カンチャン狂騒曲

日々の事をあれこれと、大山鳴動してネズミ1匹がコンセプト。趣味さまざまなどを際限なく・・。

心の間取りと衣替え

2017-10-19 10:04:20 | 本と雑誌
 第一次衣替えをしてしまった。

 暑いときもあったり、冷え込んだりでとにかく一気に衣替えは出来ない。

 やっと本日夏物の薄手を中途半端な厚物にした。

 冬の寒さにも夏の暑さにも該当しない、世間では秋物と云うべきモノなのだろうか・・・。

 多分あと二次・三次の衣替えを経て収納場所が切り替わることになるのだろう。

 「ま、こんなもんでどうだ?」で適当に中味が入れ替わるのだ。

 政治や選挙の離合集散などままならぬ浮世に腹が立っても怒りは健康によろしくない。

 ひょとしたら「上手な腹の立て方」というのもあるかも知れないが、最近読んだ本に田辺聖子の「上機嫌の才能」には「ま、こんなとこやな」が人生の結論だとある。

 読んでいて段々上機嫌になっていく。

 
 「上機嫌の才能」田辺聖子(著)2011.9海運社(刊)

 冒頭の書き出しは「世の中って面白いと思い生きるのと、世の中って苦しいと思い生きるのでは歳月のかたちが全然違う」てなことで、又お説教ですかいなと仏頂面で読み進んでいたら、途中から面白い言葉が飛び出し始めて興味が湧いてきた。

 いわく、「年齢を人が任意に選び取る」とか「私の年齢に巡り合う」とか・・・。
 いわく、「気を取り直す能力」「精神の腕力」「死は本人より周囲のもの、死に臨んでは天の声が「そこまで」と言えば「ハイ」と答える」とか・・・。
 いわく、「幸福は独りこっそり味わうもの」「笑いの中でも、自分で自分を笑うってのは上等だよ」・・などなど。

 そして、生きたいように生き、上機嫌を大事にしたいものだと思い、最後に「ま、こんなとこやな」と呟くことが達観することだとおっしゃる。

 田辺聖子の作品など読んだこともないが、このエッセーは読んで上機嫌になれそうな気分にさせてくれる。

 衣替えのシーズンを迎えたが、どうやら心の方も衣替えが必要になってきたようだ。

 「少しだけ心の間取り替えました」

 おそまつさま。

 
にほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする