1) 妊婦の感染は血流・胎盤感染・炎症を通じて胎児に胎内感染しうる
2) SARS-CoV-2は唾液腺に感染、増殖している
3) ファイザーワクチンの日本人での有害事象:2回目は頻度2-3倍、発熱は10倍
4) ファイザーワクチンは1回接種で99%の人に抗体賦与
5) 日本:現時点でE484K変異はスクリーニング対象ではない
6) 東京五輪を批判する寄稿文が米NBC電子版に掲載
7) 緊急事態宣言解除後の大阪は恐らく第4波
8) WHOの中国調査報告書が完成
9) EU:夏までに成人の7割がワクチン接種を目標も現時点で1割程度
10) ドイツの第3波は新規感染者1日10万人に達する恐れ:変異株増加の中、ロックダウンの段階的緩和中に急増
11) イタリアの昨年の死者は74.6万人で戦後最多を記録
12) 感染拡大のブラジルでワクチン強盗、ワクチンの闇市場
13) ファイザーワクチンはいずれ値上げ?
<日本独自のE484K変異株が広がっている可能性を指摘して>
「日本の中でちょっとずつ変異しながら
広がっているんじゃないかということを示していると思います」
(国立遺伝学研究所 川上浩一教授)
<聖火リレーの出発地に福島を選んだことについて>
「この儀式の偽善や害悪、ばかばかしさを際立たせただけでなく、
五輪に向けて突き進む日本の問題の縮図でもある」
「もとは『復興五輪』をうたっていたが、現地の多くの人は復興の遅れを理由に五輪を非難している。
(復興の)財源は五輪の準備のため東京に振り向けられた」
(3/25 米NBC電子版寄稿、ジュールズ・ボイコフ教授)
●妊婦の感染は血流・胎盤感染・炎症を通じて胎児に胎内感染しうる
→妊婦感染例からの新生児感染の頻度は高くはない事はすでに判明していますが、ゼロではないという事です。
本報告では、以下の状況から胎内感染事例であると論じています。
・新生児のウイルス動態、血清抗体の動態から、新生児感染が確実に起こった事
・新生児の感染判明まで、ウイルスと接触する機会は母親との皮膚接触を含め皆無だった事
・新生児と母親由来のウイルスの全ゲノム解析では、新生児から母親と全く同一のウイルスに加えて、恐らく感染後の変異でA107変異が加わったウイルスが混在していた事
・母親の血液および胎盤からウイルスが分離できた事
・胎盤に炎症所見が見られ、その部位にウイルス感染が証明できた事
Intrauterine vertical SARS‐CoV‐2 infection: a case confirming transplacental transmission followed by divergence of the viral genome
https://t.co/rlJmp1HPu5?amp=1
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・妊娠34週の27歳女性が3日続く発熱、腹痛、胎動減少のため、地域の大学病院に搬送された。入院1日前より乾性咳嗽が出現していた。
・患者は軽度肥満(BMI 27)であったが、その他は健康だった。妊婦検診は正常であり、妊娠32週の超音波検査では胎児の成長も良好だった。
・入院後、患者はただちに陰圧室に隔離され、PPEを着用した適切な感染対策が実施された。鼻咽頭スワブ検体からSARS--CoV-2の定量PCR(RT-qPCR)を実施した。38.3度の発熱以外はバイタルは正常だった。
・胎児心拍陣痛計(CTG)では胎児心拍の基線細変動は減少しており、accelerationの消失、late decelerationsなどの所見が見られた。CTG所見が異常であったため、産科チームは緊急帝王切開による出産が必要だと判断した。
手術は陰圧室で実施した。羊水量は正常でメコニウム染色でも所見はなく、羊膜の早期破裂の所見は認められなかった。
手術は陰圧室で実施した。羊水量は正常でメコニウム染色でも所見はなく、羊膜の早期破裂の所見は認められなかった。
・新生児は自発呼吸がなく、別室で人工呼吸が行われた。低酸素状態であり、最大80%濃度の酸素吸入が必要だった。生後6分で自発呼吸するようになり、さらに24分後には呼吸サポートは不要な状態となった。生後1分時点でのApgar scoreは1点、5分時点で4点、10分時点で8点だった。
・入院時に取得した母親の鼻咽頭スワブのRT-qPCRは陽性だった。血液もRT-qPCRで陽性であることが確認された。血清IgMは弱陽性でありIgGは陰性だった。リンパ球減少、血小板減少、CRP高値(3.6mg/dL)、フェリチン高値、LDH高値が見られた。臨床的に改善が見られたため4日目に退院となった。
・産後14日目の母乳はRT-qPCRで陽性であり、35日目の母乳からも抗SARS-CoV-2抗体は検出されなかった。
・新生児は生後60時間まで母親も含め、家族との接触もなかった。皮膚の接触も含め母親との接触は全くなかったため新生児は非感染として対応していた。
ところが、生後48時間の鼻咽頭スワブのRT-qPCRが陽性である事が判明した。新生児病棟での感染拡大の懸念から、ケアに関わったスタッフ全員(n=27)および周囲の患者(n=4)の鼻咽頭スワブのRT-qPCRを実施したが、全例陰性だった。その後14日間の監視が行われたが、発症者はいなかった
・新生児は生後3日で隔離室で母親と一緒になり、母乳育児が開始された。RT-qPCRを反復した結果、新生児の鼻咽頭スワブのCt値は生後5日で最小になり、その後にCt値は上昇して20日時点で陰性化した。血液検査では生後7日時点でIgG陰性、14日時点でIgM陽性IgG陰性、20日時点で両者ともに陽性となった。
略
reference genome (NC_045512)と比較したところ、母親と胎盤の分離株に12カ所の変異が見られた。これらの変異は胎児の分離株にも見られたが、注目すべきはA107G変異株が混在しており、母親と同一株の割合はそれぞれ80%(生後2日)、67%(生後5日)だった事である。
・胎盤の組織学的検討では、絨毛間に好中球顆粒とマクロファージが高濃度に集積している部位が多数見られた。免疫組織染色では炎症細胞成分は好中球およびマクロファージでCD3, CD20陽性細胞はまばらにしか見られなかった
SARS‐CoV‐2 nucleoproteinの免疫染色では、絨毛細胞や合胞体細胞の細胞質や核が強く染色された。一方で感染細胞は巣状であり、胎盤の多くの領域では感染細胞は見られなかった。
二本鎖RNAのin situ stainingでも陽性細胞が確認された。羊膜および胎児の毛細血管には免疫染色での明らかな感染細胞は見られなかった。
・本症例は胎内感染という形で新生児に感染が起こり、新生児胎内でウイルス変異が起こった事を示した初の報告である。
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・フィブリノイドの局所的集積所見
写真では破線部位にのみ所見が見られています。