★always party★

つまらない日もくだらない日も今日という日は2度と訪れない。だから毎日が特別なパーティーのように楽しく愛しく♪

ターミナル

2007-06-12 10:27:38 | Weblog
「はい、すみません。」

それがおばあちゃんの最後の言葉だった。

次見たおばあちゃんは、言語を失ってしまった。
あまりにも苦しくてしゃべれないのかもしれないし、
苦しみのあまり精神が崩壊したのかもしれない。

涙目で訴えるように見つめられた。

肺を患った人の最期は壮絶だって聞いたことはあったけど。

昏睡状態ならまだしも
目は見開いたまま
ずっと悶えている。

苦しすぎて眠ることすら出来ないのかもしれない。

今見ているのは1/24時間に過ぎず、1/1440分に過ぎない。
ずっとずっと苦しいのが続いているんだ。
誰が延命など望むか。
早く苦しみから解放してあげたい。
「バイタル安定してますので。」
と言う看護師すら憎いと思った。

言葉を持っていたおばあちゃんは
「早く治るなら治るで決着つけたい。」
「お家に帰りたい。」
「チューブをとりたい。」
って言っていた。

管だらけのおばあちゃん
自由がきかないおばあちゃん
点滴の刺し過ぎで真っ青な手のおばあちゃん
苦しみだけが延々と続くおばあちゃん


何が全てを解決するか知っている。
早く早く眠らせてあげたいと、思った。
何故、彼女を生かしておくのだろう。
病院は、人間は、神は。

何も悪いことをしていないのに。
わたしは知っている
彼女は献身的なクリスチャンだから
毎朝、必ずお祈りしていたこと
食事のまえにも必ずごにょごにょと
家族に聞こえないよう祈りを捧げていたこと

なぜ
なぜ
なぜ



その夜、わたしは嗚咽しすぎて
過呼吸となる。

あいぼうはテンパってた。
「過呼吸なんて対応したことねぇからわかんねーよ。」

わたしだって過呼吸発作なんて漫画でしか
見たことなかったが、本当に漫画のようだ。

あいぼうは何を思ったか
タオルで口をふさいできた。
とりあえずタオルくわえてみたが
(それ、多分、違ぇ・・・。)

何かその間違った対応が功を奏して、
気分も落ち着き自力でおさまった。

あいぼういわく、袋を探したがみつからなかったので
呼吸をおさえようと、ふさいだらしいが
普通に間違ってるから。

二酸化炭素を増やさなければいけないから
紙袋をあてたり、人が口づてで二酸化炭素を送りこめばいいのだ。
これも漫画知識だけど。

その後はしっかりおさまって
ぐっすり眠れた。
わたしなんかは、大丈夫。

今日もお見舞いに行かなきゃ。
どうすることもできないけど、
ただただ、頭をなでて(一瞬穏やかな顔になるので)祈るのみ。
そして24時間待っているのは
おあばちゃんの安らかな眠りを告げる電話。