他の追随を許さない。
もうひとつ注目したいのは、お一人様の女性客が多いことだ。年配から若い女性まで1人で入ってく姿がとても多かった。
女性を優遇した設備が非常に多いというのもあるだろうが、大人向けの落ち着いた佇まいが1人で羽を伸ばすのに打ってつけの場所になってるのかもしれない。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 宮前平
経路 坂道をのぼる
周辺の環境 住宅

●空間演出
建物外観 スーパー銭湯
壁画・眺望 観葉植物
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 広い
シャワーの出 微妙
浴槽の種類 黒湯、黒湯炭酸泉、ボディージェット、座湯、つぼ湯、寝湯
サウナ あり
温度 39~43℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(セット込み)
備え付け あり

◆人
受付 20~50代男女
客層 若者や中高年、外国人


【案内】

住所

〒216-0006
神奈川県川崎市宮前区宮前平2-13-3

営業時間
平日 10:00〜24:00
土日祝 9:00〜24:00
(最終受付 23:30)

平日
大人1,430円
小人740円

土日祝
大人1,540円
小人850円

※宮前平源泉湯けむりの庄ホームページ転載

縄文天然温泉 志楽の湯(川崎・矢向)

2023-06-03 06:07:00 | スーパー銭湯
#縄文天然温泉 志楽の湯




JR南武線
#矢向駅
▲矢向駅



▲降りた目の前に縄文天然温泉の広告があった


▲奇遇にも、大人の休日クラブも縄文遺跡を紹介


▲改札口

▲出たところ

▲左側に進む


▲踏切があるので渡って


▲渡ったら左折


▲すぐに右折




▲ちょっと歩いた先のここで立ち止まり


▲左折




▲直進して公園を横切り


▲もう一つ公園があるところを手前で止まって


▲右折


▲あとは真っ直ぐ行くだけ

▲この鬱蒼とした森のようなところに縄文天然温泉志楽の湯がある


▲手前は駐車場で


▲駐車場の奥に進むと建物が見えてくる

▲灰色の建物が食事どころで


▲右が銭湯の入り口


▲到着


▲中に入るとこんな感じ


扉を開けて中に進むと薄暗い空間になっており、地方の老舗旅館に来たような錯覚を起こす。
右側に木製の下足箱があり、下足箱の横にフロントがある。
この時はコロナ対策が5類に移行したばかりだったのでまだフロントでは透明シートが張られ、検温器も置かれていた(ほとんどの人は使ってなかったけど)。
受付に立つのは、40代と20代ぐらいの女性。対応してくれたのは40代の女性で、スーパー銭湯らしくとても丁寧だった。
支払いは現金だけでなく電子マネーも使えたのだが、会計を済ませたあとに脱衣場のロッカーは100円が必要ですと言われ、それならはじめから現金支払いにすれば良かったと思った。結局、1000円札を崩してもらうことに。
レンタルタオルはフェイスタオルが150円なので、レンタルにしてはちょっと高い。休日に訪れたため、入浴料は1300円で合計1450円になった。


タオルの返却ボックスはフロントの正面(フロントに向かって背中側)にあるので、帰りの時にそこに入れる。
浴室の通路は奥に進んだ先の右方向で、左に向かえば食事どころと通じている。その手前には様々なお土産が販売していた。縄文とはほとんど関係ないものばかりだったが、唯一関係するといえば岡本太郎のモニュメントか。

▲食事どころの入り口


▲岡本太郎の作品は、縄文土器からインスピレーションを得たもので、岡本自身は川崎生まれである


右の通路に進むとさっそく板張りの廊下が続く。この廊下は立て付けが悪いのか、それとも元々そういう仕様なのか分からないが歩く度に板が跳ねて大きな音を立てていた。
さらに左の曲がり角を進むと、奥に縄文土器が鎮座し、そこから右が男湯で左が女湯となっている。


脱衣場はスーパー銭湯にしてはちょっと小さめですべて木材で作られている。縄文というコンセプトを看板に掲げているのでこのあたりは徹底している。ここも薄暗くて、ロッカーは100円玉を投入するコインリターン式だ。
ドレッサーには保水液らしきものが二種類とティッシュ、綿棒があった。


浴室の扉をあけると、最初に見えるのはカラン。右側に島カランが4つほど並び、かなりの数がある。カランは多ければ多いほど大正義なのでこれは歓迎。
一方で露天風呂の入り口がすぐ近くにあるためか5月に訪れたけど5月にしてはかなり冷えた日だったのでシャワーを浴びながら寒くて仕方なかった。
カランはみんな同じかと思いきや、ハンドシャワーの取り付け部分の高さが違っていたり、プッシュ式ではなくハンドルもあった。ハンドルは出しっぱなしにできるので、スーパー銭湯でこのタイプはかなり珍しい。シャワーは細い粒のタイプなので自分好みではなかったが、勢いはあった。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用
▲実際はこんなに明るくなくて、外は雨の日だったので目が慣れないうちはかなり暗く感じた


