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『シャングリ・ラ』(池永永一)

2008-12-29 16:17:25 | 読書日記
 加速する地球温暖化を阻止するため、都市を超高層建造物アトラスへ移して地上を森林化する東京。しかし、そこに生まれたのは理想郷ではなかった!CO2を削減するために、世界は炭素経済へ移行。炭素を吸収削減することで利益を生み出すようになった。一方で、森林化により東京は難民が続出。政府に対する不満が噴き出していた。少年院から戻った反政府ゲリラの総統・北条國子は、格差社会の打破のために立ち上がった。

 カーボン取引、政府と反政府ゲリラとの戦闘、擬態さらた兵器、4種の神器など、普通なら結びつかない様々なピースを、早い展開で一気にまとめ上げてしまうその筆力。しかも文庫ながら上下1000ページを超える超大作。圧巻です。不思議な小説の世界が「これでもか」というぐらい広がっています。

 2009年にはテレビアニメ化されるとのこと。確かにアニメ向けの作品だと思います。正直私の想像力では、作者の意図している世界を十分に描き切れていない気がしますから、アニメも是非見てみたいと思います。しかし、カーボン取引経済をどのように描くのかしら?小説の緊迫感を出すのは難しいでしょうねえ。

 確かに長編なのですが、読書スピードが上がらず、読了するまでにかなりの日数うがかかってしまいました。小説の世界にどっぷりと浸かりきれなかったせいでしょうか?


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