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群馬の田舎から情報発信!

『本当に頭がよくなる1分間勉強法』(石井貴士)

2008-11-24 17:07:58 | 読書日記
 1分間で本を読むとうのは「Reading」ではなく「Leading」するということたそうです。

 実際、ここで紹介されている読書法、記憶法を実践するのは難しい気がします。
しかし、できる限り早く本を読み、必要とあれば何度も繰り返して読み、効果的・効率的な記憶法を組み合わせることで、自分の糧にしようとするそのコンセプトには、納得させられました。

 特にビジネス書においては、一言一句味わって読む必要はなく、とばしとばしでも、できる限り早くよみ、著者の訴えたいことを理解するとともに、自分の役に立つ情報を取り入れることが大事である。

 もともと読書スピードが遅い私。なんとか早く読みたいと思いますが、速読のテクニックも研究して、取り入れることも効果的なのでしょうねえ。

 とりあえず、集中して、一気に最後まで読むことを心掛けたいと思います。

『ガリレオの苦悩』(東野圭吾)

2008-11-24 16:57:44 | 読書日記
 「聖女の救済」に引き続き購入していしましました。

 ガリレオシリーズの短編集。
 話の奥行きは長編の「聖女の救済」に劣る気がしますが、ガリレオらしいトリックの解決がいくつも楽しめたので満足です。
 特に「撹乱す」は、犯人と湯川が直接対決するという新しいパターンで、楽しめました。

 「聖女の~」が映画向きとすれば、こちらの「ガリレオの苦悩」はテレビドラム向きという感じです。
 ドラマ化されるとおもしろいでしょうねえ。
  

『雨の日も、晴れ男』(水野敬也)

2008-11-16 16:30:26 | 読書日記
 「夢をかなえるゾウ」のように、章毎に学んだ教訓らしきものが示されます。しかし、読んでいても、どうも一つ一つの教訓が「夢を~」に比べてさえない。この作品で著者は何を伝えようとしているのか???
 ところが、読み進めていくと、これまでの教訓の全体の意味が最後に示されます。

 主人公が神様のいたずらで様々な苦難を強いられますが、それでも明るく前向きに生きつづけられる理由は何か。
 それは「いつも、誰かを、楽しませようとしていた」からだ。
 「前向きに生きるっていうのは、いつも近くにいる誰かを楽しませ、笑わせ、喜ばせようとする姿勢そのものなのかもしれない。」
 この1文を書くために、この小説全部ができている気がします。

 「神は、人を不幸にすることも、幸福にすることもできない。ただ、出来事を起こすだけ。」

 幸せか不幸せかは気の持ちよう。前向きに幸せな気分で生きようと思ったら、周りの人を楽しませようとすればいい。
 シンプルなメッセージだけれど、自分の思考の中に欠けていた大切なものを教えてくれた気がします。

「お金の教養」(泉 正人)

2008-11-16 14:18:14 | 読書日記
 「みんなが知らないお金の「仕組み」」という副題が付いた作品です。

 「どうしたらお金に苦労しない人生を送れるのか?」
 「お金を使うこと・貯めること・増やすことにルールを決めよう。「仕組み」をつくればお金は貯まっていく」

 様々な提案がありますが、要は「入ってくる以上にお金は使わない」こと。
 こんな簡単なことができないからこそ、多くの人が悩んでいるんでしょうねえ。

 私も何に使ったかよく分からないのに、月末になるとお金がなくなるということがあります。

 基本は節約に努めること(節約を意識すること)、何に使ったか(使うか)を記憶(予定)すること、といったことでしょうか。

 浪費をなくす良い方法が紹介されています。「欲しいものと必要なものを区別する方法」です。
 まず、欲しいものご見つけたらメモをする。その時点では買わずに一度だけ我慢する。そして一週間待ち、それでも欲しければ買う。これだけで浪費の半分はなくなるそうです。実践してみよう! 

