FEEL ambivalence

毎日、いろんなことを思います。
両極端な感じで。

両面価値。
同一対象に対する愛憎共存。

締め付けられ、吐き出される思い。

2006-05-21 17:10:48 | ろぐ
ここ数日、原因不明の頭痛に悩まされていた。
まるで、物陰に逃げ込んだねずみを追いかけて、見つけたと思ったらするりと逃げられるような。
そんな頭痛とのやり取り。
そもそも、痛みと言うのは程度がわかりづらい。
痛みの大きさというものが定義できるわけもなく、痛みはそれを持ちえているヒトしかその程度を理解できない。
推測しようにも、頼りになるのは個人の尺度なのだから、これほど厄介なことはないだろう。
陪審員制度でも導入して痛みの程度を決めてみるかい?

さて。
梅雨前線のように停滞していた痛みも季節が変わるがごとく消えていき、どうにかぼくは久しぶりに記録をつけてみることにした。

痛みを患っている間は日常に比べて極端に活動に対するエネルギーが低下する。
察するに、痛みに抵抗すべく余計にエネルギーを使用するからであろうけれど。
活動レベルが低下しているときは、不思議に感覚がいつもと異なる。
大きな刺激にとどまらず、些細なノイズさえもが気になる。
そのわりに完全なる沈黙も苦手になる、というワガママぶりを発揮してしまう。

仕方がないので気に入るような音楽を流そうと、痛む頭を引きずりながらあれやこれや画策していたわけなのだが。
そういうときに限って、いやな思い出をつついてしまったりする。
『80km/hの気持ち』を聞きながら、「オメーの気持ちはわかったからいまはそっとしておいてやれよ!」なんていうセリフまで浮かんできて。
誰もそんな脳内のやり取りを聞いちゃいないはずなのに、一人、赤面してみたり、怒りを浮かべてみたり、苦笑してみたり。
まるで、百面相だ。
誰にも見られなくてよかった。

まったく。
随分前に圧縮アーカイブしたはずの気持ちが、何で突然デスクトップに解凍されなくちゃいけないんだよ。
生じたファイルはすっかりレジストリまで書き換えてしまい、ぼくはそれを消去するよりも、忘れてしまえるだけの時間が経過することを選んだ。

思い出すだけで、恥ずかしくて、情けなくて、胸が痛む。
不良セクタがギシギシと読み込み不良を起こしている。
いっそ、すべて修理に出したいよ。まったく。

いやなことは、ひとつ思い出すとすべてにハイパーリンクが貼ってあり。
頼んでもいないのに次から次へと湧いてくる。
そんなときは時系列なんてものは存在しなくて。

今でも思ってるのか。
そうですか。
好きにしたらいいさ。
ぼくはもううんざりだ。わからないよ。
いっそ世の中がすべてロジックであったらよかったのに。
バイナリであればよかったのに。

なーんて。
突っ走る思考の片隅で。

もう、気が済んだかい?

なんて笑ってみたりして。

そう。
ぐるぐる渦を巻いて消えていく、負の思考はこういうときに本領を発揮して。
押さえつけていられるだけのエネルギーが低下してしまうから。

世界はロジックではないし、バイナリでもない。
模して見せることはできるだろうけれど。
それ自体になることは、決して無い。

太陽の表面で起こる不規則な爆発のごとく噴出した黒い思考の渦をかいくぐり。
随分と伸びてしまった無精ひげをさすりながら。

しゃっきりする為にコーヒーでも入れよう。
そしたら、もう、元通りだよ。