自然のシャワーを浴びながら:パート2

定年後の主人と晴歩雨読の日々。同じタイトルのニフティのブログ の続きです。

北アルプス・高山植物と絶景の山ー3

2021-08-09 | 登山ハイキング
北アルプス3日目の朝、モルゲンロートを見ようと4時半からの朝食を大慌てで完食。
久々に山で見るご来光。
だんだんと白み始めた空が刻々と茜色に変わっていくのを見ていると心が洗われるよう。
でも残念ながら太陽は雲の隙間からあがってしまった。
今日は台風接近による予定変更により、双六小屋〜双六岳〜三俣蓮華岳〜双六小屋〜鏡平山荘。
北アルプス53年振りのSさんは初めての山々で、Iさんは双六岳は登った事があるそう。(ゴゼンタチバナ)
私は双六岳も三俣蓮華岳も今度で3回目、でも前の2回はこんなにお天気に恵まれた山行ではなかった。
5時20分に出発すると小屋前からいきなりの急登となった。
お腹一杯食べた身体が重たいが、だんだん槍・穂高連峰が見えて来てルンルン気分。
一方鷲羽岳やその背後の水晶岳もドンドン近づいて来るし……。
やがて合流地点に到着、ここから中道コースと巻道コース、そして稜線コースに分かれる。
我らはピークハンターなので迷わず稜線上を登って行った。
泊まった双六小屋がだんだんと眼下に小さくなって行った。
登り始めはまだ穂先が見えてなかった槍岳の全容が見えて来た。ヤッホー!
3人でご機嫌に ♬アルプス一万尺 子槍の上で♬と歌い出した。
今回の3人組は今年になってにわかに一緒に山に行くようになった仲、でも泊りは初めて。
青空にコバイケイソウの花が映える。
やっぱり岳人にとって槍・穂高は憧れの山である事は確か。
そして富士山や2番目に高い北岳、そして立山・剣岳も然り。(ツガザクラ)
どの山も相棒がまだ現役時代に夏休みを利用して登ったが、今になって思えば早く行っておいてよかった。
昨日見たチングルマの花は花が終わって綿毛になっていたが、今日はまだ花が咲いていた。
朝もやに霞む山々や高山植物を見ながら歩を進めた。
やがてやたらと眺望のよい、360度見えるだっだぴろい場所にに着いた。
笠新道経由で登った笠ヶ岳がボコッとそびえていてカッコいい。
いままでひたすら登って来て、突然こんなまっ平な場所に来ちゃった。

大はしゃぎしながら記念撮影した我らンコロシスターズ。
まだまだ双六岳まで一登り頑張るぞー。
双六岳も三俣蓮華岳も日本2百名山でそれなりに登り甲斐がある。
1時間半で双六岳(2860m)到着。
澄み切った大空とコロナとは無縁の美味しい山頂の空気。
登って来てよかった、来れてよかったと。

もちろん大展望の山頂、槍・穂高連峰が見放題。
これから向かう三俣蓮華岳方面。
またあったコバイケイソウの群生地と遠方の槍岳。
三俣蓮華岳が近づいてきた。
あの緑の稜線のジグザグ道を登って行ったら山頂だ。
高山らしいハイマツ帯の中を歩いて、ずっと槍・穂高を見続けて歩けるハッピーロード。
チシマギキョウ発見。
大学のワンゲル時代は若かったからか花には興味がなかった。
が相棒の単身赴任で一緒に行く相手がいなくなった。
そこで昭島の山の会に入ってからたくさん高山植物を覚え、結局相棒が戻って来てからも10年位入っていた。
ウサギギクはわりと大振りの花。
ピンク色のタカネヤハズハハコは白いヤマハハコの色違いバージョンのよう。
三俣蓮華岳へと向かうに連れて笠ヶ岳が遠のいて行った。
途中で出会った小学校4年生の男の子は、今日槍ヶ岳から来たというからスゴ~イデスネ。
他にも小学校6年生の息子と4年生の娘に両親にも会ったが、ファミリー登山イイデスネー。
私も息子の子供たち(男3人)と涸沢ヒュッテまで行って、吊り尾根を眺めてビールが飲みたい。
実現したら3度目となるが……。
所々雪渓が片側に残っている稜線歩き。
昨日花見平へ雪渓の上を歩いたが、雪渓といえば白馬大雪渓を登った事が一番の思い出。
天然クーラーで涼しすぎるくらいで真夏の贅沢を味わった。
前方彼方についに三俣蓮華岳の山頂の道標が見えて来た。
かなりズームで撮ったが木曽の御嶽山かも。
雪渓の近くには必ずお花畑あり。
ヨツバシオガマとコバイケイソウの群生地。
ずっとずっと槍・穂高が着かず離れず、いくら見てても見飽きない槍穂高連峰の絶景。
小屋を出てから3時間ちょっと、ついに人々が立っているピークが見えて来た。
2座目三俣蓮華岳(2841m)登頂。
山頂で出会った小学生3年生の男の子とおしゃべりして別れ際に、また会おうねと言われた。
そう言われても我らの年齢を考えると、もう会うことはないでしょう…と。

