土用(どよう)とは、陰陽五行説に由来する暦の雑節で、四立(立夏・立秋・立冬・立春)夫々の直前約18日間をいいます。(19日間のときもある。)
つまり、年4回あることになります。
土用の最初の日を「土用の入り(どようのいり)」と呼び、最後の日は節分(立夏・立秋・立冬・立春、それぞれの前日)です。
「土用の丑の日(どようのうしのひ)」は、土用の期間内で“日”の十二支が『丑』の日を指します。
今年は、冬の土用と秋の土曜に丑の日が2日あります。2日ある場合はそれぞれ一の丑・二の丑といいます。
今年(2014年)の「土用」と「土用の丑の日」は、
●冬の土用1月17日~2月3日丑の日…1月18日、(二の丑…1月30日) 立春;2月4日(月)
●春の土用4月17日~5月4日丑の日…4月24日 立夏;5月5日(日)
●夏の土用7月20日~8月6日丑の日…7月29日 立秋;8月7日(火)
●秋の土用10月20日~11月6日丑の日…10月21日、(二の丑…11月2日) 立冬;11月7日(木)
わが国では、夏の土用に注目し、「土用の丑の日」といえばこの“夏の土用の丑の日”を指すようになっており、この日に鰻を食することが大衆化しています。
因みに、今夏の“土用の丑の日”は、7月29日(火)です。
今年の立秋(りっしゅう)は8月7日(火)です。
この“鰻を食する習慣”の起源については諸説あります。中でも、讃岐国(香川県)出身の平賀源内(1728年-1780年)が発案したという説が最もよく知られています。
平賀源内説によると、商売がうまく行かない鰻屋が、夏に売れない鰻を何とか売るため源内の所に相談に行った。源内は、「本日丑の日」と書いて店先に貼ることを勧めた。すると、その鰻屋は大変繁盛した。その後、他の鰻屋もそれを真似るようになり、土用の丑の日に鰻を食べる風習が定着したという。丑の日と書かれた貼り紙が効力を奏した理由は諸説ありますが、一説によれば、古来、「丑の日に『う』の字が附く物を食べると夏負けしない」という風習があったとされ、鰻以外には、梅干や瓜などを食する習慣もあったようです。
言い伝えは兎も角、鰻にはビタミンA・B群が豊富に含まれており、夏バテ、食欲減退防止の効果が期待できます。ただ、鰻の旬は冬眠に備えて身に養分を貯える晩秋から初冬にかけてなので、夏のものの味は落ちていると言えるでしょう。
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