『竹中式マトリクス勉強法』(竹中平蔵)

2008-11-16 14:05:45 | 読書日記
 竹中式勉強法の9つの極意
①目標は常に二つ持て
②目標から締め切りを逆算しろ
③何事も基本がすべて
④身近によきライバルを持て
⑤メモを持ち歩け
⑥時間は自分で作るもの
⑦バカは何人寄ってもバカである
⑧自分のためにおおいに金を使おう
⑨健康でなければ勉強はできない

 竹中式記憶勉強法5つの極意
①飽きるほど暗記と基礎を繰り返せ
②人より早く始めた者が必ず勝つ
③資格試験は実によくできている
④日本は楽な国だと思おう
⑤人任せにはせず、必ず自分でまとめよう

 世界に通じる勉強5つの極意
①聞き上手、ほめ上手になりなさい
②いつでもどこでも「頭の体操」を
③できない経験は進んでしよう
④「誰と働くか」にこだわろう
⑤誰とでも仲良くする必要なない

 小泉内閣で大臣もやり、学者としも活躍している著者が勉強法を記した作品です。
 「勉強法」とうたってはいますが、より広く日々の暮らし方まで含めた自己啓発本に近い作品だと思います。

 様々な経験を積んだ著者の言葉だけに、具体的で「なるほど」と思わせるアドバイスが満載です。

 大臣として政策の責任者を経験したことから、単なる学者の意見に留まらない考えがあります。
 「庭師の仕事と植物学者の仕事は似て非なるもの」
 批判は3種類に集約される。
 1「コントラリアン」型の批判・・・人とはいつも違う意見を言う人の批判
 2「永遠の真理」型の批判・・・「長期的視野に立て」とか「その通り」としか言えないような批判。「だから?」と言いたくなる。
 3「ラベルを貼る」型の批判・・・相手にレッテルを貼って問答無用にしてしまう批判。
 具体的な対案をだす。それご議論の掟である。

 大臣としてマスコミや議員から様々な批判を受けて苦労したのでしょうねえ。人は自分が相手から”殴り返されない”と思うと、好き放題に相手を叩きのめそうとします。
 責任のない立場で、評論家気分で好き勝手に人を批判ばかりしている人が多いのですよねえ・・・。

 「戦う武器としての「知」はますます必要です。その一方で、人口の平均年齢が高まり、多くの方がより広く深い知を求めています。教養を高め、人と人を結びつける「知」です。人生を豊かにするために、私たちは今後とも、このような二つの「知」を求めていかなければなりません。」
 
 意欲的に人生を楽しむためには「勉強」はいつの時代も必要なのです。

『流星の絆』(東野圭吾)

2008-11-11 20:17:02 | 読書日記
 殺された両親の仇討ちを流星のもと誓った功一、泰輔、静奈の兄妹。
14年後、泰輔が事件当日目撃した男に、功一が仕掛ける罠。

 現在テレビドラマが放映中。
 先に読んだ「聖女の救済」が犯人の微妙な心理を描くには、じっくりと作りこんだ映画向きだと思います。が、本作品はスピード感ある展開と主人公とその取り巻きとの軽妙な駆け引きが面白いので、確かにドラマ向けの作品だと思います。読みながら、ドラマの俳優の顔が思わず浮かんでしましました。

 ラストで真犯人が判明し、犯行の動機が明らかになる当たりのストーリーはさすがに上手い。ドラマでどこまで盛り上げることができるか楽しみにしています。

マイケル クライトン氏死去

2008-11-08 22:30:38 | 読書日記
 作家のマイケル クライトン氏が2008年11月4日ロサンゼルスでガンのため死去したとのことです。

 「スフィア」では深海の謎にのぞみ、「ジュラシックパーク」では恐竜の生態と人間の過信を描き、「プレイ」ではナノテクの世界を、「タイムライン」ではタイムマシンを描き、「失われた黄金都市」では野生のゴリラと人間との確執を、「恐怖の存在」では環境問題を描いています。

