京大のIPS細胞研究所が
アルツハイマー遺伝子の細胞を
特定しましたね。
アルツハイマーは
脳に特殊なたんぱく質がたまることから
発症しますが、
原因は遺伝子&生活習慣&加齢など。
病気に罹った人の脳を研究した結果、
496種類の異常遺伝子と
調節に関わる遺伝子を特定、
先々は発症前の診断などの
可能性が広がったとのことです。
私の世代では間に合わないかも~~?
認知症予防はいいことだけど、
それだって、
特殊な人だけ
恩恵受けることになるでしょう。
「スクラップ・アンド・ビルド」
(羽田圭介著・2015年)
昨日に続き羽田氏の本です。
芥川賞を獲った5年前は
自分の介護にも興味はなかった、
むしろ避けたかった話題~~。
当時はまだ、
28歳の主人公のほうに
感情移入していたかも、
図々しいけど、
そんなもんです。
28歳の求職中の主人公、
祖父87歳。
「死にたい」が口癖で
その望みを叶えようと
いろんな方法を試みる。
この作家、歯に衣着せぬ物言いが
面白い。
いくつか挙げてみます。
「全世界に老人は山ほどいて、
これだけの情報社会なのに
穏やかな尊厳死をもたらす情報がない!」
☆ 不必要な薬を投与しまくる病院に
入院させるのがもっとも効果的か。
☆「早くお迎えのくるを願うばかりか」と
言う祖父に、
あくまで受け身か。
目標をやり遂げる気迫がまったくない。
☆延命治療が発達した現代では
ただ生きながらえている状態で
どのような死を迎えるかを自分で
考えなければならなくなった。
☆四六時中白い天井を
見ているしかない老人に
もっと苦しめと促すような言葉~~。
で、主人公は祖父の願いを叶えるべく、
「楽をさせればそれだけ
身体の機能は衰える」と
徹底的に「楽」をさせるために
せっせと介護する。
私も前に老人に「親切」に
しようとしたところ
ある方に
「自分でさせないとだめよ」と
助言されたことあります。
そんな日の夕食は、
セロリと冷凍してあった豚肉のオイスター炒め
&ほうれん草お浸し。
女性ホルモン分泌のセロリ。無駄か?
主人公は祖父を反面教師に?
自分の体力作りに励む。
きつければキツイほど、
身体は機能を回復する、信仰。
私と似ているね(笑)
ホント、
長寿を考えるより、
「ちゃんと死ねる方法」を私は知りたい。
「死ぬ方法」の研究は
成果にもお金にもならず、
ヒューマニズムに反するからね。
若い頃に読んだ
「楢山節考」(深沢七郎著・1956年)
70歳になったら「楢山に」という習わし。
老婆を背負って山に連れて行き~~。
若いときだったけど、
結構ショックを受けた。
70歳は「死にどき」なのでしょうか。
こんな本も前に読んだ。
羽田氏の本、
ラストはやはりあっけない。
というか結論はない、よね。
主人公の再就職、
祖父の特別養護老人ホーム行きが決定、
「~介護のプロたちによる
完全なる管理下で
苦しみながらももっと
長生きさせられる地獄を
味わうだろう」
う~~む、
私は故あって特養でボランティアというか
研修したことがありますが、
やはり~~。
元気で長生き老人と
病気で死ぬに死ねない老人との
長寿格差~~。
どうする~~わたし。
とりあえず今は健康を保つ、
しかないなあ。
きょうも元気に階段上り降り>
もう少し先送り
最後まで
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コメントありがとうございます。落胆しているわけではないんですよ。認知症の原因がわかったところで、薬や数学理論で原因が特定できたところで、同じことです。
まったく脳がボケずに年を取るのも恐ろしいことではないないでしょうか。赤ん坊のころからそれがわかるのはいいことでしょうか。胎内診断と同じですね。
いえいえ、落胆する事はないですよ。
「サイコパス・インサイド」(Jファロン著)では(記事にもしたんですが)京大の発表よりもずっと前に、より少ないDNAパターンを数理アルゴリズムで計算する事でアルツハイマー予備軍を解明できるとの画期的な研究が紹介されてます。
いまや、複雑な脳の解明は薬ではなく数学の力に負う所が大きいです。近い将来、赤ちゃんの時のDNAを調べるだけでアルツハイマー発病の有無を判別できる時代が来るかもです。
諦めずに、期待したいですね(多分)。