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群馬の田舎から情報発信!

『スペイン人は、なぜ小さいのにサッカーが強いのか』

2010-04-30 18:39:10 | 読書日記
 日本サッカーを強くするためのヒントを求めてスペインに渡り、ユース年代の育成指導に携わった著者が、現代サッカーと、これからの日本のサッカーに対する提言をまとめた作品です。

 育成現場でのスペインと日本の違い。
・スペインでは年齢に関係なく1年のうち6~7カ月間に及ぶ長期リーグ戦がおこなわれるため、毎週末公式戦を繰り返す。
・スペインの子どもは、「やらされている」と解釈している。指導者のいないところでは練習はしない。
・10歳の子どもにも戦術を教え込む。

 未来へのヒント
①スペインにはない「自主練習」サッカーにはストロングポイント
②スペインにはある「観る習慣」できる限り良質なゲームを観る。
③スペインにはある「自己主張」サッカーを通じて子どもたちの表現力を引き出すことが大切。
④スペインにはある「フィジカルコンタクト」練習でもフィジカルコンタクトを避けない。
⑤指導者が変われば子どもも変わる
⑥勝負にこだわるメンタリティを養う
⑦公式戦の緊張感を”習慣化”する

 スペインサッカーを目指すなら、「賢さ」を手に入れないといけない。
 「サッカーはサッカーをすることで上達する」

『虹を操る少年』(東野圭吾)

2010-04-30 18:28:38 | 読書日記
 光を操る”光楽家”、天才高校生が主人公。
 彼が操る光には麻薬ににた効果がある。
 
 若者たちの間に徐々に“光楽”が広まり始めると、それを利用しようとする怪しげな大人たちが現れる。
 すると少しずつ彼らの環境が変わっていく。そして、ラストまで一気に話が展開し始める。
 
 最近、東野氏の作品では加賀恭一郎シリーズを読んでいたので、”超人”の現れるSF的作品は新鮮だったし、”光楽”なんていう発想が生まれることに、素直に感心させられました。

 誰でも光を操る素質を持っている。そして何かのきっかけを掴めば、能力として発現できるようになる。
 う~ん、深い内容なのかも。
 そして、金になりそうな臭いがするところに集まる怪しげな大人たちに反抗する若者。

 いろいろな要素がつめこまれた面白い小説です。
 ややラストに強引にもっていった気がしないでもないですが、十分楽しめました。

  

『バルサ対マンU』(杉山茂樹)

2010-04-21 19:01:08 | 読書日記
 2009年5月27日のUEFAチャンピオンズリーグ決勝、バルサ対マンUの試合を中心に、戦術の重要性を説いた作品です。
 
 「サイドを制する者が試合を制す」
 「世界の流れは「攻撃的サッカー」になっている。」

 サッカーは日々進化しているとのこと。それは、サッカーの試合においては、戦術が重要であり、如何に試合に勝つかを常に研究している人達がいるため、戦術が日々進化しているからであろう。

 しかし、戦術だけでサッカーは勝てるわけではない。生身の人間が、その持てる肉体を十分に使い、自分の頭で考え・判断しプレーをするわけで、プレイヤーの素質がまず第一ではあろうと思います。

 先日、テレビでバルサ対レアルの試合を見ましたが、素晴らしい肉体を持った選手がぶつかり合い、全力でボールを追う姿は、あまりにも力強く、美しいものがありました。
 
 そんな選手達も、試合に勝つために献身的に走り続けているのは驚きでした。ピッチ上の誰もが、手抜きせずに動いていることにプロ魂を見た気がします。そして、戦術が一人ひとりの選手すべてに浸透しきっていることが分かりました。
 そうでないと現代サッカーは勝ちきれないのでしょう。

『武士道シックスティーン』(誉田哲也)

2010-04-18 20:53:14 | 読書日記
「人の人生なんて、いつどうなるか分からない、不安だらけのものなんだよ。でも一つだけ、それに打ち勝つ方法を見つけたんだ。」
「なに・・・打ち勝つ方法って・・・」
「簡単なことさ。それが好きだって気持ちを、自分の中で確かめるんだよ。その好きだって気持ちと、勝負の不安を天秤にかけるんだ。不安の方が重たかったら、それはやめといた方がいい。まず勝てないし、負けたら、ものすごく後悔するからね。でも好きだって気持ちの方が重たかったら、・・・そのときはもう、やるしかないんだよ」

「それよりも、好きなものにめぐり合えない人生の方が、もっと悲しいし、つらいよ。だから、お前は好きなものに出会えたことを、もっと喜ばなくちゃ。」

 高校時代に、打ちこめる、好きなことがあるということは素晴らしい。そして、更に、切磋琢磨して、お互いを高め合うことができる友人を見つけることができえば最高だろう。

 本当に爽やかな青春小説です。
 続編では、二人の更なる成長が見られそうで、楽しみです。

 それにしても、著者の誉田さんといえば、「ジウ」や「ストロベリーナイト」のイメージがありましたので、こんな青春小説を書くなんて意外です。しかし、出来栄えは素晴らしい。今時の高校生の気持ちが十分伝わる作品になっていると思います。