 作品ごとに異なる世界を舞台にし、それぞれ深い知識をもとに描かれています。どうしてこんなに様々な世界を描けるのか不思議でした。著者の努力の賜物だと思います。どの作品も、本の世界に引き込まれ、時間も忘れてページをめくって読んだ記憶ばかりあります。
 
 そんなクライトン氏が亡くなられたということは本当に残念です。
 常に時代の”半歩”先を描き、テクノロジーの進化の素晴らしさを説くとともに、人間がそのテクノロジーを持つ危うさを、サスペンス仕立てで、一級のエンターテイメント小説として我々に提供してくれました。SFというジャンルにを括りきれない広がりと奥行きを持った作品ばかりです。
 もっともっと著者の描く新しい世界を読みたかった。

『杯』(沢木耕太郎)

2008-11-06 19:20:39 | 読書日記
 「最高のもの」に出会う―。自国を応援する楽しみと並ぶ、ワールドカップならではの喜び。自らを「アマチュア」と呼びながらも、W杯サッカーの魅力をそう喝破する著者は2002年、日韓を無数に往還した。東京、ソウル、済州島、横浜、光州…幾多のゲームの興奮を記すと同時に、旅人の視点から両国の土地と人間を深く静かに見つめた、汗と風の香り立つ異色の日韓W杯観戦記/漂流記。

 日本と韓国の会場の間をエネルギッシュに行き来しながら書き留めた観戦記。サッカーは素人と言いながらも、冷静に試合を分析しているところは、さすが沢木さんです。日本代表の試合の記述は、淡々とした語り口ながら、当時の熱気を十分伝えてくれています。

 『そう、私たちがあの試合に望んだのは必ずしも勝利だけではなかったのだ。足りなかったもの、それは選手たちを信じる監督と、監督を信じる選手たちとが一体となって戦う「熱さ」だった。』

 2002年の日本代表の戦いに何か「燃焼しきれなかった」思いをいだきながら、「最高」の試合を求めて観戦を続けた著者。結局2002年のワールドカップにおいては「最高」に出会えなかった。しかし、サッカーに詳しくなって、サッカーの楽しみ方を覚えて、これからまた「最高」の試合を求めて旅をするのでしょう。

 現在、南アフリカ大会の予選が行われている。日本代表は2002年の時より進化しているのか?
 2002年当時はほとんどサッカーの知識がなかったなかったので、その答えは私にはありません。当時よりちょっとだけサッカーに詳しくなった今は、日本代表の試合を観るだけでも楽しいです。南アフリカで、日本代表が「熱い」試合をしてくれるのを期待しています。


 

『聖女の救済』(東野圭吾)

2008-11-03 11:58:13 | 読書日記
 「これは完全犯罪だ」 男が自宅で毒殺されたとき、離婚を切り出されていた妻には鉄壁のアリバイがあった。草薙刑事は美貌の妻に魅かれ、毒物混入方法は不明のまま。湯川が推理した真相は…虚数解。

 「もし虚数解でなければ」彼は目に鋭い光を宿らせて続けた。「おそらく君たちは負ける。僕も勝てないだろう。これは完全犯罪だ」

 確かにこの犯罪のトリックはすごい。凝りに凝ったトリッキーなトリックというわけではないが、人間の心理を利用した巧いトリックです。思わず「そうくるか。やられた~」と言いたくなってしまいました。

 スプリング8まで持ち出した科学的捜査と非科学的な人間の感情とがぶつかり合った作品で、純粋な推理小説より深みのある秀逸なミステリーです。

 テレビドラマも好評で、「容疑者Xの献身」の映画が上映中であり、ますますガリレオシリーズが盛り上がりそうな気がします。
 ドラマでは登場しているが、これまでの作品では登場のなかった内海薫刑事がいい味を出して活躍しています。
 
 間違いなく、今年度のミステリー大賞の候補になると思います。これから一緒に購入した「ガリレオの苦悩」を読みます。