那須太社 錦輔 の日記

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詩や句から今も昔も変わらない人の心がうかがえる

2023-03-26 09:02:09 | 読書感想文

最近、本を読み通すのが難しくなって、目が悪くなってきたのも原因だと思うが、残念なことだ。

去年老眼鏡も作り、それを使えば確かに裸眼より読み易いがけっこう面倒くさい。

 

それでなんとなく俳句をネットで検索して楽しんでいる。

 

尾崎放裁の「咳をしても一人」

与謝蕪村の「春の海、ひねもすのたりのたりかな」

気楽に楽しめていい。

日本人の漢詩もいい。

伊達政宗の

「馬上少年過ぐ

世平らかにして白髪多し

残躯天の許すところ

楽しまずんばこれ如何せん」

なんてたまらない。

元になった「酔余口号」という漢詩は

馬上少年過 世平白髪多

残躯天所赦 不楽是如何

一国を率いて戦って天下を取る事は出来なかった大武将が、若き日の戦いの日々を「馬上少年過」のたった5文字で表している。

 

小林一茶は江戸時代の人だが、現代人と同じような感覚、言葉遣いで親しみやすい。

1763年に信濃北部の農家に生まれて、子供のころ江戸に奉公に出されたという。

1615年が大坂夏の陣で豊臣家が滅ぼされ徳川家の体制が確立した年だが、その148年あとの生まれだ。

最後の将軍徳川慶喜が大政奉還したのが1867年、明治維新が1868年だからその105年前の生まれでもあり、江戸時代の真ん中あたり、ちょっと後半よりに生まれた人である。

お城には2本差しの武士がいた時代だ。電気やガス、水道はないし、冷蔵庫も洗濯機もガスコンロもない。自動車も電車も電話もない。ネットももちろんないしテレビも新聞もない。

 

けど、その句はとても親しみやすい。

「雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る」

「やせ蛙 負けるな一茶 これにあり」

「やれ打つな 蝿が手をすり 足をする」

ちいさな生き物の可愛らしさを詠んだ詩が良い。

あと良いのがこれ。

「雪とけて 村いっぱいの 子どもかな」

北国に春が来て深々とした冬景色から一転、家から出てきた子供たちが外で元気いっぱい遊びまわっている風景が目に浮かぶ。

この唄など現代の風景と変わらない。

江戸時代が平和であったという事もあるだろうが、人って今も昔もそんなに変わらないんだろうだな、と思う。

 

子供を題材にした歌だと後白河上皇の

「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん 遊ぶ子どもの声聞けば 我が身さへこそ動(ゆる)がるれ」

という歌?もあった。

後白河上皇は1127年生まれ。

武士が台頭してきて貴族を凌駕しつつ相争い始めた動乱の時代の人で、若いころには保元平治の乱、壮年から晩年には源平合戦にかかわっている。

遊びを・・・の唄は言葉遣いは難しいが、歌っている中身は、子供たちの遊ぶ声を聞いてると嬉しくなる、といった意味でこれも現代でも変わらない気持ちを歌っていて、権力闘争の真っただ中にいた人でもそういう感覚があったんだ、今も昔もそういう所って同じなんだな、人間と言うのは根本の部分は変わらないんだなと思う。

※深読みすると、遊女の事を歌っている、という説もネットで読んだが自分は素直に子供のこと歌っているとうけとめたい。

昔の詩を読んでいると、科学技術が進歩して、色々な思想が世に問われてきたが、結局人間は何も変わらないのじゃないかとおもう。

 

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習近平 訪露

2023-03-21 23:56:40 | 政治経済

習近平がロシアに行ってプーチンと会談。

これに我が国のリベラルがどういう反応するのだろうか?

戦争反対のリベラルはロシアが悪、の構えだがチャイナに対しては親和的。

どんなへ理屈をこねてチャイナ習近平の動きを正当化するのだろうか?

