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群馬の田舎から情報発信!

『ビット・トレーダー』(樹林 伸)

2008-01-29 21:46:09 | 読書日記
 4年前の電車事故で息子を失った外車ディーラーの営業マンが主人公である。
 朝出勤すると、株式相場が開く9時までに秘密のマンションに閉じこもり、デイ・トレーダーとなって株式投資に没頭する。

 ある日、「絶対に下がる株がある」とのインサイダー情報を基に、空売りをかけることから、事件が巻き起こる。

 「こういうのは偶然とはいわんのです。シンクロニシティ、暗合というやつだ。言い方を変えれば神様のお導きかな。」という登場人物の言葉どおり、様々な偶然が重なって、縁の無かった登場人物が昔の事故で一点に集まり、最期のどんでん返しつながる。

 デイ・トレードは、儲けるものがいれば、その裏側では損をしている人間がいるということ。パソコンを通して、大金を博打のように投資していくことで、お金に対する感覚が麻痺してしまうのかもしれません。
 しかし、現実のお金は怖いもので、一度大きな損失を被ると、挽回するのは難しく、破綻への道を転げ落ちていってしまう。
 そんな社会の厳しさ、さらには株式の世界で個人が大資本に対峙していくことの難しさがよく描かれています。

 折りしも、ここ何日か、NHK職員のインサイダー取引が新聞を賑わしています。発表前のニュース原稿を見て、家に帰って株式投資していたなんて、なんともまあ確信犯的なインサイダー取引です。こういった、特別な地位を利用して確実な利益を享受している者がいると、相場に対する信頼が損なわれてしまいますよねえ。

 この小説はお金の怖さが描かれている一方、家族の絆についてもよく描かれています。
 途中の暗い気分をハッピーエンド的なラストで一気に吹き飛ばしてくれて、読後感が爽やかです。
 楽しめました。

金時豆の煮豆

2008-01-28 20:25:33 | Weblog
 普段は市販の煮豆を購入していたのですが、ふと「自分で煮豆を作ってみようか」と思い立ち、生まれて初めて煮豆を作りました。

 豆は金時。一番簡単そうだからという理由です。

 形が崩れて、見た目は今一ですが、まあまあの味に仕上がりました。
 市販のようにきちんとした形で煮るには、圧力鍋が必要でしょうか。

 時間はかかりますが、意外と簡単にできたので、しばらくは煮豆をもう少し極めようと思います。

『Gボーイズ冬戦争』(石田衣良)

2008-01-27 10:49:56 | 読書日記
 池袋ウエストゲートパークシリーズの第7弾。

 若者の世代も、"大人の社会”を反映するものです。逆に若者は尖がっている分、良い面も悪い面も極端なところが突出してしまうのかもしれません。

 「格差社会」という言葉が流行り、フリーターやニートと呼ばれる若者の存在が問題視されてきているが、若者の集まる池袋では、その影の部分が現われてきている。池袋という街を定点観測することで見えてくる現代の世相もあるのでしょう。

 「誰だっていつまでも鞭打たれたままでいないってこと。つかい捨てされる多数派から、力をあわせて反撃にでるやつらがきっとあわられることだろう。それもとんでもなくレベルの低い方法で。なぜなら、誰だって自分に加えられた罰を人にも同じように加えてやろうと望むからだ。いつだって、復讐は甘い。」
 「今度は自分たちより弱い人間を探そう。そうして、そいつらの腹を思い切り蹴ってやればいい。」

 今回も、マコトが、複雑な悩みを抱える若者の問題を、鮮やかに解決していきます。
 石田氏の短いセンテンスの文体が、池袋ストリートのスピード感、そしてマコトの素朴な感情を上手く現しています。

 短篇4作が収められていますが、「バーン・ダウン・ザ・ハウス」のラストシーンが、一番マコトのカッコよさが現われていて良かった。こんな終わり方があってもいいよねえ!!!

 

『時計館の殺人』(綾辻行人)

2008-01-20 11:05:30 | 読書日記
 館を埋める108個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で10年前1人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の想いが籠る時計館を訪れた9人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。凄惨な光景ののちに明かされるめくるめく真相とは?

