271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

ウレタンゴムを旋盤で切る

2008-06-26 05:28:05 | 遊具
遊具の部品にウレタンゴムを使うことがあります。多くの場合、屋外で使われるので劣化を避けることが難しいのですが、天然ゴム(NR)に比べてウレタンゴム(U)は耐候性に勝り機械的強度も大きいのです。機械の分野で多く使われるのはプレス金型のストッパーです。コイルスプリングと併用されています。
寸法指定して仕入れることも可能ですが、試作や小ロット生産の場合は単価が上がり納期もかかります。丸鋸やバンドソーでも切れますが切り口が美しくありません。寸法指定して仕入れたゴムは同心円状のマークがあって旋盤で切ったに違いありません。
商社のカタログを調べると加工条件と推奨する刃物の絵が掲載されていました。それで例によって「粋な旋盤工」の許に相談に行きました。刃物は一見ナイフ状で、これはハイス(高速度鋼)の突っ切りバイトをグラインダーで削って作ることにしました。後で結果を聞くと「切れた」という答えで安心しました。切り口を見せてもらうと専門メーカーが切ったのに比べるとやや見劣りはしますが、十分使えます。
ウレタン加工の数も増えましたが、「粋な旋盤工」が負傷してからは「数ものはどうも」と言うので自社で加工することにしました。刃物を持って来て頂き、工場の若者に加工の指導をしてもらいます。ウレタンなのであまり強くくわえると変形が大きいのでほどほどに。切断の時間はあっという間です。旋盤で金属を加工するのは「削って切る」のですが、この加工の場合は薄い刃が食い込みながら「切る」のですね。回転数は900rpmでした。

刃物はナイフのような薄さです。

このような切り上がりとなります。

ウレタンゴムをくわえるには直接爪で抑えるのではなく、直径に見合った鋼管を内外面切削してスリットを入れます。こうすると鋼管の内径が広がり、ゴムを入れることが出来ます。鋼管と共にゴムをチャッキングすればゴムの変形を最小に抑えることが出来るのです。このような治具も順次揃えることにします。

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