 映画化もされるとのことですが、剣道シーンをどのように描くか、そして主人公二人の心の動きをどのように映像にするのか興味津々です。

『職場は「話し方」で9割変わる』(福田 健)

2010-04-15 20:35:55 | 読書日記
 石川遼君や菊池雄星君はインタビューの受け答えが上手い。場数を踏んで、周りからもアドバイスを受けているうちに、どんどん上達しているのだとのこと。

 「謝り」のコミュニケーションには、
  ①過ちを認める
  ②謝る
  ③改める
 の3つが含まれる。

 「よい職場」の共通点
 ①目標が明確である
 ②各自、自分の役割を承知しているとともに、お互い相手の状況を知っている
 ③よいリーダーが存在する

 職場はコミュニケーションを密にすることが大事。そのためには、話しやすい雰囲気を作りあげることが必要。

『日本の経済と社会を覆う閉塞感の正体』(郷原信郎)

2010-04-15 19:32:49 | 読書日記
 元検事という肩書を持つ著者が、食の「偽装」「隠蔽」に見る思考停止や、厚生年金記録の「改ざん」問題をめぐる思考停止などについて、法律家の役割も踏まえて論じています。

「何も考えないで「遵守」するという姿勢から脱却して、起きている物事の本質、根本を理解し、認識し合い、めざすべきものを明確にした上で、力を合わせていくべきときです」

 相手から殴り返されないと思えば、とことん相手を叩きのめそうとする風潮。マスコミの事件関係者に対する高圧的な態度や、ブログの炎上など、一度大きなうねりになってしまうと、誰も止めることができなくなってしまう。

 もっと、冷静に物事や事件の本質を自分の目で見て、あるいは自分の頭で理解することが大事ということでは。

『うつで困ったときに開く本』(香山リカ)

2010-04-15 19:24:19 | 読書日記
 精神科の著者が、よく質問を受ける事柄について、簡単に答える内容をまとめた作品です。
 それだけに、簡潔で分かりやすく「うつ」について説明してくれています。

 「少しくらいの憂鬱を許容し、味わうくらいのゆとりがある社会のほうが、疾患としてのうつ病は減少するのではないだろうか」

 「セロトニンを節約するつもりで、脳を働かせないのがいちばんの回復の早道なのです」

 「うつ」は病気だと認識し、他の病気と同様、適切な治療をすることが一番。決して特別な対応をしなくてもいい。

 もっと大らかな社会を築くことができれば、暮らしやすくなるのでしょうが・・・。

『「できる人間」を目指すなら、迷うのをやめよう』

2010-04-15 19:13:41 | 読書日記
 本田直之さん監修ということなので、思わず手にとってしまいました。

 3人の若者を主人公とする物語で「目標設定」「情報収集法」「勉強法」「人脈づくり」などを論じているビジネス書です。

 「人脈術の基本は、コントリビューションと心得よ」
 「最高の人脈とは、志の高い仲間のことである」
 
 さまざまな自己啓発書のノウハウをうまくまとめてあう作品です。

 特に人脈術のところは、「誰かに与えてもらう」という発想から180度違った発想を持つことの重要さと、具体的な人脈構築術を教えてくれています。
 

『史上最強のバルセロナ 世界最高の育成メソッド』

2010-04-04 17:55:51 | 読書日記
 バルサの元カンテラ監督の作品です。

 「日本の子どもの能力は、スペインの子どもと変わりはない。違いはその年代までに何をしてきたかだ。」

 バルサのカンテラ出身であるイニエスタやシャビは身長170センチ程度で、決して高いわけではない。にも関わらず、世界屈指のサッカープレイヤーである。
 であるから、日本人も育成しだいでは、世界のトッププレイヤーの仲間入りする選手がでてきてもおかしくない。

 実際に育成に関わっている著者だけに、具体的な育成手法もかなり詰め込まれています。

 小さい頃から、年間50試合をこなすというスペインの育成世代。日本のようにノックアウト方式で一部のトップ選手しか試合に出られない育成ではなく、それぞれのカテゴリー毎細かく分けて、リーグ戦方式で数多く試合をこなすスペイン方式。サッカーはサッカーでしか上手くならないという著者の考え方が新鮮です。

 特に、ボールを使わないフィジカルトレーニングは10分以上は行わないというのは驚きです。
 鍛えたいところを、効率的に鍛えることができるよう、練習メニューを工夫しているとのこと。そして、より効果的な練習メニューを開発する努力に限りはないとのこと。
 育成世代に限らず、指導者は常に勉強し続けなければならない。

 サッカーの育成は世界中で研究されていて、何のも羨ましいシステムができていますねえ。

『ホルモー六景』(万寿目学)

2010-04-04 17:50:12 | 読書日記
 「このごろ都にはやるもの」、「鴨川ホルモー」の第2弾です。

 オムニバス形式で6話。
 摩訶不思議なオニを操るホルモーに関するお話です。

 東京にも「オニ」がいたんですねえ~。たとえ関東に場所を移しても”ホルモーワールド”は健在で、その不思議な世界にどっぷりと浸かることができました。

 こんなおかしな世界を、こんなに面白く描くなんて、作者の筆力に脱帽です。