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群馬の田舎から情報発信!

『Gボーイズ冬戦争』(石田衣良)

2008-01-27 10:49:56 | 読書日記
 池袋ウエストゲートパークシリーズの第7弾。

 若者の世代も、"大人の社会”を反映するものです。逆に若者は尖がっている分、良い面も悪い面も極端なところが突出してしまうのかもしれません。

 「格差社会」という言葉が流行り、フリーターやニートと呼ばれる若者の存在が問題視されてきているが、若者の集まる池袋では、その影の部分が現われてきている。池袋という街を定点観測することで見えてくる現代の世相もあるのでしょう。

 「誰だっていつまでも鞭打たれたままでいないってこと。つかい捨てされる多数派から、力をあわせて反撃にでるやつらがきっとあわられることだろう。それもとんでもなくレベルの低い方法で。なぜなら、誰だって自分に加えられた罰を人にも同じように加えてやろうと望むからだ。いつだって、復讐は甘い。」
 「今度は自分たちより弱い人間を探そう。そうして、そいつらの腹を思い切り蹴ってやればいい。」

 今回も、マコトが、複雑な悩みを抱える若者の問題を、鮮やかに解決していきます。
 石田氏の短いセンテンスの文体が、池袋ストリートのスピード感、そしてマコトの素朴な感情を上手く現しています。

 短篇4作が収められていますが、「バーン・ダウン・ザ・ハウス」のラストシーンが、一番マコトのカッコよさが現われていて良かった。こんな終わり方があってもいいよねえ!!!

 


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