双六小屋へ向けての下山は今度は巻道コースで、ずっとずっと槍穂高を見ながら。
ところがかなりの急坂でしかも小石で滑りやすくて、蚊取り線香のCM、キンチョウの夏(緊張の夏)日本の夏だった。
でもハクサンイチゲの花やミヤマキンポウゲの花に力を貰って。
三俣峠まで下り切って緊張の夏が終わった。
トルネードのような珍しい雲が湧いてた。
三俣蓮華岳からの巻道コースは3年前にもワンゲル後輩たちと歩いているが、すっかり忘れてた。
こんなにも急なアップダウンが続いているロングコースだったとは……。
ナナカマドの花が終わって青い実が付いていたが、秋には真っ赤な実に。
チングルマの花も終わって綿毛になっていたが、綿毛を触るとふわっとしてた。
お花畑で何枚も写真を撮っていて2人に遅れを取ったが、一番高山植物がいい時期に来たかも。      
根っこに毒がある事で有名なトリカブトの花。
こんなにきれいな優美な花なのに、キレイな花には棘がある…かもね。
とっくに花が終わったと思っていたが、まだ咲いているナナカマドの白い花発見。
やっぱりキンポウゲ科のハクサンイチゲの花、大好き。
登山道のわきにひっそりと咲いているハクサンフウロ。
巻道コースは稜線歩きよりお花畑があって癒された。
一般に巻道というと距離は長いけど歩きやすい事が多い。
でも意外と登ったり下ったりでこんなはずじゃなかった!
歩いて来た道が見えるのはいいけど、逆にこれから向かう道が丸見えというのはどうも……。
だんだんと槍の穂先だけしか見えなくなって来た。
という事はかなり下って来たって事、でもなかなか双六小屋が影も形も見えず。
ヤッター見えた!ところが意外と見えてからも長い道のりだった。
高所からの槍・穂高全容の見納めが近づいてきた。
こんなに1日中見放題はかつての山行ではなかった。
虹色に輝く雲、初めて見た光景。
もう小屋まで手が届く距離まで来た頃、親子3代の登山客と会った。
孫小学校4年生、おじいちゃん70歳代で息子との3人、おじいちゃんがヨレヨレで…。
早朝双六小屋を出てから約6時間ちょっとで、再び双六小屋に到着。
ちょうどお昼時だったのでランチタイムにした。
カレー、ラーメン、皿うどんなど全部1000円なり。
12時位に小屋を出発し、昨日歩いて歩いてきた道を戻って鏡平山荘へ。
アップダウンがたくさんあって、こんな道を登って来てた?とか下って来てた?と言いながら。
クロユリベンチ〜花見平〜弓折乗越と歩いて、3時前には鏡平山荘到着。
この山荘は3年前にもワンゲル後輩たちと泊まったが、増改築されていた。
我らの部屋で下に3人上にも3人、真ん中にロールスクリーンあり。
部屋にリュックを置いてすぐに、数分の鏡池へ逆さ槍・穂高を見に。
もちろん生ビールを片手に…でもさざ波が立っていて景色はいまいち。
5時からの夕食は煮物メインで、ヘリで食料が昨日着いていたから、新鮮なトマトとかあり。
食後もまだ明るいし鏡池からの写真を撮ろうとまた行って見た。
バッチリ鏡池に映る槍・穂高の絶景が撮れた。
こんなに1日中槍・穂高が眺められて、1日の終りにもバッチリ見れて、思い残す事なし。















コメント
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