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『螺細迷宮』(海堂 尊)

2009-06-11 20:19:37 | 読書日記
 病気を治す医療がある一方、死と向き合う医療もある。

 デスコントロール。終末医療。死亡時検索。

 小説の世界ではあるが、医療が死をコントロールしようと思えば、できてしまうかと思うと背筋が寒くなります。
  
 死は誰にでも訪れる。「死は万人の前で平等であるべき」。
 これまで、医療も行政も「死」を正面から捉えてこなかった?医療関係者のモラルばかりに頼ってばかりいられないということでしょうか。

 「大切なのは比率、割合だよ。光と影を黄金比に混ぜる。それこそ人生の秘訣さ。その調合できるのは、真の闇を知る者のみ。」

 それにしても、医療の世界をこんなに楽しいミステリー小説に仕上げてしまう著者はすごい。
 
 一つ残念なのは、今回はロジカルモンスター白鳥の活躍がいま一つだったこと。もっとバッサバッサと医療関係者を切り倒してほしい。
 
 でも新しいキャラクター「氷姫」こと姫宮さんが、なんとなく魅力的。今後の活躍が期待できます。

 今後の白鳥さんの活躍を期待します。
 
 


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