1) 診断時のSOARS scoreによる死亡リスクの推定
2) EMA:アストラゼネカのワクチンと血栓との関連はなしと発表
3) SARS-CoV-2は2019年10-11月に中国湖北省で出現した可能性
4) 宮城県:本日も100人の新規感染者。変異株も確認
5) 首都圏より先に宣言解除した大阪、兵庫はすでに感染者増加傾向
6) 沖縄も感染者増加傾向で危機感
7) フランスがパリを含む一部地域で再ロックダウン
8) 米国は学校での対面授業再開を目指す
●診断時のSOARS scoreによる死亡リスクの推定
→市中肺炎のA-DROPやPSI、CURB-65のようなものです。
COVID-19診断時のSOARS scoreによりリスクを算出し、外来か入院管理かを判断するざっくりとした指標になりそうです
ただしあくまで確率論なので、最終的には臨床医の判断が優先されるべきでしょう。
Early prognostication of COVID-19 to guide hospitalisation versus outpatient monitoring using a point-of-test risk prediction score
https://t.co/HIP7GJ3v8v?amp=1
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・COVID-19の予後のリスク因子は明らかになっているが、入院前のSARS-CoV-2検査時点における検査データを用いないスコアを用いた予後の層別化はまだ行われていない。
・SOARSの院内死亡予測率は高く、ROC曲線のAUCは0.82であり、2つの外部データ(ISARIC cohort, Aintree)についてもそれぞれ0.80, 0.74であった。
・安全な外来モニタリングの対象となりうる軽症例(SOARS 0-1)についての非死亡の予測感度は99.2%であり、陰性予測率95.9%だった。
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・本検討と2つの外部データのscore別の死亡率
0-1, 2, ≧3の3つに分けています。
スコア低値でもその後に悪化して死亡する例は存在します。
しかし、全例入院管理が不可能である以上はスコアに基づいた判断は合理的かと思います。
これで見る限りは「score 0-1」は外来管理可能。
「score 3点以上は原則入院」という判断は出来そうです。
●EMA:アストラゼネカのワクチンと血栓との関連はなしと発表
→先日出されたアストラゼネカのプレスリリース内のデータからは、当然、そういう結論になるでしょう。
これを受けて、フランス、ドイツ、イタリアは19日より接種再開
他のEU加盟国がこれからどう動くかはまだ分かりません。
アストラゼネカ製ワクチン「安全性を確認」 EU当局
https://t.co/7n36LrxZSd?amp=1
●SARS-CoV-2は2019年10-11月に中国湖北省で出現した可能性
→サイエンス論文のようです。
原著未確認。
コロナ出現は19年10月か 中国湖北省で 米チームが分析
https://t.co/Ad9OfPpFmk?amp=1
→WHOチームが2月に中国入りした時に、関係者の話として湖北省ですでに患者が発生していた可能性が報じられています。
2019年10月に湖北省に症状の類似した約90人が入院していたと。
今回の報告はこれを傍証するものとも言えそうです。
中国は反発しそうですが・・・
https://t.co/aBm20ZKIA0?amp=1
●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 303人感染確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210319/k10012923861000.html
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都内で新たに303人が新型コロナウイルスに感染していることを確認
都の基準で集計した19日時点の重症の患者は18日より2人増えて46人
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本日の全国の感染数・推移
大阪158人、埼玉135人、千葉129人、神奈川111人、宮城100人、
北海道78人、兵庫61人、愛知47人、沖縄44人、福岡40人
茨城38人、栃木36人
3月19日 新たに確認された感染者数
https://t.co/90gSdETBQF?amp=1
→本日、100人の新規感染者を出した宮城県
変異株も確認されました。
時短要請も行わず、自然収束を祈っている?
収束しない場合の最悪のシナリオは想定しているのでしょうか?
新型コロナ、宮城で初の変異株 100人が感染、うち仙台79人
https://t.co/n6a7WiRs07?amp=1
→緊急事態宣言解除後の5本柱
変異株のスクリーニングの割合を40%に引き上げ
主要都市で無症状者への検査を積極的に行う。1日5000件規模
などを盛り込んでいるようです。
本来ならこれを感染者数減少が止まった3週前に打ち出すべきでした。
リバウンド阻止に間に合うのかについては、個人的には懐疑的です。
宣言解除後、5本柱でコロナ阻止…首相「リバウンド懸念」変異型警戒やPCR拡充など
https://yomiuri.co.jp/politics/20210318-OYT1T50253/
→首都圏より先に宣言解除した大阪、兵庫、京都
すでに答え合わせが始まっています。
解除後2週間で早くも明確な急増傾向が見て取れます。
首都圏も同じ運命をたどると考えるのが普通でしょう
5本柱がそれを食い止めるはず、と信じているのか?
大阪・兵庫 感染再拡大で緩和断念 時短要請、京都は解除
https://nikkei.com/article/DGXZQOHC152NO0V10C21A3000000/
→沖縄も感染者増加傾向
同じことを何度も繰り返しています。
高齢者が多く離島の多い医療体制の脆弱な県として、二度の危機の後も独自の対策を打ち出さなかった県政こそが「なんくるないさー」ではないかと。
検査を那覇の繁華街を中心に徹底的にやる事は考えないのでしょうか?
他に対策案があるのならそれを早くやるべきです。
コロナ、沖縄は「リバウンドの様相」
https://t.co/bpxZYtnqaa?amp=1
→フランスがパリを含む一部地域で再ロックダウン
ロックダウンは回避すると宣言していましたが、やはり無理でした。
・パリなど16の地域で20日より最低4週間の外出制限
・薬局や衣料品店を除き、原則商店は休業
・散歩は自宅から半径10km以内のみ許可
・全土で午後7時からの夜間外出禁止令
仏、パリなどで再ロックダウン コロナ第3波で1カ月間
https://t.co/rBF6a80q0m?amp=1
→米国は学校での対面授業再開を目指す
CDCがサーベイランス検査の指針を出し、関連検査を行うための予算を1兆円拠出すると
米、学校のコロナ検査拡大に1兆円 安全な対面授業再開を支援
https://t.co/Fxrege6aj0?amp=1