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金のなる木「微積分」がもたらした大英帝国イギリスの世界支配!(さくら教育研究所:skredu)

2024-07-23 | ブログ

 17世紀のイギリス、天才科学者アイザック・ニュートンによって、"革命的"な数学がつくりだされました。それが「微分・積分」です。
 微分・積分とは、簡単にいえば、「変化」を計算するための数学です。星の位置の変化、自動車の速度の変化、株価の変化など、さまざまな変化を計算するときに、微分・積分はとても役に立つのです。

 

 距離の時間当たりの変化量が速度で、速度の時間当たりの変化量が加速度です。この計算で「微分積分」が使えます。「現実に起きていることを計算で予測できる」という使い道が見つかったことで、物理も微分積分も大きく進歩しました。ニュートンは主に天文学に使いましたが、産業革命と大砲の出現で「微分積分を使った物理」は”金のなる木”に変わります。戦争に勝つために必要となる弾道学(大砲の弾がどこに着弾するかを計算)で微分積分は重要になり、計算するためにコンピューターが開発されました。

弾道

 大砲撃つとき、撃ち出す角度で距離の狙いを定めます。が、その時にいろんな要因の影響を受けます。
・重力:だんだん落ちてくる。
・空気抵抗:だんだん遅くなってくる。
・弾の重さ:重いと初速が出にくい。弾が軽いと空気抵抗の影響を受けやすい。
・火薬の量:少ないと飛距離が出ない。多いとお金がかかる+暴発の危険性。

「で、どこに落ちるん?」というのを最初は勘と経験でやってたんですが、計算できると誰でもすぐに当てれるようになります。そこで計算方法を当時の科学者達が作りました。その時に使ったのが微分積分で、時間ごとの変化(微分)を出してから足し合わせる(積分)、という作業をやればいいと使いだしました。手計算だと大変なので、その時についでにコンピューターもできました。

 「計算で予測できる」というのが他にも使える、ということで、産業革命という時代と歩調を合わせて微分積分は発展していきます。

あらゆるところに使われている

 で、「力がかかった時に物体がどう動くか」というのは今ではあらゆるところで使われています。電車や車はもちろん、建物の強度や耐震性、ランニングシューズや水着のウェア、餅つき機、・・・。「変化を計算し予測する」という用途でも、化学・生物・金融とあらゆるところで使われています。

 まあ、知らなくても困ることはないですし、計算は今ではコンピューターでやるので「高校で習う内容」が役に立つかは微妙なところです。それでも「何なのか」を知っていると使えることもあります。悠久の歴史を感じながら(笑)勉強してみてください(^_^)/