今年(2014年)の台風は、1月に1号と2号、2月に3号、そして4月に4号と5号、6月に6号と7号、7月には過去同月最大級の8号が発生し、大きな被害を齎しました。
以前から、台風が発生するたびに改めて思うことですが、台風の勢力表現の一つとして中心気圧は“○○hPa”と言われたり、“台風は低気圧の大きなもの”と言われたりしています。
また、日常の天気予報において、“高気圧に覆われ…”や“低気圧が発達しながら通過する…”などと、気圧に関する表現がなされており、なんとなく納得しているつもりで聞いていますが、高気圧と低気圧を決める基準がわかっているわけではないことに気付きました。
これについて、どうなんだろうか?
ということで、少し整理してみました。
高気圧・低気圧とは
例えば海上のように同一高度面で、周囲に比べて気圧の高い区域を高気圧、低い区域を低気圧といいます。
気圧の高低は相対的なものなので、○○ヘクトパスカル以上が高気圧、△△ヘクトパスカル以下が低気圧という規定はありません。
とは言え、中心気圧で表される低気圧の強さは、季節変動があるものの、中緯度では960~1,020ヘクトパスカルぐらいの値をとる傾向にあります。
因みに標準気圧は1954年に開催された国際度量衡総会(CGPM)の第10回総会において、1,013hpa(ヘクトパスカル)と定められました。
台風(熱帯低気圧)の強さは、世界気象機関(WMO)が定める、最大風速(10分平均)に基づいて分類されます。
また、直接的に強さとは関係ありませんが、強風域の範囲の目安として「台風の大きさ」が言われることがあります。
【関係資料】
○ 国際文書第8版 国際単位系(SI)
-59ページ参照-
【関係サイト】
○ 気象庁HP「気象庁が天気予報等で用いる予報用語」
○ 株式会社ウェザーマップ