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かえっていく場所 椎名誠

2023-03-15 21:45:56 | 読書感想文

野田知佑さんが歳を取って様子がおかしい、みたいな事がネットの書評に書いてあったので読み始めたが、それほど大したことは書いてなかった。

他の話もあまり興味を覚えず、途中で読むのをやめてしまった。

かつて「哀愁の街に霧が降るのだ」に熱中したものだが、椎名さんも年相応に体の不調もあるようで筆があまり走っていないし、自分もがんばって本を読みとおす根気がなくなった。

いちばん古い話が2001年の雑誌の1月号に掲載されているからもう20年以上前のエッセイになる。

だから息子の岳君はまだアメリカの学生で、娘さんもまだ結婚してないようで、椎名家に孫はまだいない。

他の本の書評に書いてあったが、20年以上経過した今は岳君はサンフランシスコで写真家、娘さんはニューヨークで弁護士として働いているらしい。

なんだかうらやましい。

自分もアメリカで暮らしてみたいな、なんてふと思った。

でも、ニューヨーク、ロスアンジェルス、サンフランシスコ、そういった大都市なら行こうと思えばいく事は出来ると思うが、実際行く事はないだろうな。

 

なんか、椎名さんを見習ってもう少し外に出て人と交わってインプットするようにしないと、だんだん摩耗していつも不機嫌な気難しい老人になってしまいそうだな。

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ナイトホークス マイクル・コナリ―

2023-03-12 21:16:11 | 読書感想文

正月に大阪の古本屋で、新幹線の中の暇つぶしにシリーズ8作目のシティ・オブ・ボーンズを買って、微妙な感じだったのでマイクル・コナリ―が面白いのかどうか確認のためシリーズ1作目を読んでみた。

なんか、冗長で中々物語の中に入っていけなかった。

警察内部の描写とか細かくて、たしかコナリ―が警察付き記者だかなんだかで、内部の事良く知ってるのだろうけど、もっと省略しても良いのじゃないかと思った。

上下巻だが上巻を読み終わるまでかなり時間がかかった。

ロスアンジェルスの地名が沢山出てくるのでGoogleマップでその都度検索したが、それが面白くもあり、また逆に物語に入り込めなかった理由かも。

 

主人公の造形は良い。

ありがちだが、頭が切れて組織になじまないけど仕事はできるカッコいい男。

頭の良さの見せ方が上手。

脇役も良い。

内部監査のルイス、クラーク、彼らの上役のアーヴィング

FBIのエレノア・ウィッシュ、ローク

不良少年シャーキー

生き生きしてる。

 

でもやっぱり微妙。

もう一作読んでみよう。

 

刑事ものだと、マイクル・Z・リューインの「刑事の誇り」が好きだったが、断捨離したとき売ってしまった。

あと、フロスト警部モノも好きだった。

雑事に追いまくられ、同時進行で複数案件対応していく主人公にリアリティを感じるのかな。

ハリー・ボッシュは1件の事件に専念しているところが自分的に物足りないのかもしれない。

 

あとボッシュが盗聴器を仕掛ける場面だが、別に電話機の中にしかけなくても、テーブルの下とかに貼り付けとけば良いのでは?と思ったがピポパというプッシュトーンを聞くために電話機にしかけたのだね。

翻訳も今一なのかも。ホイールキャップとホイールカバーが同じ文章の中に出てきて、どういう事と思った。

128ページ「ホイールカバーがついていない白のフォード・リミテッド。車体の色とあわせた白いタイヤに安物のホイールキャップをかぶせているだけだ」これは原文がおかしいのかな。

タイトルも表紙にThe Black Echo(原題)と書いたうえで、ナイトホークスとしているが、あえてThe Black Echoではなくナイトホークスにする意味が分からなかった。

エドワード・ホッパー(edward hopper)という人がNightHawksという絵を描いていて、ストーリーの中に出てくる。

ネットで検索したら出てきたが、意味ありげな絵だった。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%82%B9_(%E7%BE%8E%E8%A1%93)

けっこう有名な画家みたいで、ネットで色々論評している方々のサイトがいくつもあった。

 

追記3/13 忘れてたけど、第2作の「ブラック・アイス」も読んでいた。

やっぱり微妙だが、第3作の「ブラック・ハート」も読んでみよう。。

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帰省 2

2023-03-06 22:29:51 | 日記

父はいつもは居間でつまらなそうにテレビを見ているのだが、今回はテーブルに突っ伏している事が何度かあった。

あんな姿は初めてみた。

弱ってる父親を初めて見た。

 

ゆくゆくは施設に入る事も考えてくれ、といったら、それはお前に任せる、と言った。

今までは、俺は衰えているけど、まだまだ体は大丈夫だ、施設なんか入りたくない、と言ってたのにな。

 

施設に入れても、何も良いことはないと思う。

 

父の事は好きではないのだが、あんな姿をみると放っておけない気持ちになる。

 

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