私の暮らす住宅団地に設置されていたこのシーソーの存在に気がついたのはつい最近(2011/06/09)のことです。四半世紀の間、自宅から大胡町方面に出かける場合、ここの横を車で抜けていたはずです。しかし生垣に隠されて全く見えません。6月に入ってから、散歩がてらに周辺の桑の木を観察していました。歩くと車とは違ったものに気がつくのです。
シーソーはブランコと並んでクラシックな遊具ですが、このような2連式のシーソーはどんどん少なくなっています。東京に出かけるのを新幹線から在来線に切り替えてから、発見したのがこのシーソーでした。
多くの子供たちに遊ばれて幸せなシーソーですね。
日本の安全基準では上下動系遊具と分類されています。シーソー各部の名称を以下に示します。
デジカメを入れて持ち歩くバッグには巻尺も入れてあります。早速測定してみました。
腕部の全長は3mです。巻尺をもって引いて撮るのは難しいのでセンターまでの目盛を2倍しました。
板の幅は20cmで、厚さは約4cmと分かります。
設置面とのクリアランスは19cmですから、基準の23cmから外れています。
着座部の最高点は87cmです。従って上下の触れ幅は64cmとなります。「腕部の最大傾斜角は、水平に対して 20°を越えてはならない。」という規準を満たしているか計算してみます。
wxMaximaで計算すると、約12.3°であることが分かります。
次に支点部を見ましょう。
山型の鋳造部品が見えます。これは支点を移動する目的で作られ、シーソーを持って行かれないように鎖が付いています。しかし子供たちは重いシーソーを持ち上げてまでトルク(力のモーメント)の学習したいとは思っていません。大人のおせっかいです。
このシーソーの一番の問題はここです。既存のストッパーではクリアランス(230mm)が確保出来ないので古タイヤを4本埋設しています。後付ですね。それに本来はストッパーの真下に埋めるべきでしょう。
さて、2011年6月16日付けの読売新聞にシーソーの事故が報じられていました。
人吉市願成寺町の市営前田団地の公園で5月、市内の小学5年生の男児(10)が左足をシーソーの板(金属製)と地面の間に挟まれ、足首を骨折していたことが分かった。
こうした事故が起きないよう、タイヤを一部が地上に出る形でシーソー板の下に埋め込んでいたが、タイヤが劣化していたため、へこんでしまったという。
同市によると、事故は5月18日午後5時頃、男児が友人2人とシーソーで遊んでいた時に発生。対面の1人が急に降りた際に足を挟まれた。
都市公園の遊具に関する国交省の安全指針に基づく規準では、シーソーが最も下がった時に板と地面の間に23センチのすき間を確保するよう規定。今回の公園ではタイヤがへこみ10センチしか確保できない状態だったという。
市営の14団地の公園にはシーソーやブランコなどの遊具が設置されている。市建築住宅課は「定期点検はしていなかった。今後は年4回点検を行い、安全管理に努めたい」と話している。
私見では、管理よりも構造上の問題です。着座部と古タイヤとが接触する限りすきまは0センチなのです。支点部で振れる角度を制限するより他に方法が無いのです。
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シーソーはブランコと並んでクラシックな遊具ですが、このような2連式のシーソーはどんどん少なくなっています。東京に出かけるのを新幹線から在来線に切り替えてから、発見したのがこのシーソーでした。
多くの子供たちに遊ばれて幸せなシーソーですね。
日本の安全基準では上下動系遊具と分類されています。シーソー各部の名称を以下に示します。
デジカメを入れて持ち歩くバッグには巻尺も入れてあります。早速測定してみました。
腕部の全長は3mです。巻尺をもって引いて撮るのは難しいのでセンターまでの目盛を2倍しました。
板の幅は20cmで、厚さは約4cmと分かります。
設置面とのクリアランスは19cmですから、基準の23cmから外れています。
着座部の最高点は87cmです。従って上下の触れ幅は64cmとなります。「腕部の最大傾斜角は、水平に対して 20°を越えてはならない。」という規準を満たしているか計算してみます。
wxMaximaで計算すると、約12.3°であることが分かります。
次に支点部を見ましょう。
山型の鋳造部品が見えます。これは支点を移動する目的で作られ、シーソーを持って行かれないように鎖が付いています。しかし子供たちは重いシーソーを持ち上げてまでトルク(力のモーメント)の学習したいとは思っていません。大人のおせっかいです。
このシーソーの一番の問題はここです。既存のストッパーではクリアランス(230mm)が確保出来ないので古タイヤを4本埋設しています。後付ですね。それに本来はストッパーの真下に埋めるべきでしょう。
さて、2011年6月16日付けの読売新聞にシーソーの事故が報じられていました。
人吉市願成寺町の市営前田団地の公園で5月、市内の小学5年生の男児(10)が左足をシーソーの板(金属製)と地面の間に挟まれ、足首を骨折していたことが分かった。
こうした事故が起きないよう、タイヤを一部が地上に出る形でシーソー板の下に埋め込んでいたが、タイヤが劣化していたため、へこんでしまったという。
同市によると、事故は5月18日午後5時頃、男児が友人2人とシーソーで遊んでいた時に発生。対面の1人が急に降りた際に足を挟まれた。
都市公園の遊具に関する国交省の安全指針に基づく規準では、シーソーが最も下がった時に板と地面の間に23センチのすき間を確保するよう規定。今回の公園ではタイヤがへこみ10センチしか確保できない状態だったという。
市営の14団地の公園にはシーソーやブランコなどの遊具が設置されている。市建築住宅課は「定期点検はしていなかった。今後は年4回点検を行い、安全管理に努めたい」と話している。
私見では、管理よりも構造上の問題です。着座部と古タイヤとが接触する限りすきまは0センチなのです。支点部で振れる角度を制限するより他に方法が無いのです。
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シーソーは、楽しむための技術が必要な遊具だと感じています。相手との呼吸も合わせないといけません。したがって幼児が遊ぶことを想定する場合には、記事にあるとおり着座部が接地しない構造であるとか、相手にアッパーカットを食らわさないゆっくりとした動きなど、安全に関してシーソー自体が自己完結型である必要があると思うのです。コストは当然アップですね。やっぱり遊具の勉強をした親が付き添うのが一番でしょうか…。
一昨日の日曜日、妻と娘にはなじみの、私には初めての公園に行きました。
そしたらあったんです。「支点部で振れる角度を制限する」シーソーが、2台も。
近くにグリッサンド滑り台もありましたから、これはもう271828氏の掌の内。
暑い中、シーソーは大人にも子供にも人気者でした。
妻は、このシーソーでずいぶん娘の相手をさせられていました。
NHKの父親向けの育児番組「パパザウルス」を偶然視聴することが出来ました。
ブランコを漕げない子供に父親が体を張ってその技を教えるシーンがとても印象的でした。
ブランコもまた遊ぶには技術が必要です。一旦漕ぐのを覚えると、どのように習得したかを忘れてしまいます。自転車も同じかも知れません。
シーソーを持ち上げ、中心をずらして遊んだ事があります。小学校の高学年くらいだったでしょうか。
遊具が本来想定している対象年齢を
上回る頃になると、エクストリームな遊び方をしだしますが、それも事故の一因だったのでしょうか。
幸い、私のまわりでは事故はありません
でしたが、子供時代を振り返ると、ロク
でもない事ばかりやっていました(汗
私の観察した限りではシーソーの支点を動かして遊んだ形跡はありません。(塗料は剥げ具合で判断)酉さんは賢い少年だったと思います。
「滑り台保存館」も何とか維持して頂けて嬉しいです。また滑り台ハンターも行い、画像も送ります。