2017年11月早々、10歳離れた姉と電話をしていて、姉の配偶者である義兄の用件で写真館に行くことがあり、ことのついでに自身の遺影用の写真を撮っておいたとのことでした。
遺影が用いられるようになったのは、そのルーツをたどっていくと江戸時代に遡ります。
しかし、当時は肉親を対象にした遺影ではなく、亡くなった歌舞伎役者を描いた浮世絵(=死絵)が、遺影の起源といわれています。
また、遺影写真はたくさんの人が命を落とした戦争とも深く結び付いています。
1877(明治10)年の西南戦争、1894~1895(明治27~28)年の日清戦争、1939~1945(昭和14~20)年の)第二次世界大戦など。
今日の終活ブームでは、遺影を生前に準備する傾向があります。
遺影とは、残された人が物故者を偲ぶために作られる写真や肖像画のことです。通常は葬儀の時に飾られ、その後自宅では床の間や仏間等に飾られたりします。
遺影に込める思いは様々です。かつては写真や肖像画が珍しく、普段のものがあれば、それを使っていました。写真が一般に普及した現在、遺影用として撮影する人が増えたようです。
私は、遺影を飾らない主義です。末永く忍んでくれるのは在り難いのですが、それを受け取った人が後始末に困るので・・・
また、遺影を葬儀の祭壇に飾るようにすれば、それだけで数万円が葬儀費用に上乗せされます。家族にも遺影は不用だと伝えています。とはいえ、これは遺された人の意志で決めることであって、逝く人がとやかく言うものではないと思います。
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