さて、今から25年前というと、筆者世代では中学~高校生だった頃だ。この
世代でバレーボールと言えば、江上、三屋、広瀬などが活躍した女子バレーの
第3黄金期ではなかろうか。「東洋の魔女」は生まれる前だし、白井の活躍で
金メダルに輝いたモントリオール(*6)も、ちょっとマセたガキならよく観て
いたであろうけど、何と言っても日本中が熱狂したのは1981年のワールド
カップ(*7)。「勝った方が優勝(だったか?)」という最終戦は日本vs中国。
中国には全盛期の郎平を始め、今でも中国では英雄扱いされる選手が揃って、
優勝候補の筆頭(*8)。試合はフルセット迄もつれ込み、とにかく「打つ中国」
それを「拾う日本」の姿が判官贔屓の図式として日本人の心にマッチした訳だ。
で、結局は力負けしたんだけど、日本のバレーボール史上に燦然と輝く名勝負
だったと思う。
ところで「第3黄金期」としては本来、横山樹里らの世代が、金メダルが確実
と言われていたモスクワ五輪で築くはずだったと思うけど、東西冷戦の煽りで
被った悲劇はご存知の通り。
実は月曜日(11日)に視た「中国vsポーランド」と「日本vsベネズエラ」の間
に少し時間が有って、これまたチャンネルを回していたら(*9)、どっかの局
で日本の古いドラマが、吹き替えで放映されているのが目に止まった。
「排球女将」。
「拝球」は中国語でバレーボール。「女将」とは女子キャプテンという事か?
どうみても「旅館の女将さんがボールを並べて歩く」にしか思えん。内容はと
言えば「サインはVのバッタモン」だとばっかり思ってたが、実はこのドラマ、
数ヶ月前から上海で放送されているのは知っていて、この際だから一応調べて
みると(*10)、実に泣くに笑えないエピソードがこれには有ったらしく;
・原題は「燃えろアタック」
・日本での放映は1979年1月~1980年7月。
・中国では早くから吹き替え放映されていたらしく、主演の荒木由美子は当時
中国で絶大なる人気を誇っていたんだとさ(*11)。
・代表的必殺技の「ひぐま落とし」など、この種類のドラマのお約束;空中で
一回転したりとかのアクロバット系が多彩で「サインはV」同様、現場では
負傷者が絶えなかったらしい。
・当初は1980年のモスクワオリンピックを前提としたストーリーの構成に
なっていた様だ。テレ朝がモスクワ大会の民法独占中継局に決まっており、
プロモーション的意味合いも有ったのが、日本の大会ボイコットにより大幅
なストーリー変更を余儀無くされたとか。(*12)。
【以上、出典はWikipedia「燃えろアタック」】
………なんだって。東西冷戦が落とした暗い影がこんなところにも忍び寄って
いたとは知らなんだ。
たぶん、上海では今晩も、22時頃から放映されてると思うので、興味の有る
方はご覧下さい。「緑の葉っぱ」がロゴマークの局(教育台?)です。
(*6)日本のバレーボールはこの大会以来オリンピックで金メダルを獲得して
いない。
(*7)バレーボールのワールドカップって、やはり4年に1回のはずだけど、
開催地は持ち回りじゃなくて毎回日本で決まり。ラグビーやサッカーの
様に「開催地候補に名乗りを上げて」という苦労は、バレーボール協会
には無いという事?
(*8)筆者が度々、知識と記憶をひけらかしている話題。ここでは敢えて流す
けど1つだけ。その郎平も、いつの間にかアメリカ国籍を取得して、今
ではイイ感じのオバちゃんになって、アメリカチームの監督をしてて、
今回は北京に凱旋という形となった。故郷に錦を飾れるか?
(*9)だからチャンネルは回らんて。
(*10)調べるなよ、そんな事。
(*11)若しも皆さんの周りに、50才前後の中国人が居たら「認不認識一个
日本女演員叫『荒木由美子』?」と訊いてみよう。
(*12)これは筆者の想像だが、オリンピックの大会が近付くにつれ、最初は
絵空事だった物語も、よりリアリティを伴った内容になって行くはず
だったんだと思う。それが突然の「ボイコット宣言」で、現場はヤケ
になって「この際、ヒグマでも岩石でも、何でも落としてやれ」てな
もんで、飛ぶは回るわ組み合うわの雑技的要素が増大され、それ為に
負傷者が絶えなかったのではなかろうか?
(つづく)
Micheal.
