那須太社 錦輔 の日記

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無垢なる者たちの煉獄 カリーヌ・ジエベル

2022-10-26 17:42:10 | 読書感想文

凶悪な強盗が押し入った家は、サイコパスが棲む館だった、という小説。

悪対悪で多少コメディタッチかと思っていたが、そうではなかった。

片方の悪は自分なりの規範があって男らしさのある人物で、悪ではなく善玉として描かれる。

彼がサイコパスにいたぶられるので、なかなか読むのがしんどかった。

作家が女性だからか、いたぶり方もあまり読んだことのない感じで、どこがどう違う、というのをうまく言葉にできないが、ネチッこくて閉じ込められる恐怖感、みたいなものを感じたし、サイコスリラーで変質者が犠牲者を監禁するシーンは良くあるが、いちばん嫌らしい感じがした。

ラストはややあっけない感じ。

悪い奴にもっとやり返して欲しかったな。

 

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