炭閑期には話題が乏しいので、会員の皆さんには今一度、炭焼きの基本を
思い返して貰うのにいい資料を紹介することにした。1955年に林野庁発行
の資料から抜粋したもので古い資料ではあるが恐らく炭焼きの技術は今日
のものより役に立つと思われる。小冊子化して配布の予定。
15ページのボリュームをボチボチと掲載する。
黒 炭 の 診 断
〔1〕炭窯についての診断
1. 窯底の勾配
(1)窯底勾配は天井の勾配、障壁の有無によって異なるが奥下り勾配の急な程
引きが弱くなる傾向があり緩炭化となる
(2)勾配が緩であるか又は奥底の場合は急炭化となる。
(3)窯底の一方が高いときはその方の炭化が進む
参考
窯底勾配は窯奥行に対し、1~3%位で奥下り左右は水平で窯壁に沿うて
一寸位高いがよい
2.窯壁
(1)窯壁が外側に傾斜していると緩炭化する傾向がある
(2)窯壁が内側に倒れていると急炭化する傾向がある
参考
窯壁はなるべく低いがよく、左右の傾斜も同一にすること
3. 排煙口
(1)排煙口が大きいときは急炭化となり易い
(2)排煙口が小さいときは点火が遅れ、従って炭化も長引く
参考
排煙口は高さ2寸5分内外、幅は奥行の10~12%とし、幅を広くすると
きは高さを低くし、その面積を幅で加減する
4. 排煙口掛石の位置
(1)掛石が高過ぎると炭材下部の乾燥が不十分な内に急速に炭化が進み、横
割れを生じ軽軟な木炭となる
(2)掛石が低過ぎると点火が遅れ、炭化も長引きまた精錬も充分に行われない
参考
掛石の下端が窯底面と一致しているか、又は窯底面より少々下がってい
る程度がよい