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群馬の田舎から情報発信!

新しいロッド『NCA』

2008-04-27 16:43:50 | フライフィッシング
 先日、ロッドを布ケースから出すと、ポッキリと折れていました。「何たる不覚。大事にしていたKuramoti Rodが・・・。」

 ということで、1本しかロッドを持っていない私は、ニューロッドを購入するため、釣具店を訪れました。そこで薦められたのがNCA(ノースカントリーアングラー)のロッドでした。

 多少のカスタムも可能ということで、手に馴染むよう、グリップをデモロッドよりちょっとだけ太くしてみました。

 出来上がってきた感触は、前のものよりちょっと軽く、しなりが強いため、キャスティングが楽になるような気がします。
 早く釣りに行って、キャスティングしてみたい!!!

 

『6番目の小夜子』(恩田陸)

2008-04-27 16:27:21 | 読書日記
 以前、NHKでドラマ化されていたのを、何話か見たことがありました。が、最終回まで見ていないので、結末が知りたくてこの本を手にしました。

 地方の進学校で受け継がれている奇妙なゲーム。「サヨコ」が3年ごとに受け継がれ、劇を演じる。6番目の小夜子の年に、様々な奇妙な出来事が学校を襲う。

 ホラー的な怖さもありますが、高校生の友情や恋愛も描かれ、最後まで楽しく一気に読んでしまいました。
  
 最後まで読んでも、謎が全て解明されるわけではないので、何か引っかかるものがありますが、単純に学園ホラーとして読めば十分楽しめます。(ちょっと割り切りすぎですが・・・)

 恩田さんのデビュー作とのことですが、キャラクター創りが実にうまい。どの主人公達も魅力的に描かれています。

 ドラマでは、栗山千明さんが「津村沙世子」役を演じていましたが、確かにこのキャラクターにピッタリです。その存在感のためか、小説を読みながらも、栗山さんの映像が思い浮かぶほどでした。

 もう一度、最初から最後までドラマを見たいと思うのですが、NHKさんは再放送してくれないかなあ。

 

『片思い』(東野圭吾)

2008-04-26 15:30:02 | 読書日記
 十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。彼女から、殺人を告白された哲朗は、美月の親友である妻とともに、彼女をかくまうが…。十年という歳月は、かつての仲間たちを、そして自分を、変えてしまったのだろうか。過ぎ去った青春の日々を裏切るまいとする仲間たちを描いた、傑作長篇ミステリー。

 学生時代にアメリカンフットボール部で活動した仲間達。しかし、10年も経つと、自分の置かれた世界(社会)で、それぞれの立ち位置を築いていて、学生時代の友人との間にも、少しずつ距離ができてしまうのでしょう。
 そんな仲間達が、そのうちの一人の危機に際し、仲間のためにどこまでしてやることができるのか? 
 学生時代という多感で打算の少ない”大人未満”の時期を一緒に過ごしたことは、友人の危機に、なんとかしてやろうという"仲間"意識を持続させる力を与えてくれるのかもしれません。

 そしてこの作品のもう1つの主たるテーマは性同一性障害の問題です。

 確かに、最近、性同一性障害の話題がマスコミなどにもよく取り上げられています。しかし、これらのマスコミの取り上げ方が、どこか”おもしろいから”取り上げている気がしていました。
 この作品では、自己の過去と決別してでも"自己”を確立したいともがき苦しむ性同一性障害の人達の姿が描かれています。
 障害を持つ人を変えるより、社会の側が変わらなければいけないのかもしれませんが、そっと見守ることが、当面の打開策になるのかもしれません。

 とは言え、この問題は1つの切り口だけでスパッと割り切れるわけではないことをこの作品は訴えています。
 表題の「片思い」の意味が最後に明らかになると、この問題の奥深さがよく分かります。

 東野さんの作品としては、ちょっと趣が違っていて、その作風の幅広さには驚かされます。
 しかし、社会的な問題提起の面もありますが、ミステリーの要素も強くあり、最後まで楽しく読ませてもらいました。
  

『ウケる技術』(小林昌平ほか)

2008-04-20 20:40:30 | 読書日記
 著者は次のように言います。
 「コミュニケーションはサービスである」
 「コミュニケーションは愛である」
 会話の目的はあくまで相手を喜ばせること、気持ちよくさせることであり、笑いはその手段の一つでしかない。
 「どのようなコミュニケーションの場面であろうが、人と人とが出会い、会話が生まれる、その時のスタンスは相手を「笑わせよう」ではなく、「喜ばせよう」なのです。」

 このような視点で、著者が普段行われている「笑い」の場面を集め、分類しているのが本書です。
 
 『技術』習得が本書の目的とすれば、一読しただけの私は、本書を十分理解・活用できたとは言えません。
 しかし、笑いをとることがうまい人達も、相手を喜ばせるために、様々な努力をしているらしいことが分かりました。だからこそ、凡人の私などは、日々「人を喜ばせる」というサービス精神を心がける必要があるのでしょう。

 そして、その場の雰囲気(空気)を読み、相手の心を読み、本書で示されている技術を駆使することで、気持ちいい会話ができるようになるのでしょう。

 何事も意識と地道な努力が必要なのです。一流の人は、常に努力しているのですねえ・・・。
 

『マジシャン』(松岡圭祐)

