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高専ロボコン2010全国大会(その4)大尾

2010-12-05 08:59:02 | Weblog
前回の記事「高専ロボコン2010全国大会(その3)拾遺」でロボコン2010シリーズを打ち止めにするつもりでした。しかし昨晩23時の全国大会の放映を視聴して書きたいことが生まれ、本当のおしまい大尾(だいび)を追加します。全国大会翌日には速報として、仙台高専名取キャンパス(旧宮城高専)の動画を使いました。


試合全体を鳥瞰するために本来の升席から移動して、2階正面席の右側から撮影していました。国技館で観戦したことのある人ならば、近づいて撮影できない状況を理解出来るでしょう。二足歩行を実現する機構の詳細は遠目からでは分かりません。
本放送では善戦した群馬高専も事前の取材を受けたことが分かりました。各地方大会で活躍したマシンは同様な取り扱いだったのでしょう。

仙台高専のマシン「Aruyo=Aruyo(アルヨアルヨ)」は会場で見る限り、目立ったのは鍵の発射装置と照準のシステムでした。まるで「兵器」のようです。実に正確に鍵穴を射抜き、百発百中でした。
本放送で驚いたのは二足歩行のメカニズムです。殆どのマシンがチェビシェフのリンク機構を採用していましたが、仙台は違いました。この機構は『メカニズムの事典』で見た覚えがありました。必死にページをめくると、同書76ページに「マングル二重ラックと欠歯ちょうちん車 mangle double rack and semi-lantern pinion」があります。

この機構とほぼ同様なメカニズムがコーネル大学工学部にコレクションされています。ここではReciprocating Gear/Slider Mechanism (Mangle Drive)と表示されています。両者の機構がどのように動作するか、頭で想像するだけでも楽しいですね。
『メカニズムの事典』に掲載されている多くの機構は、今ならNC工作機械で簡単に作ることが出来そうですが、コストを考えると採用は難しいでしょう。それで他校はリンクに絞って設計を進めます。
仙台高専の試みは意表を突かれた思いです。やはり自由な発想であらゆる可能性を探るべきでしょうね。

さて同校のある名取市と仙台市との相対的な位置も知りませんでした。それでは失礼にあたるので同市について調べ、名取市出身の著名人に吉川団十郎さんを発見しました。以下は1976年に収録された動画です。


「ばんばれ 宮城県!」

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2 コメント

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Unknown (SUBAL)
2010-12-05 17:02:53
こんにちは

昨晩のNHKの番組、息子と一緒に見ました。やはり全国大会ともなると眼を見張るものがあるなぁ、という印象です。事前取材やメカニズムの解説などは、YouTubeの動画ではわからないものがあります。
作る側にいたものの解説は面白いものがありました。「これはルール違反にならないのか?」とか「これはやりたいと思っても簡単にはいかない」とか、私はそれを聞きながら楽しんでいました。仙台高専のリンクは息子も注目していて、このリンクは知っていたけれど・・・と頭を抱えながら感心をしていました。
ぜひ来年は国技館へ行って見たい。
国技館 (271828)
2010-12-06 05:15:02
SUBALさん おはよう

コメントありがとうございます。やはりススキノではなくて、リョウゴクでお会いしたいものですね。

しかし国技館に行くのは大変です。関東甲信越では4チームが両国にいけますが、常連校だった小山高専が振るいません。技術の伝承に問題があったのでしょうか?

今年のロボコンでは国技館に行けなかった一関Bの動画が一番印象に残っています。
http://www.youtube.com/user/robodori

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