世代でバレーボールと言えば、江上、三屋、広瀬などが活躍した女子バレーの
第3黄金期ではなかろうか。「東洋の魔女」は生まれる前だし、白井の活躍で
金メダルに輝いたモントリオール(*6)も、ちょっとマセたガキならよく観て
いたであろうけど、何と言っても日本中が熱狂したのは1981年のワールド
カップ(*7)。「勝った方が優勝(だったか?)」という最終戦は日本vs中国。
中国には全盛期の郎平を始め、今でも中国では英雄扱いされる選手が揃って、
優勝候補の筆頭(*8)。試合はフルセット迄もつれ込み、とにかく「打つ中国」
それを「拾う日本」の姿が判官贔屓の図式として日本人の心にマッチした訳だ。
で、結局は力負けしたんだけど、日本のバレーボール史上に燦然と輝く名勝負
だったと思う。
ところで「第3黄金期」としては本来、横山樹里らの世代が、金メダルが確実
と言われていたモスクワ五輪で築くはずだったと思うけど、東西冷戦の煽りで
被った悲劇はご存知の通り。
実は月曜日(11日)に視た「中国vsポーランド」と「日本vsベネズエラ」の間
に少し時間が有って、これまたチャンネルを回していたら(*9)、どっかの局
で日本の古いドラマが、吹き替えで放映されているのが目に止まった。
「排球女将」。
「拝球」は中国語でバレーボール。「女将」とは女子キャプテンという事か?
どうみても「旅館の女将さんがボールを並べて歩く」にしか思えん。内容はと
言えば「サインはVのバッタモン」だとばっかり思ってたが、実はこのドラマ、
数ヶ月前から上海で放送されているのは知っていて、この際だから一応調べて
みると(*10)、実に泣くに笑えないエピソードがこれには有ったらしく;
・原題は「燃えろアタック」
・日本での放映は1979年1月~1980年7月。
・中国では早くから吹き替え放映されていたらしく、主演の荒木由美子は当時
中国で絶大なる人気を誇っていたんだとさ(*11)。
・代表的必殺技の「ひぐま落とし」など、この種類のドラマのお約束;空中で
一回転したりとかのアクロバット系が多彩で「サインはV」同様、現場では
負傷者が絶えなかったらしい。
・当初は1980年のモスクワオリンピックを前提としたストーリーの構成に
なっていた様だ。テレ朝がモスクワ大会の民法独占中継局に決まっており、
プロモーション的意味合いも有ったのが、日本の大会ボイコットにより大幅
なストーリー変更を余儀無くされたとか。(*12)。
【以上、出典はWikipedia「燃えろアタック」】
………なんだって。東西冷戦が落とした暗い影がこんなところにも忍び寄って
いたとは知らなんだ。
たぶん、上海では今晩も、22時頃から放映されてると思うので、興味の有る
方はご覧下さい。「緑の葉っぱ」がロゴマークの局(教育台?)です。
(*6)日本のバレーボールはこの大会以来オリンピックで金メダルを獲得して
いない。
(*7)バレーボールのワールドカップって、やはり4年に1回のはずだけど、
開催地は持ち回りじゃなくて毎回日本で決まり。ラグビーやサッカーの
様に「開催地候補に名乗りを上げて」という苦労は、バレーボール協会
には無いという事?
(*8)筆者が度々、知識と記憶をひけらかしている話題。ここでは敢えて流す
けど1つだけ。その郎平も、いつの間にかアメリカ国籍を取得して、今
ではイイ感じのオバちゃんになって、アメリカチームの監督をしてて、
今回は北京に凱旋という形となった。故郷に錦を飾れるか?
(*9)だからチャンネルは回らんて。
(*10)調べるなよ、そんな事。
(*11)若しも皆さんの周りに、50才前後の中国人が居たら「認不認識一个
日本女演員叫『荒木由美子』?」と訊いてみよう。
(*12)これは筆者の想像だが、オリンピックの大会が近付くにつれ、最初は
絵空事だった物語も、よりリアリティを伴った内容になって行くはず
だったんだと思う。それが突然の「ボイコット宣言」で、現場はヤケ
になって「この際、ヒグマでも岩石でも、何でも落としてやれ」てな
もんで、飛ぶは回るわ組み合うわの雑技的要素が増大され、それ為に
負傷者が絶えなかったのではなかろうか?
(つづく)
Micheal.
面白いぞ!文章が!!
あの番組は実はとっても気になっていました。
ありがとう!まいける。