カランの奥に進むと、右側には小さな浴槽が2つ並ぶ。味噌樽風呂と水風呂。味噌樽風呂は文字通り、大きな桶のようなもので、そこに白湯が入ってる。温度は39~40℃ぐらいと低く、深さもそんなにないので子どもが入れることを念頭に置いた物かもしれない。
水風呂は石づくりにタイルが張られ、ヒョウタンのような形をしていた。水温はおそらく18℃ほど。
その水風呂の横にサウナがある。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用


サウナはかなりシンプルで、テレビなどはなかった。収容人数は詰めれば15人ほどでサウナブームの影響か知らないけど一時は行列ができるほど人気だった。
入り口近くには砂時計がいくつも置いてあり、活用する人が多かった。温度はスーパー銭湯にしては高めに感じた。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用


そして浴室の一番奥の左側にあるのが主浴槽で、塩化物泉の天然温泉だ。
この湯船はとにかく広くて、どれだけ人が入れるんだろう?と思うほど広い。一般のスーパー銭湯に限ればここより広い湯船はちょっと記憶にない。
隅っこには巨石が2つほど点在し、天然石を置くことでなんとなく縄文ぽい?演出だろうか。
温度は41℃ぐらいとまあまあの温度で、久しぶりの塩化物泉だったので気持ちよくて長湯してしまった。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用
▲晴れた日だとこんな感じかと思われるが、自分が来た時はここも薄暗くて、お湯の色が判別できなかった


露天風呂は先ほども書いたように、入り口を抜けてすぐ左側にある。
開けたら閉めてくださいと書いてあるが、開けっ放しの人が目立った。店側はなぜ半自動扉にしなかったのかちょっと疑問に感じた。


露天風呂に出ると、こちらは自然に囲まれた石作りの露天風呂で、ここがもっともコンセプトを忠実に再現した場所だろう。ホームページによると「信州八ヶ岳から230トンの安山岩」を運んできたそうだ。最初に作ったのも露天風呂というから、かなりのこだわりが感じられる。
薄目ながら濁った茶(琥珀)色の湯船で、こちらも塩化物泉と思われる。
温度はやや高めで42℃ほど。足下は平坦ではなく、凹凸があり真ん中に大きめの石が置いてあったりと、足下が見えないので躓きそうで危なかった。
広さもそれなりにあって10人前後は入れると思われる。真ん中には東屋があるので、雨の日も利用できる。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用
▲縄文時代ということなので、とにかく自然がふんだんに取り入れて開放感もあって素晴らしい。周りに団地があることを忘れさせてくれる


客層は親子連れがいたり、若者同士や中高年といった構成。たまたまなのか、高齢者はあまり見かけなかった。かなり賑やかで常に話し声が聞こえていた。


実際に来てみると、縄文時代の世界をみごとに再現したスーパー銭湯と思いきや、やはり忠実すぎると現実には色々と不都合があるのか、どちらかというと江戸時代の銭湯を再現したと言われたほうが腑に落ちるような気がした。


出典:縄文天然温泉志楽の湯ホームページ引用
▲こちらは女湯の勾玉湯
土器風呂とか縦穴住居サウナみたいのがあったら面白かったのにと湯船に入りながら思ったりしていた


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 矢向
経路 踏切を渡って集合住宅地にむかう
周辺の環境 団地やマンション

●空間演出
建物外観 森
壁画・眺望 とくになし
統一感 あり
置物 土器
照明 暗すぎる

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 全面木材の空間
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 味噌樽風呂、水風呂、天然温泉、露天風呂
サウナ あり
温度 40~42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル あり(150円)
備え付け あり

◆人
受付 40代の女性
客層 多彩な年齢層


【案内】

神奈川県川崎市幸区塚越4-314-1
JR南武線矢向駅下車、徒歩約6分
川崎駅西口より「川崎市営バス63・64系統」他「戸手小学校前」」下車、徒歩5分
JR横須賀線・湘南新宿ライン新川崎駅よりタクシー約5分
・横浜、尻手方面から国道1号線「都町」交差点を左折、セブンイレブン手前を右折し、約300m
・東京方面から国道1号線「都町」交差点を右折、セブンイレブン手前を右折し、約300m

料金

大人
平  日 1,100円
土日・祝 1,300円

子供[5歳~]
平  日 680円
土日・祝 880円


※ニフティ温泉ホームページ転載