 ジャンル分けには詳しくないのですが、この作品は「推理小説」という区分けになるのでしょうか。
 普段いわゆる"ミステリー”と呼ばれる作品を好んで読む私も、久しぶりに本格推理小説というものを読みました。

 人為的に創られた「閉鎖された(密室)空間」。そこで殺人事件が起きる。犯人はその中の自分であるが、果たして誰か。どのようなトリックを使って事件を起こしたのか。
 
 小説の世界にどっぷりと浸かることができれば、本当に「楽しい」時間が過ごせると思います。事実、私もこの作品を読み進めると、「おもしろい」というより「楽しい」という気分になりました。
 綾辻さんの作品を読んだのは初めてですが、長編小説ながら、一気に読ませていただきました。(若い頃、推理小説を楽しんでいた頃を懐かしく思い出しました。)

 一つ問題は、どうやって「推理小説」の世界に浸かれる気分(精神状態)になれるかということでしょうか?なかなか落ち着いて読書ができないのですよねえ~ 

『夢をかなえるゾウ」(水野敬也)

2008-01-05 20:46:35 | 読書日記
 2008年、最初の読書日記は「夢をかなえるゾウ」です。

 「人生を変えたい」と考えている平凡なサラリーマンの前にゾウに似た奇妙な神様が現われます。この神様"ガネーシャ”が日々出す課題に取り組むことで、成功をつかもうとします。

 ガネーシャの課題
●靴をみがく
●コンビニでお釣りを募金する
●食事を腹八分におさえる
●人が欲しがっているものを先取りする
●会った人を笑わせる
●トイレ掃除をする
●まっすぐ帰宅する
●その日頑張れた自分をホメる
●一日何かをやめてみる
●決めたことを続けるための環境を作る
●毎朝、全身鏡を見て身なりを調える
●自分が一番得意なことを人に聞く
●自分が一番苦手なことを人に聞く
●夢を楽しく想像する
●運が良いと口に出して言う
●ただでもらう
●明日の準備をする
●身近にいる一番大事な人を喜ばせる
●誰か一人の良いところを見つけてホメる
●人の長所を盗む
●求人情報誌を見る
●お参りにいく
●人気店に入り、人気の理由を観察する
●プレゼントをして驚かせる
●やらずに後悔していることを今日から始める
●サービスとしての夢を語る
●人の成功をサポートする
●応募する
●毎日、感謝する

 こう並べてみると、確かに他の自己啓発本に書かれていることも多いですが、それぞれに意味があり、ガネーシャかは発せられると、不思議と頭の中にスーッと入ってくる気がします。
 例えば、「人は自分の好きなことしかできない」とうい言葉。イチロー選手は試合後、仲間が帰った後も用具の手入れを欠かさない。他人からすれば、ものすごい努力しているのだなあと思われるが、本人は楽しいからやっているのでしょう。野球が上手くなることが楽しいから、用具の手入れだって嫌な仕事ではなく、楽しみの一つになっているのでは。だからこそずっと続けられるのでしょう。
 
 今まで、具体的行動に起こせなかったことも、すぐに実践してみたくなりました。
 
 こんな楽しい自己啓発本に新年早々出会えて、今年は良い年になりそうな予感がします。私も今年は変われるかな? 

「カプリチョーザ」のスパゲティ

2008-01-05 11:06:38 | 群馬グルメ
 正月早々、前橋のケヤキウォークに行ってみました。
 さすがにすごい人混み。
 
 ランチは、前から行ってみたいと思っていた「カプリチョーザ」でいただきました。
 10年以上も前、東京で、カプリチョーザのスパゲティを食べたことがあり、その時の味と店員さんの接客態度が好印象でした。そのチェーン店が前橋にできたということで、期待が膨らみます。

 午後1時を過ぎているというのに、店の入り口には、10人ほどの待っている人がいました。

 子どもの好みに合わせて、カルボナーラとトマトクリームの2種類のスパゲティと、ピザをいただきました。
 スパゲティも美味しかったですが、ピザもアツアツで美味しかったです。店員さんの応対も良く、満足してランチをいただくことができました。