2008-04-19 19:40:52 | 読書日記
 「目の前でカネが倍になる」。参考人らが口を揃えてこう証言する奇妙な事件が多発。これは詐欺か?
 警視庁の警部補と天才マジシャン少女の二人が、このマジックを駆使した事件の解決に臨む。

 マジックという技術を詐欺に応用しようとする発想が面白い。しかし、そこに立ちはだかる天才少女が、次々そのトリックを見破っていきます。
 文庫の帯には「心理トリック」と書かれていますが、マジック自体、人間の心理を巧みにコントロールする技術が不可欠なのでしょう。

 この少女は本当に純粋にマジックが好きで、だからこそマジックを犯罪に使おうとすることは許せないのだ。

 確かに自分の好きなものを、本来と違う悪意ある言動で汚すことは許せないであろう。それだけの情熱を注ぎ込むことができて初めて、その道の一流になれるのかもしれませんが。

 この少女が、天才マジシャンとして成長した姿で登場する続編が是非読みたいです。

『地頭力を鍛える』(細谷 功)

2008-04-17 22:17:09 | 読書日記
 著者は、あらゆる問題を解決をする上での基本となる考える力を「地頭力」と定義づけています。

 さらに「地頭力」の本質は、「結論から」「全体から」「単純に」考える思考力である。

 そして、「地頭力」を鍛える強力なツールとなるのが「フェルミ推定」だという。

 「東京都に信号機は何基あるのか?」「世界中にサッカーボールはいつくあるのか?」といった、把握することが難しく、ある意味荒唐無稽とも思える数量について何らかの推定ロジックによって短時間で概略を求める方法をフェルミ推定という。

 最近、よく売れているコンサルタント系の作品です。
 「フェルミ推定」というツールをはじめて知りました。この問題に対する人々の対応にはいくつかのパターーンがあるらしい。私はと言えば、すぐにギブアップしてしまうグループに入ると思います。

 「頭の良さ」と言っても、人・あるいは場面によって思い浮かべるものが違ってくるというのは、まさに著者の指摘するどおりだと思います。

 その中でも、「地頭力」=考える力は、日々の努力により鍛えられる部類の「頭の良さ」だといいます。

 知的好奇心と良質な思考のパターンをたくさん備えることで、これからのビジネス社会に対応できる基礎ができるのだと思います。 

 

『硝子のハンマー』(貴志祐介)

2008-04-12 13:05:03 | 読書日記
 セキュリティが厳重なビルの社長室での密室殺人事件。女性弁護士と怪しげな防犯コンサルタントのコンビがこの謎に挑む。
 前半は、事件の始まりから、二人の捜査が描かれますが、後半は一転して犯人側から見た謎解きが描かれています。

 謎解きが半分を占めるという変わった構成になっています。つまり、犯人が誰かを考える推理小説というより、いかに密室で犯行を遂げたかというその手段に重きが置かれています。それだけに、作者のこのトリックに対する思い入れと自信が伝わってきます。

 前半の主人公二人の謎解き編では、二人の悪戦苦闘ぶりが微笑ましく描かれています。次から次へと新しい手がかりを手に入れますが、その都度どんでん返しで期待を裏切られ、なかなか解決しないストーリーが、読者も一緒に参加している気分にしてくれます。
 一転、後半は犯人のこれでもかとういくらいの転げ落ちる人生に、重苦しい気分になります。
 最後に鮮やかにトリックが解明されることで、やっとスッキリとした読後感が味わえました。

 二人を主人公とした続編も出版されたとのこと。次作も楽しみです。
  
   

『4-2-3-1―サッカーを戦術から理解する』(杉山茂樹)

2008-04-05 11:50:57 | 読書日記
 ピッチ上に描かれる"デザイン”、すなわちサッカーにおける戦術を中心に書かれた作品です。

 テレビではボールのある局面を中心に放映されるため、個人技に焦点が当てられることが多く、スター選手の華麗なゴールシーンやトリッキーな足技などが注目されがちです。
 しかし、ゲーム自体は、ピッチ上にいる11人で行うものであり、オシム氏が「水を運ぶ人」を重視したように、広い視野が必要なのでしょう。
 全体を見るには、テレビ観戦ではなく、実際にスタジアムに出向くことで、ピッチ上で描かれる"デザイン”を把握できるはずです。
 著者は300試合以上もスタジアムで観戦した実績をもとに、戦術の移り変わり、現在の流行などを、素人にも分かりやすく解説してくれています。

 あまりサッカーを詳しくない私ですが、トルシエ元日本代表監督が採用した「フラット3」という言葉は知っていました。
 しかし本書により、3バックや4バックでもいろいろな戦術(形)があることが分かりました。

 本書は実際にサッカーをプレイする選手向けというより、サッカー観戦好きの人に、より楽しむための指南書的作品でなないかと思います。
 特に、スタジアムに実際に足を向けて観戦する時の楽しみ方を教えてくれている気がします。
 
 実際、私も、読後に、スタジアムに観戦に行きたくてウズウズしています。