大学への入試試験を合格させることを請け負った私立探偵が、マイクロカメラ等を使ってカンニングすることから話が始まります。しかし、この依頼が罠だったことから、人生を狂わされてしまったメンバーが、その首謀者に復讐を企む。
そこで、ドロウポーカーというギャンブルで挑むことになるのだが・・・
一つ目(?)のどんでん返しは、読み進めていく途中で何となく分かりました。しかし、さらにその上をいくどんでん返しが待っているとは想像できませんでした。
最後のトリックは途中のポーカーの心理戦の細かい描写に比べると、力ずくの感が拭えませんが、最後の最後まで読者を惹きつけて話さないエンターテイメント性には脱帽。「そうかあ。そうくるかあ。」と気持ちよく、作者にまんまと一杯食わされた気がします。
読者を楽しませるコンゲーム。コンゲームとはコンフィデンス・ゲームの略だとのこと。(初めて知った)
最後に主人公がヤクザにこれから追われてしまうのかと思うとちょっと不安になります。が、コンゲームが作者と読者との知恵比べという側面を持っているとすれば、この作品は十分その名に値する作品となっています。