何十年もたつと、けやきの木肌が鱗状になる。
古くなったペンキが剥がれ落ちるように、はらっはらっと落ちる。
秋の落葉は気付きやすいけれど、その前に、根元で見つけた。
どんな木でも同じようなことは起きるのだけれど、その形状はそれぞれ。
これで木の種類を特定することができるらしい。
身の回りに大木がいろいろあるような環境はないので、たまたまの出会い。
けやきのうろこを見てたら、またまた妄想がふくらんだ。
秋空の「ウロコ雲」が、大木のかたちでどんどん上にのびていく。
見えないくらいに空高くのびたウロコは、少しずつ細くなって、ケヤキの葉の形で散り始める。
爽やかな秋の真昼に、ケヤキの優しい匂いが漂う。・・・なんと心地よいことか・・・